福島第一原発作業員の死傷者数は多いのか?

福島第一原発の構内で働く作業員は、他の工事現場で働く作業員よりも、たくさん亡くなったり負傷したりしているのでしょうか? 

まず、原発事故による放射線の影響での死者はこれまでに0人です。福島第一原発の構内における労働災害の多くは、熱中症や作業時の負傷です。労働災害がもっとも多かった年度は2014年度(64人)でした。翌年は38人、2016年度では24人にまで減少しました(2011年度が59人、2012年度が25人、2013年度が32人)。 

 

原発構内での事故は、全面マスクや半面マスクによって視界がさえぎられることによる転倒やつまずき、また機械などにはさまれたり巻き込まれたりする事故が多く、死亡事故も起こりました。 

 

また全身を覆う防護服と、マスクをつけて作業することによる熱中症も大きな課題でした。しかし、2016年3月以降、構内除染を徹底したことによって、多くのエリアで軽装備での作業が可能になったこと、また労災が起きた場合の情報共有と再発防止策が講じられていることなどが理由で、労働災害は減少しました。 

 

事故前の原発構内は厳重に管理された場所でしたので、転倒してケガをする人はもちろん、作業中の事故そのものも、他の工事現場と比較して非常に少ない環境でした。その当時と比較すればまだ少ないとは言えないものの、労働時間あたりで労働災害の発生件数を割った「度数率」を見ると、福島第一原発の構内での労災事故発生率は、他の工事現場における全国平均の1/3以下でした。 

 

これらのことから、福島第一原発の構内での死傷者は、他の工事現場と比べると少ないと言えます。

 

なお、福島第一原発での作業にともなう被曝により白血病を発症したとして、労災認定された人がこれまでに2人います。放射線被曝による白血病発症の労災認定基準としては、5mSv以上の被曝があげられていますが、厚生労働省によると、「白血病の労災認定基準は、年間5mSv以上の放射線被曝をすれば発症するという境界を表すものではなく、労災認定されたことをもって、科学的に被曝と健康影響の因果関係が証明されたものではない」としています。 

 

●参考資料

2017年4月27日東京電力廃炉・汚染水対策チーム会合/事務局会議資料

 

 

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