2022.01.20
2022年3月19日(土)開催
「歴史修正主義」を考える
武井彩佳 ホスト:志田陽子
- 開催日時
- 2022年3月19日(土)14:00~15:30
- 講師
- 武井彩佳
- ホスト
- 志田陽子
- 場所
- Zoom【後日、アーカイブの視聴も可能です】
- 料金
- 1500円(税込)
※高校・大学・大学院生は無料です。
対象書籍
今回は、武井彩佳氏をゲストに迎え、注目を集めた著書『歴史修正主義』(中公新書)を取り上げます。
近年、日本でも、《負の歴史への向き合い方》が問われる問題が多く起きてきました。ヘイトスピーチ問題、芸術への妨害問題など、多くの「表現の自由」問題も、これと結びついているのでは、と考えさせられることが多々あります。
「歴史的事実の全面的な否定を試みたり、意図的に矮小化したり、一側面のみを誇張したり、何らかの意図で歴史を書き替えようとすることを『歴史修正主義』と呼ぶ。・・・しかし、歴史を自分の都合のよいように『書き替える』ことと、過去の出来事に違った角度から光を当てて歴史を『書き直す』こととの区別は、容易ではない。」(武井彩佳『歴史修正主義』「はじめに」より)。
武井氏はこうした観点から、ニュルンベルク裁判、ホロコースト否定論、アーヴィング裁判(映画『否定と肯定』のもとになった裁判)、フランスのゲソ法などのイシューを取り上げて論じていきます。これは現代社会の困難な問題に切り込むと同時に、「学問とは何か?」という問題に切り込む論考ともいえるように思います。
武井氏から、今回のトークラウンジ参加希望者に向けて、メッセージをいただきました。
「必要なのは、歴史修正主義を論破することではなく、むしろこれが社会の基盤を揺るがし、民主主義を蝕むために、私たち自身の問題として考えることです。」
歴史修正主義がどうのようにめぐりめぐって、私たちの問題なのか。お話を伺います。
プロフィール
武井彩佳
学習院女子大学国際文化交流学部教授。早稲田大学博士(文学)。
単著に、今回取り上げる著書の他、『戦後ドイツのユダヤ人』(白水社、2005年)、『ユダヤ人財産は誰のものか――ホロコーストからパレスチナ問題へ』(白水社、2008年)、『〈和解〉のリアルポリティクス――ドイツ人とユダヤ人』、(みすず書房、2017年)などがある。