枯葉剤被害者の正義を求める裁判、フランスで始まる

フランス駐在のベトナム通信社特派員によれば、枯葉剤裁判の審理が4月16日にパリ郊外にあるエヴリー市の高等裁判所で始まった。

 

この裁判は、フランス在住の越僑であるチャン・ティ・トー・ガーさんが、ベトナムにおける戦争で米軍が使用した化学性毒物を供給し、彼女とその子供たちを含む数百万人のベトナム人に重大な悪影響をもたらしたアメリカの化学会社を相手に訴えた裁判である。

 

2014年5月、チャン・ティ・トー・ガーさんは、パリのウィリアム・ボルドン・フォレスティエール弁護士事務所と一緒に、アメリカの26の化学会社を訴える原告となった。26の化学会社の中には、モンサント・カンパニー、オクシデンタル・エレクトロケミカル・コーポレーション、ダウ・ケミカル・カンパニーなどが含まれている。

 

2014年5月14日、彼女の訴状と関係書類はエヴリー市の高等裁判所に送られ、裁判所に受理された。

 

 

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チャン・ティ・トー・ガーさんは1942年生まれで、ハノイ総合大学を卒業し、抗米戦争時に解放通信社の戦場特派員となった。

 

1966年、彼女は南部で最も枯葉剤が散布された地域の一つであるクチで暮らしていた。1967~68年は枯葉剤が最も多量に散布された時期で、彼女はビンロンで一か月ずっと化学雨の下で暮らし、その後、枯葉剤が常に散布されていた地域であるホーチミン・ルート最南端で取材し戦争のニュースを送っていた。

 

1969~70年、彼女はホーチミン・ルート上で引き続き暮らしていた。

 

彼女の3人の子供のうち、一番目の娘は心臓の奇形のため17か月で亡くなり、二番目の娘は血液の病気にかかり、三番目の娘は多くの皮膚病を抱えている。彼女自身も糖尿病にかかり、体の血管のいたるところ、肺と心臓には小さな粒があり、多くの粒がカルシウム化している。【次ページにつづく】

 

 

 

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