イスラエル兵士を刺し殺そうとした殉教したパレスチナ人女性の遺言

昨日(11月9日)朝、イスラエル兵士が、西岸地区の北部カルキーリーヤ入口の検問所前で、兵士1人を刺殺しようとした23歳のパレスチナ人女性を殺害した。イスラエル当局は、殺害された女性のかばんの中から発見された手紙を公開した。その中で、殺害されたラシャー・アウィースィーさんは以下のように述べている。

「親愛なるお母さん、何が起こっているのか私にはわかりません。ただ、私の道が途絶えたということだけはわかります。これは祖国とその人々を守るため、私が一生懸命考えて選んだ道なのです。私は目の前の光景にもう耐えられません。しかしそれに耐えられないということはわかります。家族のみんな、お父さん、兄弟のみんな、どうか私の行いの全てを許してください。私にできるのは、あなたたちのこと、特に婚約者のことを、本当に愛おしく思うことだけです。全て許してください。この道しかないのです。旅立つことを許してください。」

パレスチナ保健省は、10月頭以来のパレスチナ市民の蜂起による殉教者数が80人に達し、そのうち子どもが17人、女性が4人に上ると発表した。また、同省は発表の中で、西岸地区の殉教者が61人、ガザ地区では18人に上り、うち1人は1948年に占領された領土内のネゲヴ出身だと述べた。さらに、実弾により負傷した人数は1,248人に達し、1,008人がゴム弾(ゴムでコーティングされた金属製の銃弾)によって負傷した。実弾による負傷者の中には180人の子どもが含まれ、さらに120人がゴム弾によって負傷している。

 

al-Hayat紙(2015年11月10日付)/ 翻訳:阿部光太郎

 

■本記事は「日本語で読む世界のメディア」からの転載です。

 

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