2021.05.21

「リベラルな国際秩序」を超えて――アメリカに生まれる新しい国際協調主義

三牧聖子 国際政治学

国際 #安全保障をみるプリズム#「新しいリベラル」を構想するために

軍事覇権を求めなくなったアメリカ国民

2021年4月14日、ジョー・バイデン大統領は、20年にわたる「テロとの戦い」において、1つの画期となる決断を表明した。この日、バイデンは、2001年10月、ジョージ・W・ブッシュ大統領(当時)がアフガニスタン空爆開始を宣言したホワイトハウスの「条約の間」で演説を行い、「アメリカ史上最長の戦争を終える時だ」と宣言、アメリカ同時多発テロから20年を迎える9月11日までに、アフガニスタンの駐留米軍を完全撤退させると表明した。

アフガニスタンの安定の目処が立たないままの完全撤退については、共和党のみならず、政権内からも反対の声があがっていた。米中央情報局(CIA)のウィリアム・バーンズ長官は14日の上院公聴会で、米軍が撤退すれば、同地域の軍事力低下につながると懸念を表明した。完全撤退は、こうした懸念の声を、バイデンが押し切るかたちで決定された。

こうした決定の背後にある考えが、「中間層のための外交(foreign policy for the middle class)」だ。2021年2月4日、バイデンは国務省で初めての外交問題に関する演説を行った。この演説でバイデンは、「アメリカは戻ってきた(America is back)」とうたい、同盟関係を修復し、世界にふたたび関与する意向を明確に示した。その演説が、「アメリカ第一」を高らかに掲げて、数多くの国際組織や国際協定に背を向け、同盟国間の協調を乱し、秩序を撹乱したドナルド・トランプ外交の否定を意識していたことは明らかだった。

しかし、バイデン外交には、トランプの「アメリカ第一」外交を引き継いでいる部分も多い。バイデンは演説の後半部で「中間層のための外交」と掲げ、今後は、「海外でのあらゆる行動について、アメリカの労働者家庭への影響を念頭に置かれなければならない」と宣言したのである。さらにバイデンはこのようにも言っている。アメリカが外交を重視するのは、何も世界のために正しいことをやろうとするからではない。むしろそれがアメリカの「赤裸々な利益」だからなのだ、と。

こうしたバイデンの考えは、世論を反映したものである。モーニングコンサルタント社の調べでは、バイデンによる発表の後、69%の回答者がアフガニスタンからの米軍の完全撤退を支持した。支持政党別にみると、民主党支持者では84%、共和党支持者でも52%が支持し、共和党支持者のうち反対は33%だった【注1】。アフガニスタンからの米軍撤退に関するこうした世論の背後には、より大きな世論の潮流がある。昨今のアメリカでは、アメリカはこれまで過剰に世界に介入し、自国を疲弊させてきたという批判的な意識が高まっている。

シンクタンク、シカゴ地球問題評議会が、2019年6月に行った調査では、「他国への軍事介入はアメリカをより安全にするか、それともその安全を損なうか」という質問に対し、「安全になる」と回答した人が27%であったのに対し、「安全にならない」と回答した人は46%にのぼった【注2】。

こうした数字は、アメリカ国民の戦争に関する考えが根本的に変化していることを示唆する。戦争のベネフィットよりも、コストに圧倒的な関心が向けられているのである。2001年9月11日の同時多発テロ以降、アメリカが世界各地で展開してきた「対テロ戦争」のコストを分析しているブラウン大ワトソン国際・公共問題研究所の「戦争のコスト」プロジェクトによれば、現在アメリカが対テロ作戦に従事している国は85カ国に及び、「対テロ戦争」の費用の総額は計6.4兆ドル(706兆円)にのぼる。「対テロ戦争」によって命を落としたアメリカ兵の人数は7,000人を超え、同盟国軍や地元民間人を含めた死者の総計は少なくとも801,000人にのぼる【注3】。

コロナ禍で変わる「安全保障」

2020年に世界に拡大した新型コロナ危機は、今日のアメリカが、もはや世界に向かってその強さを誇れる存在であるどころか、その社会保障制度に致命的な問題を抱えた国であることを露呈した。新型コロナの感染者・死者数ともにアメリカの数値は、突出してきた。2021年2月末には、感染による死者数は50万人を超えた。これは、第1次世界大戦と第2次世界大戦、ベトナム戦争の3つの戦争で亡くなったアメリカの戦死者の総数に相当する数である。

アメリカの突出したコロナ被害を背景に、民主党の進歩派議員たちは新しい国のかたちの模索を強めている。2020年の民主党大統領候補の指名争いでも善戦した上院議員バーニー・サンダースやエリザベス・ウォーレンら進歩派議員は、10%の軍事費削減を掲げている。この提案の意味するところについて、サンダースは次のように、「安全保障」に関する考えの根本的な変化を主張している。脆弱な社会保障制度しか持たないアメリカにとっては、いまや戦争よりも感染症の方が現実的な危機であり、国防費の増大よりも社会保障と国民生活の充実こそが、最大の安全保障政策である。パンデミックがアメリカ国民に教えているのは、国家安全保障とは、爆弾、ミサイル、ジェット戦闘機、戦車、潜水艦、核弾頭、その他の大量破壊兵器を製造することだけを意味するのではなく、むしろ、国民生活の向上こそが最大の安全保障であるということだ、と【注4】。

サンダースらの軍事費削減要求は、議会では少数派にとどまっている。しかし、一般国民にはサンダースらの問題意識は着実に浸透しつつある。進歩派議員たちの政策立案にも協力しているデータ・フォー・プログレスの世論調査によると、アメリカの有権者の56%が、コロナウイルス対策や教育、医療、住宅などに充てるために国防予算を10%削減することを支持し、削減に反対する人の27%を大きく上回る【注5】。

アメリカ国民にとって今、最も切実な安全保障上の課題は何か、巨額の軍事支出よりも社会保障の充実こそが、人々の安全に実質的に貢献するのではないかという進歩派の問題提起はますます社会で重要なものとして受け止められつつある。かつてアメリカに「社会主義がない」ことは、その豊かさや自由への誇りや優越感を伴って主張されることだったが、今日では、多くのアメリカ国民が「社会主義がない」現状に疑問と不満を募らせ、社会保障の充実を求めている。2019年5月のGallup調査では43%の国民が社会主義の考えに賛成した。1942年の25%からの劇的な上昇である【注6】。

「軍事―産業―知識人―議会複合体」の解体へ――クインジー研究所の設立(2019

覇権主義的・拡張主義的な傾向を持ってきた過去数十年のアメリカ外交を批判する際、「ブロブ(blob)」の言葉がしばしば使われる。「ブロブ」とは、「染み、斑点」という意味で、首都ワシントンを拠点に活動し、政府と緊密な関係を取り結びながら、対外政策にさまざまな影響力を行使してきた外交・安全保障のエリート集団を、皮肉まじりに呼ぶときに使う言葉だ。

今日のアメリカでは、こうした「ブロブ」たちに厳しい批判が向けられ、オルタナティブの知のあり方への模索が加速している。2019年12月、ワシントンDCに、そのような潮流を象徴するシンクタンクが設立された。過去数十年のアメリカの介入主義的な外交政策は「終わりなき戦争」へと帰結してきたとして、その終結を目標に掲げて設立された「責任ある国政のためのクインジー研究所(Quincy Institute for Responsible Statecraft)」である【注7】。名前の由来は、アメリカ大陸とヨーロッパ大陸間の相互不干渉をうたったモンロー宣言(1823)の起草者であり、第6代大統領を務めたジョン・クインジー・アダムズ(John Quincy Addams)の「アメリカは怪物を退治しようと海外に出ていくことはない」という警句にある。

クインジー研究所は、第二次世界大戦後のアメリカ外交、特にこの20年の外交政策が、軍事力に過度に依存した介入志向のものであったことを問題視し、軍事的抑制と外交の重視、国際協調を掲げている。短期目標としては、アフガニスタン及びシリアからの米軍撤退、イラン核合意への復帰、国防費の削減などを掲げ、中長期の目標としては、政府や議会への人材供給源となることを目指している【注8】。

同研究所の設⽴に際し、まず話題をさらったのは、共和党や保守系団体を⽀援してきた実 業家チャールズ・コークと、リベラル派の投資家ジョージ・ソロスによる共同出資であっ たことだ。左右の⼤物篤志家が、政治理念の違いにもかかわらず、「終わりなき戦争を終わらせる」という対外政策の方向性で一致し、二大出資者となっていることは、クインジー研究所の超党派性を物語る。

ワシントンDCにはすでに多くのシンクタンクがある。にもかかわらず、新たなシンクタンクを設立した理由について、クインジー研究所は、こう述べる。これまで外交政策に関する議論は、国民と隔絶されたところで行われ、きわめて非民主的であった、と。同研究所によれば、ランド研究所やブルッキングス研究所、外交問題評議会など、既存の外交・安全保障シンクタンクは、それぞれの個性はあるがいずれも、アメリカの軍事的優越と、そのための軍事的な世界関与の必要性を大前提に、どのように関与すべきかを論ずる「国防シンクタンク」となってきた。

そして、これらの「国防シンクタンク」は、政治権力と防衛産業と結びつき、「軍事―産業―知識人―議会複合体(military-industrial-intellectual-congressional complex)」を形成し、外交政策に関する知の独占的な供給源となってきた。クインジー研究所は、このような知と権力の関係こそが、過去数十年、アメリカが、国民にも世界にも多大な不利益をもたらすような介入に次ぐ介入を重ねてきた根本にあったと指摘する。すなわち、クインジー研究所は、オルタナティブの外交政策を提示するにとどまらず、これまでの外交政策に関する閉ざされた知の構造を問い直し、それをより開かれたものとし、「民主的な対外政策(democratic foreign policy)」を実現するために誕生したのである【注9】。

もちろん、影響力あるシンクタンクが並び立つワシントンDCで、新設のクインジー研究所が、どれほど影響を持つようになるかは未知数である。左右の大物資産家から資金援助を受けていることは、超党派性という意味では強みだが、つねに分裂の危機をはらんでいるという弱みでもある。「対外政策の民主化」を掲げて出発したものの、結局は自分たちが批判する既存の「軍事―産業―知識人―議会複合体」へと取り込まれてしまうことになるかもしれない。現時点で同研究所の未来を見通すことは難しい。

しかし重要なことは、クインジー研究所の創設の背景には、消耗的な「終わりのない戦争」に疲れ果て、抜本的に異なる外交政策を求める米国世論があることだ。今後、同研究所がその革新性を失っていくことがあっても、こうした世論は根強いものであり、そうである限り、拠点や担い手を変えて、オルタナティブの対外政策の模索は続けられていくであろう。

「リベラルな国際秩序」批判

思想的な意味でクインジー研究所を興味深いものとしているのは、トランプの「アメリカ第一」外交を批判する一方で、アメリカを盟主とする「リベラル国際主義」への回帰というシナリオも拒絶している点である。

トランプ政権が成立して以来、多くの外交シンクタンクや大学知識人たちが、トランプを、「リベラルな国際秩序」の破壊者とみなし、「リベラル国際主義」の伝統への回帰を主張してきた。2018年7月、ハーバード大学のジョセフ・ナイやスタンフォード大学のスティーブン・クラズナーなど、43人の国際関係学の教授が連名で「なぜ国際的な制度と秩序を守るべきなのか」と題した公開書簡をニューヨークタイムズの紙面上で発表した。その内容は、第二次世界大戦後、アメリカのリーダーシップのもとで「前例のないレベルの繁栄と、大国間の戦争のない近代史上最長の期間」が実現されたことを讃え、国際秩序のよき盟主たることを否定したトランプ外交を厳しく批判するものだった【注10】。

しかし、この書簡に示されたような、アメリカを盟主とする「リベラルな国際秩序」への「回帰」という発想を、クインジー研究所は否定する。同研究所の若き論客、スティーブン・ワーサイムは、国際社会におけるリーダーシップを大々的に掲げたバイデン政権の始動に際し、世界に関与することは必要だが、アメリカの優越を目的とすることは正式に放棄すべきだと提言している【注11】。

ワーサイムによれば、アメリカを盟主とする「リベラルな国際秩序」という発想の根本には、アメリカを「唯一無二の国(Indispensable Nation)」とみなす独善的な自国像があり、この自国像は、イラク戦争にイデオロギー的な基盤を提供した新保守主義者のような人々のみならず、「リベラル国際主義者」にも広く共有され、アメリカを度重なる単独行動主義的な介入へと導いてきた【注12】。事実、アフガニスタン戦争でもイラク戦争でも、「リベラル国際主義者」たちは、戦争が泥沼化する中でようやく戦争への批判を強めていったものの、開戦の時点ではその多くが、政権の性急な軍事行使を反対することよりも、それらをアメリカの「正義の戦争」とみなし、正当化する側に回った。

クインジー研究所の成立以前から、「リベラル国際主義」を批判してきた代表的な左派知識人がイェール大学で教鞭をとるサミュエル・モインである。人権の思想史などの著作で知られている。現在、同研究所のフェローを務めるモインの「リベラル国際主義」批判は次のようなものである。

「リベラルな国際秩序」と美化されてきた第二次世界大戦後の国際秩序の実態は、アメリカが他国に対して直接・間接のパワーを行使する覇権的な秩序であった。にもかかわらず、「リベラル国際主義者」は、こうした階層的な実態からは目を背けて、それがアメリカのみならず、すべての国に恩恵をもたらす普遍的な国際秩序であるというイデオロギーを提供し続けてきた。さらに言えば、アメリカ国民も、アメリカの覇権的な秩序の犠牲者である。アメリカが国際秩序の盟主という自意識のもと、度重なる軍事介入を行ってきたことで、国民は軍事費の肥大化と終わりのない戦争に苦しむことになった。

こうした分析に基づき、モインはこう宣言する。第二次世界大戦後から今に至るまでの国際秩序は、「リベラルでも、国際主義でもなかった」【注13】。モインの主張が示すように、クインジー研究所の「リベラル国際主義」批判の要諦は、その唱道者も時に無自覚であった覇権性に対する批判であり、代わって追求されるのは、覇権に依拠しない、より水平的で非軍事的な国際秩序である。

ミレニアル世代・Z世代の国際協調主義

最近の米国世論では、より抑制的な対外関与を志向する傾向が顕著となっていることを先に示したが、特に今後ますます社会や政治の中心となっていくミレニアル世代(1981~1996生まれ)やその下のZ世代(1997年生まれ以降)など若い世代ほど、軍事介入や軍事的な覇権の維持に消極的である【注14】。これらの世代は、2000年代のアフガニスタン・イラクへの軍事介入とその後の膠着をみて育った世代であり、アメリカの軍事介入のベネフィットより、コストを肌身で感じてきた世代だ。彼らは世界金融危機、その後の長期的な不況に苦しんできた世代でもあり、戦争関連費用で圧迫されてきた予算を、国内、特に教育や社会保障など、若い世代への投資に使うべきだと考える人々が多い。

もっとも、軍事介入に消極的だからといって、彼らを世界平和に関心がない「アメリカ第一」主義者とみなすことは妥当ではない。そこにみえるのは、新しい国際協調外交の兆しである。ミレニアル世代、さらにその下のZ世代は人種・民族的にアメリカの歴史上で最も多様化した世代であり、彼らにとって多様性はもはや所与の現実である。彼らの多くが、銃規制や気候変動対策などリベラルな価値を支持し、社会運動にも積極的に関与する。行きすぎた資本主義と経済格差に不満を募らせ、より社会主義的な政策を支持する世代でもある。

注目すべきは、彼らの多国間協調への肯定的な眼差しだ。シカゴ地球問題評議会や国連財団の調査によれば、これらの世代は、多少の妥協を伴ったとしても、アメリカ単独ではなく、国連など多国間協調を介して国際問題を解決すべきだと考える割合が他の世代よりも高く、国連への関与はアメリカの国益にかなうと考える割合は、民主党・共和党支持者ともに過半数を超える【注15】。

ミレニアル世代やZ世代の対外認識は、アメリカの弱さやアメリカが抱えている問題を率直に認める現実主義だということができる。世論調査で自国の「偉大さ」に関する質問となると、若い世代ほど、自国を偉大だと考えていない。コロナ危機は、アメリカは軍事力においてこそ他国に優越しているが、社会保障においては他の先進国に遅れをとっている事実を露わにした。さらに、今日の世界には、気候変動をはじめ、いかに強力な国家でも、そもそも一国では解決できないグローバルな問題が山積している。相互依存を深める世界においてアメリカ一国の力には限界があるという冷静な認識から、彼ら若者たちは、だからこそアメリカは敵をなるべくつくらず、共通の目的のために他国と協調しなければならないと考え、多国間協調を志向する。

若者たちによって展望されている多国間協調は、歴史的にアメリカが追求してきたそれとは本質的に異なるものとなりうる。アメリカの多国間主義は、しばしば、「偽装」と批判されてきた。すなわちそれは、価値観や利害を異にする諸外国と交渉を通じて、共通了解を地道につくりあげていく双方向的なものではなく、あくまでアメリカの国益と戦略が先にあり、それに従う国家とのみ協調し、あたかも国際的なコンセンサスや正統性があるように「偽装」しているだけだという批判である【注16】。

このようなアメリカの「偽装多国間主義」の根本にあったのは、アメリカは一国で諸問題を解決できる力があるという、自国の強さへの自信であった。一定の諸国を巻き込み、多国間協調の体裁を装うことができれば、単独行動主義という批判を回避でき、政策を遂行する際のさまざまなコストを軽減できる。しかし、アメリカの国益や戦略に重大な変更を加えてまで、多国間協調の体裁を整える必要はない。このような傲慢さが、アメリカが追求する多国間主義を、「偽装」の域を出ないものとしてきた。

しかし、今日のアメリカでは、自国の弱さを直視できる若者たちによって、自国を「唯一無二の国」とみなす独善的な認識が批判され、覇権に依らない国際秩序を目指す知の流れが活性化している。こうした知の流れから長期的には、「偽装」ではない、成熟した国際協調外交が生まれていくかもしれない。このような外交潮流の変化は、日米関係にもさまざまな再考を迫っていくだろう。

大統領が誰になろうと、「リベラルな国際秩序」を力強く牽引する盟主アメリカはもう戻ってこない。しかし、それは必ずしも悲観すべきことではない。むしろ、新しい、より成熟した国際協調外交のはじまりになりうる。平和や人権の未来に悲観的にならざるを得ない事件や問題が山積みの国際政治の現状があるからこそ、目をじっと凝らして、次世代の外交潮流、そこに兆す希望をしっかり捉えていく必要があるのではないだろうか。

※本稿は、三牧聖子「1930年代に回帰する米国?-クインジー研究所と新しい国際主義の模索 」(『国際政治』202号、2021年4月刊)を加筆・修正したものである。

【注1】“Across Political Spectrum, Voters Broadly Support Biden’s Sept. 11 Deadline for Afghanistan Withdrawal,” Morning Consultant (April 21, 2021). https://morningconsult.com/2021/04/21/afghanistan-troop-withdrawal-polling/

【注2】“Rejecting Retreat,” Chicago Council on Global Affairs (September 6, 2019).

 https://www.thechicagocouncil.org/publication/lcc/rejecting-retreat

【注3】 Brown University, Watson Institute, Costs of War Project. https://watson.brown.edu/costsofwar/

【注4】“Sanders Calls on Senate to Reject ‘Exploding’ Military Budget, Invest in Human Needs,” Senate Bernie Sanders Website (June 30, 2020).

https://www.sanders.senate.gov/newsroom/press-releases/sanders-calls-on-senate-to-reject-exploding-military-budget-invest-in-human-needs

【注5】Congressman Mark Pocan (D-WI), Co-chair of the Congressional Progressive Caucus, “The American People Agree- Cut the Pentagon’s Budget,” Data for Progress (July 20, 2020). https://www.dataforprogress.org/blog/2020/7/20/cut-the-pentagons-budget

Ashik Siddique, “Americans Want to Reinvest Ten Percent of the Military Budget,” Data for Progress (July 21, 2020).

https://www.dataforprogress.org/blog/2020/7/21/americans-want-to-reinvest-military-budget

【注6】“Four in 10 Americans Embrace Some Form of Socialism,” Gallup (May 20, 2019).

https://news.gallup.com/poll/257639/four-americans-embrace-form-socialism.aspx

【注7】クインジー研究所の創設の経緯については、宮田智之「非介入派を支えるコーク財団―クインジー研究所の誕生」東京財団ホームページ(2019年8月27日)に詳しい。

https://www.tkfd.or.jp/research/detail.php?id=3211

【注8】クインジー研究所の公式ホームページは、https://quincyinst.org/

【注9】Daniel Bessner and Stephen Wertheim, “Can We Democratize Foreign Policy?” Quincy Institute Website (December 11, 2019). https://quincyinst.org/2019/12/11/can-we-democratize-foreign-policy/

【注10】“Why We Should Preserve International Institutions and Order,” New York Times (July 23, 2018). : 現在この書簡はプリンストン大学の次のウェブサイトで読むことができる。

https://scholar.princeton.edu/hvmilner/news/why-we-should-preserve-international-institutions-and-order

【注11】Stephen Wertheim, “Delusions of Dominance-Biden Can’t Restore American Primacy—and Shouldn’t Try,” Foreign Affairs (January 25, 2021).

https://www.foreignaffairs.com/articles/united-states/2021-01-25/delusions-dominance#author-info

【注12】Stephen Wertheim, “Paeans to the ‘Postwar Order’s Won’t Save Us,’” War on the Rock (August 6, 2018). https://warontherocks.com/2018/08/paeans-to-the-postwar-order-wont-save-us/ Andrew Bacevich, “America: ‘Indispensable Nation’ No More,” American Conservative (February 22, 2019).

https://www.theamericanconservative.com/articles/america-indispensable-nation-no-more/

【注13】Samuel Moyn, “Beyond Liberal Internationalism,” Dissent (Winter 2017).

https://www.dissentmagazine.org/article/left-foreign-policy-beyond-liberal-internationalism Samuel Moyn, “Progressive Critiques of Liberal Internationalism,” Lawfare (February 5, 2019). https://www.lawfareblog.com/lawfare-podcast-progressive-critiques-liberal-internationalism

【注14】“The Clash of Generations? Intergenerational Change and American Foreign Policy Views,” Chicago Council on Global Affairs (June 25, 2018).

https://www.thechicagocouncil.org/sites/default/files/report_clash-of-generations_180625.pdf

“OK, Boomer: Youth Hesitant to Use Force, Shun US Exceptionalism in Foreign Policy,” Chicago Council on Global Affairs (February 4, 2020).

https://www.thechicagocouncil.org/publication/lcc/ok-boomer-youth-hesitant-use-force-shun-us-exceptionalism-foreign-policy

【注15】“New Poll- Young Americans Favor an ‘America First, But Not Alone’ Approach to U.S. Foreign Policy” UN Foundation (September 20, 2018).

https://unfoundation.org/media/new-poll-young-americans-favor-an-america-first-but-not-alone-approach-to-u-s-foreign-policy/  Chicago Council on Global Affairs (February 4, 2020).

【注16】最上敏樹『国連とアメリカ』岩波書店、2005年。

プロフィール

三牧聖子国際政治学

同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授。国際政治学、アメリカ外交、政治思想。東京大学大学院総合文化研究科博士(学術)。早稲田大学助手、米国ハーバード大学・ジョンズホプキンズ大学研究員、関西外国語大学助教、高崎経済大学准教授等を経て現職。主な著作に『戦争違法化運動の時代-「危機の20年」のアメリカ国際関係思想』(名古屋大学出版会、2014年)、ヘレナ・ローゼンブラット著、川上洋平、長野晃・古田拓也、三牧聖子訳・解説 『リベラリズム ―失われた歴史と現在』(青土社、2020年)、『私たちが声を上げるときーアメリカを変えた10の問い』(集英社、2022年)。

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