2022.02.18
2022年3月23日(水)開催
ヘイトとポリコレの呪縛から抜け出すには?――『21世紀の道徳』から考える
ベンジャミン・クリッツァー ホスト:吉川浩満
- 開催日時
- 2022年3月23日(水)20:00~21:30
- 講師
- ベンジャミン・クリッツァー
- ホスト
- 吉川浩満
- 場所
- Zoom【後日、アーカイブの視聴も可能です】
- 料金
- 1500円(税込)
※高校・大学・大学院生は無料です。
対象書籍
昨年末に刊行されるやたちまち重版、SNSでも話題の一冊『21世紀の道徳――学問、功利主義、ジェンダー、幸福を考える』(晶文社)の著者ベンジャミン・クリッツァーさんを迎えてお話を伺います。
ポリティカル・コレクトネス、差別、格差、ジェンダー、動物の権利……いま私たちが直面している様々な問題について考えるとき、カギを握るのは「道徳」です。これらをめぐって激しい対立が生じているのも、これらが私たちの道徳感情を強く刺激するトピックであるからにほかなりません。
このような状況に果敢に介入したのが本書です。タイトルが語るとおり、本書は21世紀という現代にふさわしい道徳のあり方を提案しています。それは、進化心理学をはじめとする最新の学問の知見と、古典的な思想家たちの議論をミックスした、古くて新しい道徳論――事実と論理を重視する哲学的思考にもとづいた道徳論――です。
人文学は何の役に立つのか? フェミニズムは「男性問題」を語れるか? 仕事は禍いの根源なのか?……SNSでもしばしば炎上の種となる「頭に血がのぼる」ようなトピックについて、まっとうに考えるにはどうしたらよいか? まっとうに考えるとどうなるのか? 参加者のみなさまとクリッツァーさんのあいだで刺激的な議論が交わされることを期待しています。
プロフィール
ベンジャミン・クリッツァー
1989年京都府生まれ。2014年に大学院(修士)を修了後、フリーターや会社員をしながら、ブログ「道徳的動物日記」を開始(2020年からは「the★映画日記」も開始)。批評家として、倫理学・心理学・社会運動など様々なトピックについての記事をブログやWebメディアに掲載。論考に「動物たちの未来は変えられるか?」(『atプラス 思想と活動』32、太田出版、2017年)、「ポリティカル・コレクトネスの何が問題か アメリカ社会にみる理性の後退」(『表現者クライテリオン』2021年5月号、啓文社書房)、「ウソと「めんどくささ」と道徳」(『USO 3』、rn press、2021年)などがある。