2022.01.19
2022年2月12日(土)開催
実態調査から浮かびあがる「ひきこもり」の真実――生きづらさを抱え、生きることや未来への希望を失っている人たち
林恭子 ホスト:芹沢一也
- 開催日時
- 2022年2月12日(土)14:00~15:30
- 講師
- 林恭子
- ホスト
- 芹沢一也
- 場所
- Zoom【見逃しアーカイブ視聴も可能です】
- 料金
- 1500円(税込)
※高校・大学・大学院生は無料です。
対象書籍
「ひきこもり」という言葉を耳にしたとき、みなさんはどのようなイメージを抱くでしょうか? ここ20年余り、この言葉をめぐって、さまざまなステレオタイプが生み出されてきました。「働かない」「甘え、怠けている」「若い男性が自室にひきこもってゲームばかりしている」など。しかし、その実態は?
今回、お招きするのは『ひきこもりの真実』(ちくま新書)の著者、林恭子さんです。林さんは、高校二年生で不登校となり、20代でひきこもりを経験しました。「もう一度この社会の中で生きてみよう」と思えるまで、じつに20年という月日が必要だったと言います。
本書は、林さんが代表理事を務める「ひきこもりUX会議」が、1,686人の当事者たちの声を集めた実態調査をもとに、ひきこもりの現実を描き出しています。明らかになったのは、10代から80代までの当事者がいて、女性のひきこもりがいること、主婦や子育て中の当事者もいること、そしてひきこもりの原因は多様で、社会経験のある当事者もいることなどです。
林さんは、ひきこもりの実態が知られないままに支援がつくられたため、当事者のニーズとは合わず、解決に至っていないと指摘します。そして、ひきこもりを外出の可能不可能や対人関係の有無で定義するのではなく、生きづらさを抱え、生きることや未来への希望を失っている人とすることで、問題の本質をとらえ、必要な支援につながると提案しています。
今回のトークラウンジでは、ひきこもり当事者はどのような生きづらさを抱えているのか、そしてどのような支援を必要としているのかなど、これまで知られてこなかったひきこもりの「真実」を伺いたいと思います。
プロフィール
林恭子
一般社団法人ひきこもりUX会議代表理事。新ひきこもりについて考える会世話人、東京都ひきこもりに係る支援協議会委員等を歴任。編著に『いまこそ語ろう、それぞれのひきこもり』(日本評論社)、共著に『ひきこもり白書2021』(ひきこもりUX会議)など。