橋下徹大阪市長「性風俗業と従軍慰安婦問題」についての発言【2】(2013年5月15日)

2013年5月13日のぶらさがり取材での発言で、現在物議を醸している橋下大阪市長。発言以降のぶらさがり取材の文字起こしを行い、橋下市長の発言を記録する。(編集部註:一部文章を整えています)

 

 

―― 今日、松井幹事長が橋下代表の発言について、誤解を与えたということなら残念で申し訳ないということでしたが、橋下さんも今は同じようなお気持ちでしょうか。

 

それは報道が、そういう形で、朝日新聞なんかが現在必要だというような見出しを書いているので、僕は誤解を与えていないと思っています。それは報道の表現の仕方だと思います。

 

 

―― 例えば橋下さんの「必要」というところの発言ですが、銃弾雨の中命を懸けて走っていく時に休息なり、そういうのをさせてあげようと思ったのが慰安婦制度で、そのことは誰だって分かると発言されていますが、そのように銃弾が雨の中、走っていく状況は今現に紛争地域ではありうるかと思いますし、将来仮に橋下さんがいうように、集団的自衛権を行使するような機会があった場合に、日本の自衛隊員が銃弾雨の中走る状況はありえると思うのですが……

 

いやそれは違います。当時はそういう風に思われていたけど、人権意識が全然違うじゃないですか。今の現在の人権意識と当、第二次世界大戦の時の人権意識は全く違うわけです。だから僕は当初からずっと言ってきましたが、当時は必要だったと考えていたのでしょうと、それは誰だってわかるじゃないですか。でも今は人権の観点から許されないということは、容認できないってことは僕はずっと言っています。それは当時の話で今は全然違う。だから今振り返って考えてみれば、それは絶対やってはいけないようなことを第二次世界大戦当時はそのような人権感覚が乏しく、世界各国がやっていたということですよ。

 

 

―― それが代表の真意だということは、その後の追加あるいは今日の発言などを聞くと十分わかるのですが、ただ13日の発言だけをはじめから最後まで聞いても、13日の発言からではそこは誤解をされ得るとは思わないですか。

 

そうは思わないですね。現在は容認されないというのは、今はもう必要ないし認められない、と言っているわけですから、当時世界各国がやっていて、僕があそこで問題提起したのは、世界各国がみんなやってはいけないことをやっていた。だけれどもなぜ日本だけが特別に非難されるのかと、そこを考えなきゃいけませんよと。それは侵略と植民地政策についての評価は敗戦国としてしっかりと受け止めなければいけないと思います。

 

自民党の中でも色々異論があるのかもしれませんし、維新の中でも全員一致でコンセンサス取れたわけではありませんが、しかしこれは大きな第二次世界大戦という構造の中で、日本が今ここでね、侵略と、植民地政策を否定すると、もう一回戦争をして戦争に勝たない限りは、そんな第二次世界大戦の評価はひっくり返せません。

 

だから侵略と植民地政策はそれぞれ国の思いはあるけれども敗戦国としてそれはしっかり受け入れなければいけません。ただ事実誤認とかそういうことで、不当に日本国だけが不当に侮辱を受けるようなことがあればこれはしっかり抗議をしなければいけませんという文脈の中でいったわけですから慰安婦制度は必要だ、慰安婦制度を容認する、そういう話ではなくて、慰安婦制度は当然これはダメなことだけれど、その当時は世界各国がやっている中で、なぜ日本だけが特別な批判を受けているのか、そこの論点といいますか、なぜ日本だけが特別な批判を受けているのか、もっと日本のみなさん知らなければいけませんよということで、僕はあのような指摘をしたわけです。

 

それはまさに???(聞き取れず)に基づいて、強制性の意味というのをそれからその後に続く2007年からの安倍政権の閣議決定が行われた、暴行、脅迫で拉致したことはない、そういう強制性はなかったという、要は慰安婦に対して、日本国はどういう強制力を持ったのかというのは、これはね色んなコメンテーターが強制があったかどうかは関係ないと言いますが、違います慰安婦制度を持ったこと自体は悪いのです。ダメなんです。しかし強制があったかどうかというところで世界から特別な非難を受けているということを日本国民はこれからもっと意識して、これからグローバル時代を迎えるのであればね、世界でどう見られているかってことはしっかりと意識しなければいけないとこです。僕は慰安婦制度を容認するつもりもないし、今ここで慰安婦制度が必要だと全く思っていません。

 

 

―― 慰安婦についてもう一点ですが、優しい言葉優しい言葉とおっしゃっていましたが、???(聞き取れず)は慎重に避けられていたよう感じたのですが、それは連行する際に暴行、脅迫がなかったというてんで……

 

違いますよ、それは法的な賠償責任が終わっている中で、どういう日本の態度で振る舞いを行わなければいけないのか、これは非常に重要な問題だからです。第二次世界大戦が終わった後に、連合国と二国間でいろいろな条約を結ぶ中で、請求権を放棄してくれた国もたくさんあるわけですよ。それはいろんな事情で交渉の中で、ある意味平和条約というか講和条約になったのでしょうけど、これは法的な問題というのは非常に慎重にならなければいけません。これは行政やっているからよくわかります。もし法的な賠償責任が終わっているのに、ここでもう一度賠償責任を認めるということになれば、もう一度ありとあらゆる賠償問題が噴出してしまう可能性がある。

 

だけれども、慰安婦の方が筆舌に尽くしがたい、大変な境遇の中で、生活をさせられたことがあれば、そこに対してはかける言葉、それはアジア危機の時だってソウルからお詫びがあったように、お詫びとか謝罪は当然必要なんでしょう。ただ賠償責任をどうするかという問題については、これはなかなか政治家が簡単にその時の思いで述べるようなものではないです。これは先方の韓国としっかり協議をして、一体どうすれば最終解決ができるのか、僕はこれを最終解決図らならければいけないと思っています。

 

日本が1965年の日韓基本条約で、法的な賠償責任は解決済みということになっている。韓国は国内の最高裁の判決で、まだ不十分ということになっている。そういう中で、最終的にどういう形で解決しなければいけないかは、まず行政マンが知恵を絞って文章作るなり、合意文作るなり、交渉するなりしなければいけないですと。これは始めからね、日韓基本条約あって、法的な賠償責任は解決済みだから知らんというのは、そんな態度では僕はかえって慰安婦の方を傷つけることになると思います。ただ簡単に賠償責任の話をもう一度蒸し返すわけにはいかないし、こここそ、外交の知恵で日韓が真摯に話をして日本の立場と、韓国側の立場を併せ持って、最終解決をしていく合意文を作っていくべきではないでしょうか。僕はそういう意味で、慰安婦の方への、お詫びとか謝罪など道義的なことは当然しなければいけないですが、法的な話になれば話は別だということです。

 

 

 

シノドスの楽しみ方、あるいはご活用法のご案内

http://synodos.jp/info/18459

 

salon-banner_synodos-ptn11

1 2 3 4 5 6 7 8 9

α-synodos03-2

困ってるズ300×250

lounge

vol.209 特集:交渉/ネゴシエーション

・松浦正浩氏インタビュー「『交渉学』とは?――誰もが幸せになる問題解決のために」

・国境なき医師団・村田慎二郎氏インタビュー「人道援助と交渉――『中立・独立・公正』の実践で信頼関係を築く」

・幡谷則子「コロンビア和平プロセスの課題――新和平合意をめぐって」

・橋本努「南仏エクス・アン・プロヴァンス滞在とハン・サンジンの社会学」

・片岡剛士「経済ニュースの基礎知識TOP5」