2021.11.04
2022年1月19日(水)開催
「選挙に行く理由」を考える――有権者にできること、できないことを見極める
粕谷祐子 ホスト:吉田徹
- 開催日時
- 2022年1月19日(水)20:00~21:30
- 講師
- 粕谷祐子
- ホスト
- 吉田徹
- 場所
- Zoom【後日、アーカイブ視聴も可能】
- 料金
- 1500円(税込)
※高校・大学・大学院生は無料です。
対象書籍
先般の衆議院選挙はさほど盛り上がりを見せませんでした。そのままに、2020年7月には参議院選挙が控えています。選挙近くになると、浮足立った政治家やマスメディアから様々な議論が展開されるようになります。そこで常套句のように言われる「あなたの一票が政治を変える」――選挙があるごとに強調される言葉ですが、果たして私たちの一票が政治にどのような意味を持っているのでしょうか。
実は、政府を選択するために有権者が一票を投じる選挙が一般的になったのは、過去200年くらいのことに過ぎません。それでも、民主主義の発展と拡大に伴い、選挙は政治参加のためのごく普通の方法として用いられるようになってきました。
それでは、果たして、民主主義において、そもそも選挙とは何を意味するのでしょうか。あるいは、選挙によって、政権を選択したり、政治と社会を大きく変えたりすることは本当に可能なのでしょうか。選挙のある国とない国の政治はどの程度、異なってくるものなのでしょうか。
そこで、今回のトークラウンジでは、世界的な民主主義研究者であるアダム・プシェヴォスキの近刊『それでも選挙に行く理由』の翻訳者の1人である粕谷祐子氏を迎え、そもそも選挙が果たしている役割を世界的・歴史的な観点から議論していきます。
これから選挙を迎える中で、有権者として投票に行くべきなのか、行かなくとも良いのか――そのヒントになるような話を沢山していきたいと思います。
プロフィール
粕谷祐子
慶應義塾大学法学部政治学科教授。カリフォルニア大学サンディエゴ校博士課程終了(Ph.D.)。専門は比較政治学、なかでも、 体制変動論, 制度論, 東南アジア政治(特にフィリピン政治)。主著に『比較政治学』(ミネルヴァ書房,2014年)、Presidential Bandwagon: Parties and Party Systems in the Philippines (Keio University Press/Anvil, 2008)、 最近の論文に“Duterte Presidency and the 2019 Midterm Election: An Anarchy of Parties?” (with Julio C. Teehankee)、Philippine Political Studies Journal, 41-1&2: 106-126, 2020, “Re-examining Thresholds of Continuous Democracy Measures” (with Kota Mori), Contemporary Politics, forthcoming, 翻訳書にA・レイプハルト『民主主義 対 民主主義─多数決型とコンセンサス型の36カ国比較研究』(菊池啓一と共訳, 勁草書房,2014年)、近刊の編著に『アジアの脱植民地化と体制変動—民主制と独裁の歴史的起源(仮題)』(白水社, 2022年)がある。