チュニス惨事とトルコに迫る危険

今日、ISの一員として戦うためにシリアへと渡る志願者たちの数は減っていないことを専門家たちは伝えている。本当に危険なのは、撤退と同時にISを離れる戦闘員たちが、祖国へ戻ったり、他の国へと渡ったりすることである。この観点から見てみると、トルコは今もっとも危険な国である。(Ahmet Insel)

 

 

水曜日、チュニジアの首都、チュニスにある有名なバルドー博物館の入り口で、バスから降りた観光客が襲撃され、20人の観光客を含む23人が亡くなった。負傷者の一部は重傷で、死亡者が増加する恐れがある。襲撃をした2人は、4時間もの攻防の末、射殺された。チュニジア政府の情報筋は、彼らは2人ともチュニジア人であることとともにその身元を明らかし、また同時にイスラム過激派組織「アンサール・アル・シャリーア」の構成員であり、リビアで軍事訓練を行っていたとしている。2人の男に対し、援助を行ったことが疑われている9人の男は翌日の木曜日に身柄を拘束された。チュニジアにおいて、2002年4月にジェルバ島のユダヤ教会で21人の観光客が殺された自爆テロは、アルカイダが主導したものだった。しかしながらチュニジア襲撃事件から一日経っても、今回の事件を誰が主導したのかは明らかになっていない。

 

チュニジアでの襲撃は、シリアにおけるISや他の急進的イスラム組織の旗のもとで戦闘を繰り広げる外国人兵士の中で、チュニジア人がもっとも大きなグループを形成しているという現実を再び明らかにした。2014年の6月にチュニジア内務大臣は、その人数がおよそ2400人に達していることを確認したと述べた。これらの人々がヌスラ戦線として戦うためにシリアへと渡ったことやその後その80%がISへと移ったことを明らかにした。

 

チュニジア内務大臣が2014年2月に行った発表では、400人のチュニジア人がシリアからチュニジアへと戻ってきており、8000人ものチュニジア人のシリア行きを阻止したことを発表している。

 

今回の襲撃は、民主化プロセスの観点からアラブ騒乱後の模範国的存在でもあったチュニジアに対し行われた。チュニジア大統領は、軍の司令官や治安組織の幹部との間で行われた会議の後で、チュニジアは「交戦中の国」であると宣言した。チュニジアでは世俗的なニダ・チュニスとイスラム派のアンナハダの2党からなる連立内閣が、2015年2月6日に行われた信任投票で反対66票に対し賛成166票で信任され、新体制が始動している。観光業が重要な地位を占めているチュニジアの経済は、近いうちにより打撃を受けるであろう。

 

この襲撃によって、シリアに12000人から15000人ほどいると見られている外国人ジハーディストグループの中で、なぜチュニジア人が最も多く含まれているのだろうという疑問も浮かんでくる。外国人ジハーディストの数はチュニジア人の次にサウジアラビア人、そしてヨルダン人、モロッコ人が多いと考えられている。チュニジア政府は、昨年の秋に自国民のジハーディスト戦闘員らがシリアから祖国、つまりチュニジアに帰ってくることがチュニジアそのものにとって大変大きなテロの脅威となるということを公に発表している。

 

シリアでISのために戦っている者や、後方支援を行う外国人たちの財源のうち、カタールやサウジアラビアからのの資金の割合が大きいことを専門家たちは皆認めている。まずリビアで軍事訓練を受け、その後トルコを経由してチュニジアからシリアへと渡る人々の家族に対するある一定の補償金は、この財源によってまかなわれている。

 

シリアでイスラムのジハードに参加することや、その後ISの旗のもとで暮らすことを望み、シリアへ向かう者たちの中には西欧諸国出身の者も決して少なくはない。彼らの中でも特に、ごく最近ムスリムに改宗したばかりの若者の存在が注目されている。【次ページにつづく】

 

 

 

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