2012.06.05
南相馬市立総合病院の内部被ばく検査から
南相馬市立総合病院では、2011年7月11日より、ホールボディーカウンター(以下WBCと呼びます)による住民の方々対象の内部被ばく検査を開始しました。これまで3台の検査機を使って検査をしてきました。当初は安西メディカル社および富士電機社製のWBCを用いておりましたが、今現在はキャンベラ社製のFast scanというWBCを用いて、一日あたり110人のペースで検査が進んでいます。
WBCによる内部被ばく検査
これが、鳥取県からお借りした1台目のWBCです。車載型でした。安西メディカル社製。2011年の7月から8月まで稼働していました。
来院していただいた検診者の方はまず身長体重を計測します。セシウムやカリウムの計測後、それらを体重あたりいくらになるのか計算したり、身長が130cm以下の場合は台を用いて計測したりする必要があるためです。その後、日常生活に関する問診票の記入していただきます。どのような生活、特にどのような食品を摂取している方の内部被ばくが多いのかを出来るだけ早く調べるためです。
そして着替えていただいた後、体表面が放射性物質により汚染されていないかをガイガーカウンターでチェックします。体表面が放射性物質によって汚染されている場合は、内部被ばくを過大評価してしまうためです。その後WBCの中に入っていただき、検査を行います。検出器と遮蔽板の間はやや狭い空間ですが、そこにただ立っているだけで済み、検査自体は2分で終了します。来院から検査が終了するまで約30分ほどでしょうか。
検査の結果は南相馬市のホームページ(http://www.city.minamisoma.lg.jp/shinsai2/kensa/hibakukenshinkeka2.jsp)にも公開されています。
セシウム検出率は減少
明らかになったことの一つは、「時間経過とともに、セシウムが検出される人の割合が下がってきている」ということです。小児を対象にした2011年9、10月の時点での検査では、約半数が検出限界以下であったのに対して、今年3月時点の検査でのセシウム検出率は、子供で1%未満となりました。現在南相馬市の多くの子供で、セシウムの検出をしなくなってきているということです。
大人でも同様の傾向が見られます。大人を対象にした場合、2011年10月には約半数が検出限界以下でしたが、2012年1月には約9割が検出限界以下になっています。セシウムが検出される人の割合が減ってきており、これはセシウムが徐々に排泄されて行くことを示しています。
上記は完全に同一の人間でのセシウム量の変化ではありませんから、まだ体内に溜まってくる時期ではないと言う批判があり得ます。ある程度以上の慢性的な摂取をしてしまっている人もいますから、今後検出率が上がってくる可能性は無論あります。
検出限界は2分間のスキャンで、Cs134で220Bq/body、Cs137で250Bq/body程度です。排出されているという事実に加えて、既に南相馬市民の体内のセシウム量は、1960年頃の大気中核実験直後の日本人成人男子の平均値よりも低くなっている方がほとんどということになります。
セシウム137自体の半減期は30年ですが、体内に取り込まれた場合、尿や便を通じて排泄されます。生物学的半減期といいますが、成人で70-100日、1歳で10日とかなり幅があります。成人より小児の方が、男性より女性で排泄速度が早く、一家全員を計るとご家族の中でご高齢の男性のみが検出してしまうことを頻繁に経験します。上図でも、検出する大人の多くは高齢男性ですし、検出する子供のほとんどは小学生ではなく中学生です。
「一家で私と妻と子供たちが検査を受けた。家族の皆同じように避難して、同じように生活していたのに検査結果が異なるのはなぜか?」
よく聞かれる質問ですが、これは、その方だけ内部被ばくをしてしまっていたということを示している訳ではありません。大なり小なりみな内部被ばくしてしまっていたが、若い方や女性はより半減期が短いため、より短期間に検出されない程度にまで減少していたということを示しているだけです。通常、同一の家族間では高齢であるほど、男性の方が高い値が検出されます。家族間に大きな差があるときを除き、このような家族間の差は不自然なことではありません。
しかしながらその逆の場合は注意が必要です。例えば旦那さんが検出限界以下であるのに、旦那さんより若い奥さんが検出されてしまうような場合です。この場合は、事故直後により多く被ばくしてしまったか、その後の生活での慢性被ばくがより多い可能性があります。日常生活での余分な内部被ばくが無いか、そしてその原因が仕事や食事と考えるなら、どのようにすればその影響を軽減できるのかを話しながら,今後の生活について相談する必要があります。
慢性的被ばくは低く抑えられている
二つ目は、「慢性での被ばく(検査直前の数ヶ月での被ばく)がかなり低く抑えられている=日常生活での慢性被ばく量はかなり少ない」ということです。先ほど2012年3月の検査で小児の約99%が検出限界以下であったと報告しました。このことは、これらの小児での、検査直近での内部被ばく量が、検出されるレベル以下に抑えられていたことを示しています。
器械の検出限界レベル以下の慢性的な被ばくを否定できるものではありませんが、今現在の南相馬での日常生活が、大きな内部被ばくをもたらすものではないことがわかってきています。この結果は、南相馬市で実際に診療している我々にとっても非常に勇気づけられる情報でした。
しかしながら、今後値が増えないとも限りません。ウクライナやベラルーシでも、下記のように事故後ある程度の時間の経過後、セシウム摂取量が増えたことが言われています。ここは食品の流通体制や生活様式が全く異なる日本ですが、今後の慢性的な被ばくを抑えるために定期的な検査が必要です。
WBCの検査は、1度の結果で何かが言える訳ではなく、継続的な検査を行うことで初めて大きな力を持ちます。今後も定期的に検査を行い、体内の放射能量が増えてこないことを確認する必要があります。
生物学的半減期の速度からのズレ
三つ目は、「放射能の値の下がり具合が良い人と悪い人がいる」ということです。再検査にて予想される生物学的半減期よりも減少具合が悪い人がちらほら出始めているということです。つまり、現在もある一定量の慢性的な内部被ばくを続けている人がいるということです。
南相馬市立総合病院での同一の方々での検査結果が以下になります。大人子供併せて181名の方々の結果が公表されています。2名を除きほとんどの方で減少傾向でした。ではこの値の下がらなかった2名の方のみがある一定の慢性的な内部被ばくを続けているのかというと、そうではありません。セシウムはその後の摂取が無ければ、生物学的半減期に示される速度で減少します。
繰り返しになりますが、半減期は成人で3-4ヶ月、6歳で1ヶ月、1歳で10日程度です。再検査は、初回から約3-4ヶ月後に行われているので、成人であれば初回から半分程度に減少していることが予想されるはずです。しかしながら、半分にならない方がいます。これらのグラフを見ていただいてわかるように、値が下がっている人の中でも、下がりが良い人(グラフの傾きが急な人)と悪い人(グラフの傾きが緩やかな人)がいます。
生物学的半減期の速度で減少していないということは、いくらかのペースで食品、水、空気などから慢性的に摂取してしまっているということです。今後、慢性的にセシウムの摂取を続けた場合、体内量は毎日の摂取量にあわせて、平衡状態に達します。摂取してしまう量と、排泄される量が同じとなるような値で、平衡状態になってしまうということです。
もちろん器械自身の測定誤差もあります。同じ人を同じように計測しても、値が2、3割程度ぶれることはよくありますが、それを差し引いて考えても、再検査を行った方の1割弱で値の下がりが悪いような印象です。今後このような方々に適切に介入して行く必要があります。
では、このような値の下がりが悪い方々が、慢性的にどれくらいのセシウムを摂取してしまっているかを試算しているのが、下記の図です。下がりの悪い方で1日あたり数Bq程度、最大でも1日10~20Bq程度の摂取なのではないかと考えています。コープ福島で公表された陰膳検査の結果(http://www.fukushima.coop/kagezen_news/kagezen/index.html)では、100家庭中90家庭で1Bq/kg以下、最大でセシウム137で6.7Bq/kgだったそうなので、大きくは矛盾しないように思っています。
南相馬市立総合病院で下がりが悪い方のほとんどは、家庭菜園で採れた食べ物を摂取していますか? という質問に「はい」とお答えの方ばかりです。もちろん作る食べ物の種類によりますし、家庭菜園のすべてが良くないというつもりは毛頭ありません。しかしながら、セシウムの摂取リスクの高い行為であることは確かだと思っています。
内部被ばくリスクを軽減するには?
このような事例を紹介しましたが、残りの9割の方で生物学的半減期に予想されるような速度で減少しており、慢性的な摂取はかなり少ないだろうことも付け加えておきます。コープ福島で公表された陰膳検査の結果(http://www.fukushima.coop/kagezen_news/kagezen/index.html)にもあるように、食事でのセシウム含有量が1Bq/kg以下で、日常生活での慢性的なセシウムの摂取がかなりコントロールできている方が大多数を占めていることが推定されます。
そうすると、次の問題が生じます。どのようにすれば慢性的な食品による内部被ばくのリスクをさらに軽減できるのか?(10Bqとっている原因はどの食べ物なのか?)ということです。
これに関しては、南相馬市立総合病院で食品に関する問診を行っています。完全な解析はまだ完了していませんが、今のところ食品を「スーパーで購入し、産地を選んでいる。」という方と、「スーパーで購入するが、産地は選ばない。」と答える方で、内部被ばくの値が異なるという結果は導かれていません。同様にミネラルウォータと市の水道を用いる方の間で差も出ていません。
もちろん、差が明らかになるほど時間が経過していないという批判はあり得るのですが、少なくとも今現在、スーパーで購入し、市の水道を使用している普通のご家庭でセシウム量が増え、値が下がらなくなっているという状況ではありません。
それに対して、米や野菜、果物で「家庭または地元で作ったものを食べている。」と答える方は相対的に高リスクになります。私の経験上、継続的に摂取し、原因となっている食べ物は様々でした。干し柿のこともありました、リンゴのこともありました。お米と思われることもありました。ざっくりとは、米、野菜、果物が原因となっているケースが多く、肉や魚が原因と考えられるケースはほぼ無い印象です。
食品の基準値は100Bq/kgへ下げられましたが、残念ながらこの案は、何をどのぐらい食べるのかという情報が欠落していました。主食は毎日食べます。好物は頻繁に食べます。嫌いなものはあまり食べません。私はリンゴが好きです。でも、2週間に1回食べるかわかりません。お米は間違いなく毎日食べています。キウイも好きですが、1回に食べる量(重さ)はリンゴまでいきません。
もう少し食べ物によって基準値に傾斜をかけていたら、よりリスクは低減できる方向に行く(行った)はずなのにと思っています。主食を食べる頻度がどれくらいか、好物が何かは非常に重要な情報です。お母さん方にも、プラスアルファで、食べ物に気をつけるとしたら、主食、子供の好物(特に果物と野菜)、値の今まで高かったものの3つにはより気を配るよう話しています。
「地域単位」ではなく「家族単位」で食物汚染を考える
ベラルーシのベルラド研究所の報告書には、内部被ばくの原因の94%が食物、5%が水、1%が空気であったと記されています。幸か不幸か食物の自給率の低い日本では、色々な産地の食物を食べるため、このように食品からの内部被ばくがかなり抑えられているのではないかと推測しています。
今現在の500Bq/kgであるとか、100Bq/kgといった基準が功を奏しているというより、色々なものを食べているから、それに加え子供を持つ親たちが独自に産地を選び、食品摂取に気をつけてくれているからに他ならないのだろうと思っています。
既に述べた通り、今現在、南相馬にてスーパーで食材を購入し、水道も必要な場合はミネラルウォータを用いて、適宜マスクをする。この生活で大量の内部被ばくをする状況ではありません。よって逆にベラルーシでは1%が空気と申し上げましたが、相対的に空気からの被ばく量が多いであろうことは予想されます。
内部被ばくの主要な経路が、経口なのか吸入なのかという点に関して、ウクライナではWBCの上半身側と下半身側の検査結果を比べるという方法がとられています。吸入が多い場合、上半身側(肺側)での検出量が下半身側(足腰まわりの筋肉側)よりも高くなる傾向があることが言われていますが、今現在の当院の結果にてそのような傾向は見つかっておりません。
また除染チームの内部被ばく量が、通常の成人より明らかに被ばく量が多いというデータも今のところありません。吸入での被ばくが問題ないなどという気は一切ありませんが、いずれにせよ今後は食品の検査体制の強化と、居住区域のホットスポットの除染が必要なことに変わりはないでしょう。
外部被ばくは、空間の線量に大きく依存しますが、内部被ばくに関しては、空間線量がその量を規定する因子として重要なものではありません。南相馬で内部被ばくを検出するのは、「地域単位」ではなく「家族単位」です。つまり、今の生活での内部被ばくは、現在の食生活でどの程度汚染食品を避けられているかに大きく依存しています。
汚染地域で食品の摂取に十分気をつけていらっしゃる方と、非汚染地域に住んでいて食品には全く気を使わない方を比べた場合、どちらがこれからの内部被ばくリスクが高くなるのかは微妙なところです。食品汚染をどのように考えるかは、南相馬の問題ではなく、浜通りの問題でもなく、東日本全体の問題です。
ヨウ素、ストロンチウムなどをいかに検知するか
当院での検査で明らかになってきたことをいくつか紹介しましたが、まだこれから解決しなければならない問題も多く存在します。
一つはヨウ素の問題です。やはり内部被ばくにおいて、一番懸念されるのはヨウ素による甲状腺がんの増加だと思います。我々が検査を開始できた2011年7月の段階から、既にヨウ素は全く検出できない状況になっていました。その頃には既に検知できない程度の量だったと言えるのかもしれませんが、ヨウ素の被ばくは終わっており、痕跡を追うことは出来ませんでした。つまり我々にはヨウ素の内部被ばくがいかほどだったかを知るすべがありません。
このことに関して我々の出来ることは、ヨウ素とセシウムの比率を決め、セシウム量からヨウ素の内部被ばく量を推測することです。しかしながら、セシウムがかなり排泄されつつある今、この方法での予想はかなり雑であり、ヨウ素の内部被ばくの高リスク群がどのような方々なのかを突き止めるまでには至りません。その意味でも、全員の小児には年に一度ペースの定期的な超音波による健康診断が必須であろうと考えています。
現在のホールボディーカウンターの役割は、去年の3月の段階での被ばくを評価することでは最早なく、今の日常生活での慢性的な被ばく量の評価することです。確かに代謝の遅いご高齢の方々の現在の検査結果から逆算し、事故直後の被ばく量を推定することはまだぎりぎりできるかもしれません。
しかしながら、代謝速度の速い、セシウムが2ヶ月弱で半減してしまう小学生では、事故直後に摂取したセシウムはほぼ排泄しきってしまっており、事故直後の被ばく量を正確に推定することはもう不可能です。事故直後の急性期の被ばく量の推定ではなく、その後の生活における慢性的な被ばくがどの程度に抑えられているのかを明確にするための検査であるということです。
事故当初の被ばくに関しては、いくつかの試算があり、またいくつかの検査結果もあります。それらに基づきこれくらいのリスクだから、という話しをすることはできますが、検査がしっかり出来ていない以上、これからの(甲状腺エコーなどの)健康診断で守っていくべきだろうと思っています。
二つ目は他の核種の問題です。代表的なものはストロンチウムでしょう。ベータ線しか出さないストロンチウムは、ガンマ線の検出器であるWBCでは検知できません。尿検査をするしかないのですが、大量の尿が必要であったり、処理に時間がかかったりと、高度専門施設でしか検査できないのが現状です。計測できたとしても、尿自体の濃さが朝と夕で違うように、値が安定しないという問題もあります。
これに対しては、ウクライナと同じ方法であれば、セシウムとストロンチウムの比率をいくつかのサンプルから推測する方法があります。経時的に変化しますが、チェルノブイリ事故後、セシウム対ストロンチウムが9対1程度でした。日本ではよりセシウムの比率が高く、99対1ぐらいの結果が多いのですが、日本でもより明確なデータの解析が進むことが必要です。プルトニウムはさらにその存在比率が小さいですが、これらの核種も同様です。
求められるWBCの規格化、検査体制の拡充
三つ目はWBC自体や、その情報を処理するリソースが不足しているということです。今現在に南相馬市立総合病院では1日あたり110人ずつの検査が行われておりますが、この速度では全く必要な検査数をこなせません。今年中に、相馬市、南相馬市で計5台のWBCが稼働する予定です。フルに稼働すればこの地域の検査は十分にまかなえるようになるはずですが、これらの相互連携など課題も多いです。
検査に関するスタッフも多く必要です。問診記入の補助、着替えや検査の誘導、外部汚染のチェックに3,4名、そして検査自体を行う放射線技師と結果説明のための医師です。また結果のデータや問診票は紙ベースなので、それらの打ち込みやファイリングを行ってくれるスタッフもいます。
当院では、結果郵送後、結果説明の外来の予約を取っていただき再度来院していただく形をとっています。説明はどれだけ短くても1人15-20分程度はかかります。理想的には全員に細かく結果説明をしたいところなのですが、現実的には希望者にのみしか行えていません。
また残念ながら、この検査自体は医療行為になりません。検査の器械自体を放射線技師さんのような資格のある方に操作していただく必要は、本当はありません。結果の説明自体も医師がやらなければならないという規定もありません。
しかしながら、今後継続的に定期的に検査をして行き、生活習慣、食生活に併せて検査方針やアドバイスを変えなければならない状況は、通常我々が行っている医療行為と何ら変わらないと思っています。医療者がもっと積極的に介入してほしいと思っています。非常に特殊な検査をしている訳ではありません。
WBCの規格化がなされていないことも問題です。東京大学の早野先生が指摘されていらっしゃるように、今の福島で、きっちり遮蔽されていない部屋内での椅子型WBCは役に立ちません。大量の内部被ばくをしていないかを確認するスクリーニングとしての意味は持つかもしれませんが、現在フォローのターゲットにしているような体内セシウム量まで検出限界を下げることが出来ないからです。
当院でもキャンベラ社製のWBCが導入され、検出限界を250Bq/body程度まで下げることが出来ましたが、椅子型のもので検出限界を3桁以下とするには、1人あたり10分という検査時間が必要でした。ウクライナでは、厚さ10cm以上の金属の壁に囲まれた特注のWBCが稼働していましたが、もっと細かく計れるWBCや、小児のための特注WBCも必要です。
スペクトル解析のソフトウェアの性能もまちまちです。セシウム134や137の分離を失敗することがあり、実際には存在しているのに「存在しない」と判断したり、間違って多く(少なく)見積もったり、違う種類の核種と間違えたりすることがあるのです。明らかに検出するときはソフトの動作は問題ないのですが、今現在我々がフォローのターゲットとしているような、検出限界ぎりぎりの値の解析の際には特に問題となります。今は当院の放射線技師が手作業でそのずれを修正してくれています。この問題を解決するため、ソフトウェアの微調整を行い、テストしながら計測をさらに進めています。
問題の多いWBC検査ではありますが、当院では今後もこの地域の方々のために継続的な検査と評価、情報公開を行って行きたいと考えています。皆の努力で試行錯誤しながら少しずつ問題点を解決して行くしかありません。
ご支援賜りますようどうぞよろしくお願い致します。
プロフィール
坪倉正治
2006年3月東京大学医学部卒、亀田総合病院研修医、帝京大学ちば総合医療センター、がん感染症センター都立駒込病院を経て、2011年4月から東京大学医科学研究所研究員として勤務。南相馬市立総合病院、相馬中央病院非常勤医。東日本大震災発生以降、毎週月~水は福島に出向き、南相馬病院を拠点に医療支援に従事している。血液内科を専門、内部被ばく関連の医療にも従事している。