シノドス・トークラウンジ

2021.02.28

2021年3月24日(水)開催

朝鮮籍とは何か?――無国籍を強いられた人たち

李里花 ホスト:芹沢一也

開催日時
2021年3月24日(水)20:00~21:30
講師
李里花
ホスト
芹沢一也
場所
Zoom
料金
1100円(税込)
※高校・大学・大学院生は無料です。

対象書籍

朝鮮籍とは何か――トランスナショナルの視点から

李 里花

みなさんは、朝鮮籍という言葉が何を意味しているか、正確にご存じですか?またどのような歴史的経緯で、この言葉が誕生したのかを知っていますか?朝鮮籍とは、植民地期の朝鮮から日本に「移住した」朝鮮人とその子孫を分類するために、戦後の日本で創り出されたカテゴリーで、国籍を示すものではありません。したがって、朝鮮民主主義人民共和国の国籍だという理解がありますが、それは誤りです。

朝鮮籍という言葉には、日本の植民地支配と戦後の外国人政策、朝鮮半島の南北分断という政治的・歴史的な経緯がいくえにも、またさまざまなねじれを含み込みつつ、重なっています。そして、このカテゴリーに分類された人々の生を、理不尽に左右してきました。とはいえ、朝鮮籍に対する当事者の思いや態度は決して一様ではなく、単純なストーリーに回収されるものではありません。

今回は『朝鮮籍とは何か トランスナショナルの視点から』(明石書店)の編著者である李里花さんをお招きします。朝鮮籍というカテゴリーが作り出されるに至った歴史的な経緯や、「無国籍」となった当事者の多様な実像についてお話を伺います。

プロフィール

李里花

中央大学准教授。社会学博士。専門は歴史社会学、移民研究、環太平洋地域研究。おもな研究に『〈国がない〉ディアスポラの歴史:戦前のハワイにおけるコリア系移民のナショナリズムとアイデンティティ 1903-1945』(かんよう出版、2015年)。自身は朝鮮籍ではなく、在日コリアンの母とコリアン・アメリカンの父の間で日米を往復しながら育った。最近は「自国民/外国人」の枠組みを超える研究や活動に取り組んでいる。

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