橋下徹大阪市長「米軍の風俗業活用を」はいかなる文脈で発言されたのか(2013年5月13日)

現在、物議を醸している橋下徹大阪市長の「米軍の風俗業の活用を」といった発言は、一体どのような文脈でなされたものなのか。ぶらさがり取材の全文文字起こしを緊急掲載する。(編集部註:一部文章を整えています)

 

 

登庁時ぶらさがり取材

 

―― おはようございます。

 

橋下 おはようございます。

 

 

―― 日経新聞さんを拝見しますと、参院選の公約素案がでていましたが、これは協議されたのか、あるいは???(聞き取れず)。

 

まだです。これからきちんと政調会で中身をつめていきますので、ええ。

 

 

―― 長距離弾道ミサイルの研究開発???(聞き取れず)

 

まだ聴いていませんのでこれから。今週末くらいに政調会である程度方向性をあわせて行くそういう会議をやりますので。

 

 

―― とりあえず検討の対象になりうるという。

 

まあ、いろいろな議題をテーブルにあげるのはあたりまえのことではないですか? それをみんなで議論してどうするか決めればいいですから。

 

 

―― 村山談話ですが、自民党の高市さんが侵略という言葉はどうかと批判的なことをおっしゃっていましたが、安倍首相も侵略についてはっきりと???(聞き取れず)ですが、植民地支配と侵略をお詫びするという村山談話については。

 

侵略の定義については学術上きちんと定義がないことは安倍首相が言われている通りです。

 

第二次世界大戦後、事後的に、国連で安保理が、侵略かどうかを最後に判定するという枠組みが決まりましたけれども。侵略とはなにかという定義がないことは確かなのですが、日本は敗戦国ですから。戦争をやって負けたんですね。そのときに戦勝国サイド、連合国サイドからすればね、その事実というものは曲げることはできないでしょうね。その評価についてはね。ですから学術上さだまっていなくてもそれは敗戦の結果として侵略だということはしっかりと受け止めなくてはいけないと思いますね。

 

実際に多大な苦痛と損害を周辺諸国に与えたことは間違いないですからその事実はしっかりと受け止めなくてはならなないと思います。その点についても反省とお詫びというものはしなくてはいけない。

 

またこの立場はずっと週刊朝日や朝日新聞にたいして言い続けていますけども、自らの一方当事者が「もう終わりだ、終わりだ」といって時間を区切って終わりにすることができないんですね。

 

それは時間が解決する、ようは相手方がある程度納得するまでの期間、時間的な経過が必要であることはまちがいないです。だから、戦後60年経ったんだから、70年経ったんだから、全部ちゃらにしてくれよってことを当事者サイドがいうことではないです。

 

これは第三国がね、まあアメリカや連合国の方が、また、まあアメリカもそりゃ損害はあったんでしょうけど、それでも第三者的な立場の国がね、「もういいんじゃないの」っていうのは、まあそれはいいんでしょうけど。当事者である日本サイドの方が「もう60年経ったんだから、70年経ったんだから、もうちゃらだよ」っていうのは、これは違うと思いますね。

 

ただ事実と違うことでね、我が日本国が不当に侮辱を受けているようなことに関しては、しっかり主張はしなくては行けないと思っています。だから敗戦国として受け入れなければいけない、喧嘩っていうはそういうことですよ、負けたんですから。

 

だからそれは当時の為政者に重大な責任があるわけです。負けたんだったらね、そりゃ負けたらね、そりゃいろんなことを……我慢ならんことだってねいろいろ言われることもあるけれども、負けたってことはそういうことなんです。だから負けるような戦争なんかやっちゃいけないんです。そもそも戦争なんかやっちゃいけないけれども。だから負けたってことをすぐさま捨て去れるような、そんな甘いものじゃないですね、けんかをやったってことは。

 

ただね、事実としては言うべき事はいっていかなくちゃいけないと思っていますから。僕は、従軍慰安婦問題だってね、慰安婦の方に対しては優しい言葉をしっかりかけなきゃいけないし、優しい気持ちで接しなければいけない。意に反してそういう職業に就いたということであれば、そのことについては配慮しなければいけませんが。

 

しかし、なぜ、日本の従軍慰安婦問題だけが世界的に取り上げられるかというと、その当時、慰安婦制度っていうのは世界各国の軍は持っていたんですよ。これはね、いいこととは言いませんけど、当時はそういうもんだったんです。ところが、なぜ欧米の方で、日本のいわゆる慰安婦問題だけが取り上げられたかというと、日本はレイプ国家だと。無理矢理国を挙げてね、強制的に意に反して慰安婦を拉致してですね、そういう職に就職業に付かせたと。

 

レイプ国家だというところで世界は非難してるんだっていうところを、もっと日本人は世界にどういう風に見られているか認識しなければいけないんです。慰安婦制度が無かったとはいいませんし、軍が管理していたことも間違いないです。ただ、それは当時の世界の状況としては、軍がそういう制度を持っていたのも厳然たる事実です。だってそれはね、朝鮮戦争の時だって、ベトナム戦争だってそういう制度はあったんですから、第二次世界大戦後。

 

でもなぜ日本のいわゆる従軍慰安婦問題だけが世界的に取り上げられるかというと、日本は軍を使ってね、国家としてレイプをやっていたんだというところがね、ものすごい批判をうけているわけです。

 

僕はね、その点については、違うところは違うと言っていかなければならないと思いますね。ただ意に反して慰安婦になってしまった方はね、それは戦争の悲劇の結果でもあるわけで、戦争についての責任はね、我が日本国にもあるわけですから。そのことに関しては、心情をしっかりと理解して、優しく配慮していくことが必要だと思いますけど。しかし、違うことは違うって言わなきゃいけませんね。

 

それから戦争責任の問題だって敗戦国だから、やっぱり負けたということで受け止めなきゃいけないことはいっぱいありますけど、その当時ね、世界の状況を見てみれば、アメリカだって欧米各国だって、植民地政策をやっていたんです。

 

だからといって日本国の行為を正当化しませんけれども、世界もそういう状況だったと。そういう中で日本は戦争に踏み切って負けてしまった。そこは戦勝国としてはぜったい日本のね、負けの事実、悪の事実ということは、戦勝国としては絶対に譲れないところだろうし、負けた以上はそこは受け入れなきゃいけないところもあるでしょうけど。

 

ただ、違うところは違う。世界の状況は植民地政策をやっていて、日本の行動だけが原因ではないかもしれないけれど、第二次世界大戦がひとつの契機としてアジアのいろんな諸国が独立していったというのも事実なんです。そういうこともしっかり言うべきところは言わなきゃいけないけれども、ただ、負けたという事実だったり、世界全体で見て、侵略と植民政策というものが非難されて、アジアの諸国のみなさんに多大な苦痛と損害を与えて、お詫びと反省をしなければいけない。その事実はしっかりと受け止めなけれないけないと思いますね。

 

日本の政治家のメッセージの出し方の悪いところは、歴史問題について、謝るとこは謝って、言うべきところは言う。こういうところができないところですね。一方のスタンスでは、言うべきとこも言わない。全部言われっぱなしで、すべて言われっぱなしっていうひとつの立場。もう一つは事実全部を認めないという立場。あまりにも両極端すぎますね。

 

認めるところは認めて、やっぱり違うところは違う。世界の当時の状況はどうだったのかという、近現代史をもうちょっと勉強して、慰安婦っていうことをバーンと聞くとね、とんでもない悪いことをやっていたとおもうかもしれないけど、当時の歴史をちょっと調べてみたらね、日本国軍だけじゃなくて、いろんな軍で慰安婦制度ってのを活用してたわけなんです。

 

そりゃそうですよ、あれだけ銃弾の雨嵐のごとく飛び交う中で、命かけてそこを走っていくときに、そりゃ精神的に高ぶっている集団、やっぱりどこかで休息じゃないけども、そういうことをさせてあげようと思ったら、慰安婦制度ってのは必要だということは誰だってわかるわけです。ただそこで、日本国が欧米諸国でどういう風に見られてるかというと、これはやっぱりね、韓国とかいろんなところの宣伝効果があって、レイプ国家だって見られてしまっているところ。ここが一番問題だからそこはやっぱり違うんだったら違うと。

 

証拠が出てきたらね、それは認めなきゃいけないけれども、今のところ2007年の閣議決定では、そういう証拠はないという状況になっています。先日、また安倍政権で新しい証拠が出てくる可能性があると閣議決定したから、もしかすると、強制的に暴行脅迫をして慰安婦を拉致したという証拠が出てくる可能性があると。もしかするといいきれない状況が出てきたのかもわかりませんが、ただ今のところ、日本政府自体が暴行脅迫をして女性を拉致したという事実は今のところ証拠に裏付けられていませんから、そこはしっかり言ってかなければいけないと思いますよ。

 

ただ意に反して慰安婦になった方に対しては、配慮しなければいけないと思います。認めるところは認めて、謝るところは謝って、負けた以上は潔くしないと。自民党だって、すぐ武士精神とか武士道とかもちだすのに、負けたのにぐちゃぐちゃいったってしょうがないですよ。負けちゃったんですから。そこは潔く認めて。

 

ただ、いわれなき事実・根拠のない評価については言うべきところは言う。世界の当時の状況はどうだったのか、それも前面に持ちだしてね。当時植民地政策っていうものがあった。あったんだけれども、日本は戦争して負けてしまった。その中で損害と苦痛を与えてしまったことについてどう評価するのかとういうことは、真摯に考えなきゃいけないし、反省するところは反省しなければいけないと思いますね。

 

 

―― 先程の政策の話に戻ってしまうのですが、政策協議、今週来週でとのことですが、エネルギー戦略会議の最終報告は一応今月末ということです。

 

ああ、そうですか。

 

 

―― エネルギーについては参考にするということ、最終報告については……。

 

そうですね。

 

 

―― もう少し……。

 

まああとで参議院の公約に追加してもいいんじゃないですか。でももうね、今日も朝ツイッターで書こうと思ったけれど、朝日と毎日もやめたほうがいいですよ。くだらない市民運動的な原発運動ゼロ話は。

 

もうもんじゅも止まるじゃないですか。あれでいいんですよ。規制委員会がきちんと基準をつくってチェックをして。今までの安全委員会はなんだったんだっていうんですよ。結局、自民党サイドのほうは原発再稼働を公約にいれるみたいですけど。

 

ぼくはね、日本の技術力を信頼してますよ。だから多くの原発推進はね「技術力、技術力」って言うんですけど、こういう高度なシステムは技術力プラス人間の組織の体質といいますか、体制がふたつ集まらないと高度な技術は扱えません。

 

日本の技術は、あの、僕は原発の事故を乗り越えるだけの技術ってものは、もしかするとそれは十分、そういうものを生み出していく力はあるのかもわからないけれども、やっぱり日本の社会ってのは、組織の体質がダメですね。そういう非常に、リスクを管理するってのは、日本の組織はやっぱり不向きな体質ですよ。

 

ですからそれだけ技術が高まったとしてもね、その技術を扱うだけの組織力が日本社会にはまだまだ根付いていないということで。もんじゅの問題もそうですよ。2009年か何かに新しい計画をつくっていろいろやっているのに、1万点も検査を放置していたと、重要部品が55か所ですか。安全のチェックを放置していたというのは言語道断でね、とてもじゃないけど我が日本社会でそれだけのリスクあるシステムを扱える、そういう社会の体制じゃないですね。

 

だから規制委員会がしっかり厳格なチェックをしていけば、おのずとフェイドアウトして行きますよ。そんな朝日、毎日のように「具体的工程表出せ」とか、感情的に「ゼロゼロ」って言わなくてもしっかりガバナンスをきかせて、規制委員会がチェックをして電力自由化をやっていけば、メカニズム的にね、原子力発電はフェイドアウトして行くと思いますね。

 

 

―― こういう状況で自民党が原発痩身、再稼働と言い出した事はそこは維新の???(聞き取れず)。

 

再稼働はね、規制委員会が安全のチェックをしっかりして、安全だと思われるものについては、いまの日本のエネルギーの状況からすれば、再稼働を認めるものはあると思いますよ。

 

それは再稼働推進を公約になんか掲げなくていいわけですよ。規制委員会でしっかりとチェックするんだってことでいいわけです。規制委員会自体についても、政治的にきちんとチェックをして、このあとぼくは安全基準についてちょっとレク受けますけどもね、そういうことを政治家がしっかり把握をして、いま規制委員会、まあ大飯原発についてはいろいろ批判を受けていますけど、もんじゅについては、ああいうかたちの判断を下し、いままでの安全委員会ではできなかったことですよ。

 

こういうことをしっかりやっていくことがね、僕は日本のエネルギー政策の進むべき道だと思いますね。観念的にいろいろなことをああだこうだ机の上で議論をしたってしょうがないわけでね。現実にある原発についてね、しっかり基準を設けて、適合性もうけてチェックしていけばね、自ずとフェイドアウトしていってしまいますよ。

 

これは日本国においてはね。他国においては、まだ原子力のほうがリーズナブルなことがあるのかもわからないけれども、この、経済が成熟化して、誰も彼も費用が高コストなこの日本社会において、原子力発電がもう割にあわないことは明らかなことじゃないでしょうかね。

 

 


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