2023.06.28
オンライン英会話で英語が上達しない理由――ネイティブ教師の落とし穴
オンライン英会話で学んでいるのだけど、英会話がなかなか上達しないと悩んでいませんか? その原因は、じつはネイティブの教師にあるかもしれません。えっ、なぜ?と思うかもしれませんが、私がそう思う理由を述べていきたいと思います。
この記事では、「ネイティブ」とは日本語を知らない英語話者のことを指します。ですので、あなたが例えばフィリピン人の先生に習っていても、理屈は同じだと考えてください。
また、ここで言う英会話とは、表面的なフレーズのやり取りではありません。思っていることや感じていることを、日本語と同じように話せるようになっていくのが、英会話の上達です。そして、今回のお話しは、大人の英会話学習に限定されます。
なぜネイティブの教師に習っても、英会話が上達しないのか? その理由はシンプルで、彼らが日本語を知らないからです。
日本人が英会話につまずく理由
私が英語のコーチングを行っているときに、生徒が言葉につまったり、うまく表現できなかったりすると、生徒の頭の中で何が起こっているか、はっきりと想像がつきます。
その理由は、日本人が英語を話すときに直面する課題の多くは、日本語と英語の違いから生じているからです。
たとえば、
・英語の語順が日本語と違うために、うまく英語の文章を作ることができない。
・日本語と英語の思考法が異なるため、英語の発想で適切に表現できない。
・日本語と英語では文章の区切り方が違うため、英語をスムーズに紡いでいけない。
などです。
これらの課題は私自身、英会話学習の過程で経験したことなので、生徒がどこで困っているのか、一瞬で分かりますし、またそれをどう解決すれば良いのかも、明確に指示することができます。
ネイティブ教師の落とし穴
しかし、ネイティブの教師は日本人が困っているとき、生徒の頭の中で何が起こっているかが分かりません。
私自身、外国人にボランティアで日本語を教えているのですが、彼らが言葉につまるとき、頭の中で何が起こっているかまったく分かりません。
しかし、彼らが何を言いたいのかは、だいたい理解できます。ですので、彼らの言いたい日本語を教えてあげることができます。また日本語ネイティブですから、彼らのミスはすぐ分かりますので、ミスを訂正したり、また文法的な説明を加えることもできます。
しかし、できるのはそれだけです。
相手の思考過程をきちんと理解し、彼らがスムーズに日本語を話すために、どのように頭を使うべきかを教えることはできません。
もし教師として日本語を教えるならば、相手の言語の特性を知っている必要があると痛感します。
これと同じ現象が、ネイティブの教師と日本人学習者の間でも、かならず起こっているはずです。
ネイティブ教師との学習の限界
ネイティブの教師は、あなたが何を言いたいのかを理解することはできます。それゆえ、「こういう場合は、こう言うといいよ」と、英語の表現や文章を教えることはできます。また、あなたのミスを訂正したり、文法や言葉の使い方を説明したりもできます。
しかし、それだけです。
ネイティブの教師は日本人に、日本語の特性を理解したうえで、次のようなことを具体的に教えることはできません。
・英語の語順に適応するために、何をすれば良いのかを教える。
・英語の発想で英語を話すために、何をすれば良いのかを教える。
・英語の区切り方で文章を紡いでいくために、何をすればよいのかを教える。
以上はたんに知識を教えるという問題ではありません。実際に「できるようになる」ために、具体的に何をすれば良いのかを教えられかどうか、という問題です。
日本語という、英語とはまったく異なる言語に特化されている日本人の脳を、どうしたら英語に適応させることができるのか、そのための方法論と具体的なアプローチが必要なのです。
英会話上達のための理想的な教師
もしネイティブの教師から英会話を学んでいるなら、「なぜ私は英会話が上達しないのでしょうか?」と尋ねてみてください。
もし彼らからの回答が、「文法が弱いから」「語彙やフレーズが少ないから」「話す訓練が足りないから」などと、通り一遍の回答に終始するのであれば、その教師から学ぶのは時間の無駄でしょう。
あなたが抱えている「困難」が何であり、その「困難」を克服するためにはどのようなトレーニングが必要なのか、これを具体的に回答できなければ、あなたの英会話を上達させることは決してできません。
英語と日本語はまったく異なる言語です。背後にある文化や価値観も大きく異なります。そのため、日本人が英語を話すとき、発想の仕方から話の組み立て方まで、日本語を話すときとはまったく違うものとして取り組まなければなりません。
この違いを熟知していないかぎり、日本人に英会話を教えることはできません。そのためには、日本語に対する深い理解が不可欠ですし、また文化的な違いに対する敏感さも必要です。また、そもそも、第二外国語を習得した経験のない、英語しか話せない教師は、語学教師として不適格だと思います。
ネイティブであっても、日本語を習得し、日本語の特性を理解した上で、日本人に英会話を教えている教師がまれですが存在します。そうした教師から学んでいるなら、その教師のもとで学習を続けてください。
しかし、そうでない場合は、あなたは時間と費用を浪費している可能性が高いです。英会話を真剣に上達させたいのであれば、ほかの教師を探すことをおすすめします。もちろん、日本人の教師だから良いというわけではありません。上で述べたことをきちんと認識している日本人の英語教師を探していただければと思います。
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たんに単語や文法、フレーズを記憶するだけでは、英語は話せるようになりません。
「簡単な英語なのに、その場でとっさに出てこない!」
「意見はあるのに、英語でうまく伝えられない!」
多くの学習者が抱えるこうした悩みの原因は、日本語で発想してしまうことにあります。
日本語で考えているかぎり、いつまでたっても英会話は上達しません。
では、どうすればいいのか?
カギとなるのは「語順」です。
英語の語順感覚を身につければ、自然に英語で発想できるようになります。
しかし、そのためには特別なトレーニングが必要です。
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