2022.06.06
2022年7月6日(水)開催
啓蒙の限界プロジェクト「第6回 グリーンニューディールと2050年カーボン・ニュートラルへのシナリオ」
明日香寿川 ホスト:根本志保子
- 開催日時
- 2022年7月6日(水)20:00~21:30
- 講師
- 明日香寿川
- ホスト
- 根本志保子
- 場所
- Zoom【見逃しアーカイブ配信もあります】
- 料金
- 1500円(税込)
※高校・大学・大学院生は無料です。
対象書籍
2021年4月から始まったシノドス・トークラウンジ「啓蒙の限界プロジェクト」は6回目を迎えます。「2050年温室効果ガス実質ゼロ」の姿を把握すべく、これまで5回にわたり、シミュレーション分析、ライフサイクル思考、日本の政策対応と社会変容、環境技術とビジネスについて議論を重ねてきました。そこからは「2050年実質ゼロ」への対応が、私たちの個人的なライフスタイルをはるかに超えて、すべての自動車や熱源の電化、再エネを中心としたエネルギー源の完全な脱炭素化、あらゆる箇所での徹底的な省エネなど、抜本的で構造的なエネルギーと産業の変容を求めていることがわかってきました。さらには、これらの環境市場に対応する技術と企業が世界のビジネスで生き残る、その現状と将来についてもお伺いしてきました。
第6回は、国際的な環境経済学をご専門とする明日香寿川先生をお迎えします。明日香先生は、(2021)「レポート2030:グリーン・リカバリーと2050年カーボン・ニュートラルを実現する2030年までのロードマップ」(未来のためのエネルギー転換グループ、https://green-recovery-japan.org/)、(2021)『グリーン・ニューディールー世界を動かすガバニング・アジェンダ』岩波新書を発表されました。現在も最新のシナリオと内外の環境政策評価に基づき、政治学、経済学、経営学、社会学、哲学、倫理学など幅広い社会科学の観点から政策提言をされています。ちなみに「グリーンニューディール」とは、環境投資による経済活性化と雇用創出のことですが、その背景には「気候正義」や「公正な移行」(気候対応によって失われる雇用を他の産業等に移行する支援策)など、社会や世代間の公正性についての議論が存在しています。
第6回では、まず明日香先生の最新のシナリオ分析に基づいて、「電化・省エネ・再エネの技術と産業構造の転換で2050年ネットゼロは可能か」、「生産および消費の量と質の転換は、何をどこまで求められているのか」、「ライフスタイルや生活実践については」など、これまでのトークラウンジでの論点を確認します。その後、「気候変動とグリーンニューディール政策の内外の動向」、「気候正義と公正な移行」、加えて「今後のカーボンプライシング政策の可能性」、「ネットゼロの議論における政治あるいは倫理に関する思想論争」などについてもお伺いする予定です。
これまでに続き、「2050年温室効果ガス実質ゼロ」のあらゆる論点が詰まった今回の第6回に、皆様、どうぞご参加ください。
プロフィール
明日香寿川
東北大学東北アジア研究センター教授、東北大学環境科学研究科環境科学政策論教授(兼任)。博士号(学術)。東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻博士課程単位取得退学。主な著書・論文に、『グリーン・ニューディールー世界を動かすガバニング・アジェンダ』(2021年、岩波新書)、「レポート2030:グリーン・リカバリーと2050年カーボン・ニュートラルを実現する2030年までのロードマップ」(2021年、未来のためのエネルギー転換グループ、共著、https://green-recovery-japan.org/)。他に、『脱「原発・温暖化」の経済学』(中央経済、2018年、共著)、『地球温暖化:ほぼすべての質問に答えます!』(岩波ブックレット、2009年)など。