欧州警察は1万人以上の難民の子どもが消息不明と発表

欧州警察は1万人以上の難民の子どもが消息不明と発表、彼らの多くは売春・奴隷マフィアの支配下に

 

 

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シリア国内の悲劇的状況に注意が向けられ続ける一方、難民問題への取り組みの違いが原因で欧州連合(EU)でも政治的緊張が続いている。そして欧州警察「ユーロポール」は、また別の悲劇を明らかにした。1万人以上のシリア及び他の国籍の難民の子どもがヨーロッパの海岸にたどり着いてすぐに消えたというのだ。

 

難民の子どもに関する欧州警察の報告書はあらゆる面で恐ろしいものだ。今週末、イギリスやスペインのメディアにその一部が流出した報告書は、ヨーロッパ大陸にたどり着いた直後にヨーロッパ各国で何千もの子どもの消息が途絶えた衝撃について言及する。報告書は特に2015年のイタリアの事例に強く焦点を当て、直近の数十年間、同国は最大規模の人々、あるいは海を渡った何千人もの移民を日々受け入れていたとある。

 

欧州警察の調査は、1万人いた子どものうちイタリアでは合計約5千人が消息不明になったと指摘する。彼らは孤児、あるいは戦争で両親と離れた、単独でヨーロッパにたどり着いた子どもたちである。こうした子どもは保護施設や周知の場所に預けられるが、後に行方が分からなくなる。

 

同報告書は子どもらの消息に関して非常に懸念すべきデータを提示する。最初の段階では、将来的に不安は解決され、非合法な方法で何千もの世帯が子どもを養子に迎えることが明かされるため、多くの不安を招くことはない。これは、子どもたちが特別に保護の下で生活する家族を見つけたり、出生率の低さからヨーロッパの家族が海外から多くの子どもを養子に迎えたりすることを意味する。しかしこの状況だけでは彼らの合法的な身分確定や登録が減ってしまう。

 

al-Quds al-Arabi紙(2016年01月31日付)/ 翻訳:宮下優奈

 

■本記事は「日本語で読む世界のメディア」からの転載です。

 

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