2023.01.10
2023年2月4日(土)開催
【トーク】安全保障の「歴史的転換」か、致命的な迷走か
半田滋 ホスト:志田陽子
- 開催日時
- 2023年2月4日(土)14:00~15:30
- 講師
- 半田滋
- ホスト
- 志田陽子
- 場所
- Zoom【後日、アーカイブでの視聴も可能です】
- 料金
- 1980円(税込)
2022年12月、岸田内閣は、各新聞が「歴史的転換」と大きく報じる防衛政策「安保3文書」を、閣議決定によって打ち出しました。半田さんによれば、この「反撃能力(敵基地攻撃能力)獲得」と予算増額を内容とする防衛構想は、安全保障のあるべき筋道に沿ったものとはいえず、防衛に有効とはいえない装備品によって自国民には誤った安心感を与え、周辺諸国にはいたずらに敵対心理を誘発しかねないものとなっているといいます。
さらに現在の平和安全法制の仕組みの下では、この「反撃」は、日本が国際法に反する行動をとる方向に道を開いてしまっているといいます。2015年以降の日本の安全保障がこの危険性をはらむものであることについて、半田さんは、今回の問題が浮上する以前から、著作の中で論じ、また全国の安保法制違憲訴訟の法廷で専門家として証言をしてきました。
現在の政策の何が問題なのか。シノドス・トークラウンジでは、その読み解きを半田さんにお願いし、本来あるべき議論の方向について、参加者からの質問を交えて、深めていきたいと思います。聞き手は憲法研究者の志田が務めます。
プロフィール
半田滋
1955年(昭和30)年栃木県宇都宮市生まれ。防衛ジャーナリスト。元東京新聞論説兼編集委員。獨協大学非常勤講師。法政大学兼任講師。下野新聞社を経て、91年中日新聞社入社、東京新聞編集局社会部記者を経て、2007年8月より編集委員。11年1月より論説委員兼務。1993年防衛庁防衛研究所特別課程修了。92年より防衛庁取材を担当。04年中国が東シナ海の日中中間線付近に建設を開始した春暁ガス田群をスクープした。
07年、東京新聞・中日新聞連載の「新防人考」で第13回平和・協同ジャーナリスト基金賞(大賞)を受賞。著書に、「戦争と平和の船、ナッチャン」(講談社)、「変貌する日本の安全保障」(弓立社)、「安保法制下で進む! 先制攻撃できる自衛隊―新防衛大綱・中期防がもたらすもの」(あけび書房)、「検証 自衛隊・南スーダンPKO-融解するシビリアン・コントロール」(岩波書店)、「『北朝鮮の脅威』のカラクリ」(岩波ブックレット)、「零戦パイロットからの遺言-原田要が空から見た戦争」(講談社)、「日本は戦争をするのか-集団的自衛権と自衛隊」(岩波新書)、「僕たちの国の自衛隊に21の質問」(講談社)、「集団的自衛権のトリックと安倍改憲」(高文研)、「改憲と国防」(共著、旬報社)、「『戦地』派遣 変わる自衛隊」(岩波新書)=09年度日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞受賞、「自衛隊vs北朝鮮」(新潮新書)、「闘えない軍隊」(講談社+α新書)などがある。