2022.06.28
2022年7月20日(水)開催
ロヒンギャ難民問題の解決に向けて、私たちにできること
小峯茂嗣 ホスト:芹沢一也
- 開催日時
- 2022年7月20日(水)20:00~21:30
- 講師
- 小峯茂嗣
- ホスト
- 芹沢一也
- 場所
- Zoom【後日、アーカイブでの視聴も可能です】
- 料金
- 1500円(税込)
※高校・大学・大学院生は無料です。
対象書籍
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の報告書によると、2020年末時点で世界に暮らす難民の数は8千万人をこえ、過去最多となっています。こうしたなか、難民をめぐる報道を目にする機会も増えています。
しかし、難民問題の世界的な深刻化と、メディアでのプレゼンスの高まりに比して、わたしたちの難民イメージはかなり貧困なものに留まっているのではないでしょうか。たとえば、2005年、トルコの海岸に打ち上げられたシリアの少年の写真が、大きな衝撃をもって瞬く間に世界中を駆けめぐりました。あるいは、ロシアの軍事侵攻から逃れたウクライナの人びとの姿は、多くの人びとの脳裏に焼きついているはずです。
もちろん、メディアに流布するこうしたイメージは、難民の生の一端を切り取ったものであることは確かです。しかし、難民の生の総体が、そうしたイメージに収まらないこともまた明らかでしょう。
今回、トークラウンジにお招きするのは『ぼくはロヒンギャ難民。』の著者、小峯茂嗣さんです。小峯さんはこれまで、ルワンダでの国民和解支援プロジェクトや、アジア諸国の民主化支援のための国際選挙活動などに関わるとともに、紛争地域や平和構築の調査研究を行ってきました。
『ぼくはロヒンギャ難民。』では、バングラデシュの難民キャンプに足を運び、ロヒンギャの人びとと直接会い、彼らの言葉に耳を傾けています。そこに浮かび上がるのは、難民として生活する人びとの生の総体です。それは法なき共同体にあって不可避的に発生する暴力に翻弄されながら、他方では同じく自生的に立ち上がる市場でたくましく生きる人びとの姿です。
トークラウンジでは、ロヒンギャ難民を生み出した歴史的背景や現在の生活状況についてお話を伺うとともに、われわれが難民問題をどう受け止めればよいのかについて考えてみたいと思います。「自分のせいでもないのに住む家を壊されて、町から追い出されて、縁もゆかりもない土地に移り住まなければならない」、こうした難民たちの生を、少しでもリアルに理解できるトークラウンジにしたいと思います。
プロフィール
小峯茂嗣
1994年、ジェノサイド後のルワンダでの国民和解支援や、アジア諸国の民主化支援のための国際選挙監視活動、紛争経験国のファクト・ファインディング(実態把握)に、NGOとして関わる。
また大学教員として、紛争地域や平和構築の調査研究とともに、ルワンダ、バングラデシュ、タイ、東ティモール、韓国の南北軍事境界線付近といった、開発途上国や紛争経験国での海外実習プログラムを多数企画。
これらのプログラムに参加した数多くの卒業生が、国連機関、開発援助機関、国際協力NGO、国際報道などの分野で活躍している。