2022.05.22
UNSCEAR最終報告・福島の住民への放射線被ばくによる健康影響は見られない――明石眞言氏インタビュー
「原子放射線の影響に関する国連科学委員会」(UNSCEAR)は、2021年3月9日、東京電力福島第一原子力発電所事故(以下「福島第一原発事故」)の影響に関する報告書(以下「2020/2021年報告」とする)を公表した。
UNSCEARは、放射線が人や環境に及ぼす影響についての重要な事項を網羅的に調べ、国連に報告する役割を持つ。科学的な報告のみを行い、他の国際機関や各国などに対する提言や勧告は行わない。(UNSCEARの報告を受けて、IAEAやWHO、ICRPなどの国際機関は各々の分野における提言や勧告をし、ガイドラインを作成する。各国はこれらを参考に政策をつくる。下図参照。)
UNSCEARは、2013年に福島第一原発事故の報告書(以下「2013報告」とする)を公表し、その後も、新たに発表された論文や調査結果を反映した白書を、2015、2016、2017年と3回公開した。
2020/2021年報告の重要なポイントは以下の2点である。
1.福島第一原発事故後、福島の住民に放射線被ばくによる健康影響は見られていない。将来的にも予想されない。
2020/2021年報告は、2013報告よりも多くの実測値と、より現実的なシナリオ、そしてより精度の高い推計値をもとに、原発事故後の福島の住民の放射線被ばくは、将来にわたって、住民の健康に影響を及ぼすレベルではないとしている。
一方で、避難した住民については糖尿病などの増加がみられ、これは放射線被ばくによるものではなく、ライフスタイルの変化や心理社会的ストレスによるものであると指摘している
2.原発事故後の福島で行われている甲状腺検査(原発事故当時18歳以下だった子どもや若者を対象にした甲状腺がんスクリーニング検査)で見つかった多数のがんについては、過剰診断(検査で見つからなければ一生症状を出したり死亡につながったりしなかったがんを見つけてしまうこと)が起きている可能性がある。
福島の甲状腺検査は、県民健康調査の一環として、原発事故のあった2011年10月から実施されている。検査ではこれまでに274人が甲状腺がんと診断され、227人が甲状腺の一部ないし全部を摘出する手術を受けている(2022年5月現在)。
2020/2021年報告は、この福島の甲状腺検査で発見された甲状腺がんは「放射線によるものではなく、感度の非常に高い超音波機器によるスクリーニングを行ったことが原因で見つけられたもの」とし、この検査で過剰診断が起きている可能性も示した。さらに、福島の甲状腺検査による子どもや若者の甲状腺がんの過剰診断は、検査を受けた人に不安をもたらす可能性があり、不必要な治療につながるかもしれない、とも指摘している。
UNSCEARは、「科学に根ざし、政策を取り扱わない、独立かつ公平な立場」(Science,not policy-independent and unbiased)を保っている。(UNSCEARについては以下の記事を参照:UNSCEARの報告はなぜ世界に信頼されるのか――福島第一原発事故に関する報告書をめぐって https://synodos.jp/fukushima_report/21606) 公平な立場を担保するため、2020/2021年報告は、日本人は補助的な役割に徹し、主たる執筆には関わっていない。UNSCEARの福島に関する報告は、利害関係のない他国の科学者=第三者の考えに基づいて書かれている。
UNSCEAR元日本代表・現シニアテクニカルアドバイザーとして報告書の作成のサポートに携わられた明石眞言氏(東京医療保健大学)に伺った。
「すべての科学的情報」
――2020/2021年報告は、「福島第一原発事故による放射線被ばくのレベルと影響に関連する入手可能な全ての科学的情報」をとりまとめた、とのことです。ここでいう「科学的情報」とは具体的にはどのようなものを指していますか。
「科学的情報」とは、査読(同じ分野の別の研究者による評価や検証)を経た論文と、自治体の測定値などのデータを指します。2020/2021年報告は、2019年末までに出てきた全ての査読付き論文を読み、自治体などから提供されたデータを解析しています。
――査読付き論文とはいえ、研究手法などによっては結論の方向性が異なるものがあると思います。
どの論文を参照するか、という問題ですね。たとえば今回、2000本ほどの論文がチェックされ、うち約500本が参照されています。参照までの手続きは、以下のようになります。
まず各分野の主な執筆者が、客観的な数字に基づいて、どの論文を参照するかを決めます。彼らの中に日本人はいません。さらに、その執筆者の参照の規準を検証する査読グループを置きます。日本語訳では「クリティカルレビュー担当者」と訳していますが、彼らは報告書の内容に関してもチェックします。このグループにも日本人はいません。
こうして幾重にも査読を重ねることで、公平性を担保しています。
――「客観的な数字」とは何のことでしょうか。
実測値(実際に計測器で測定された数字)のことです。
2020/2021年報告では、2013報告に比べて、たくさんの実測値が出ています。多くの実測値がわかったことによって、実測値に基づく推計の精度が格段にあがりました。推計の精度があがったことで、推計値(計算による数字)も科学的により確かなものになりました。
新たに報告された実測値や、より確かになった推計値から、まずはどのくらいの放射性物質が、どの方向に、いつごろ放出されたのか、ということがわかります。その数字に基づいて、さまざまな論文を読んでいきます。UNSCEAR自体が行なったデータ解析の妥当性もこの数字をベースに検証しています。
――「全ての科学的情報」ということは、UNSCEARの見解に異議を唱えるような結論の論文であっても、査読付き論文として発表されたものであれば、検討されているということですか。
そうです。「全てを読む」というのは、そういうことです。
「ブレ幅」が小さくなった
――2020/2021年報告の特徴はなんでしょうか。
「実測値によって不確実性(uncertainty)が小さくなった」ということです。
たとえば、ある地域で「A、B、C、D、E」という5地点があるとします。そのうち「B」地点の測定ができず推計値を出したい。その場合、たとえば「A、E」についての測定値だけがあるという場合に比べて、「A、C、D、E」の測定値がある場合の方が、「B」の推定値の精度はあがります。
つまり、正確な測定値が多いほど推定値の精度はあがる、ということです。
線量計の針に例えるなら、2013報告のときには針のブレ幅がとても大きかった。でも2020/2021年報告では、ブレ幅がかなり小さくなった。より実態に近づいたということですね。
――2013報告は、その「大きなブレ幅」の中で高い数字を報告している(被ばく線量を実際よりもかなり高く見積もっている)という批判も一方でありました。
「悪い方の数字を前提とする」ことを、「安全側にとる」とか、放射線防護では「保守的にみる」とか言います。医療の場合でもそうですが、何かが起きたときには、推測される数字に幅があった場合、より「悪い方」の数字が前提にされます。
たとえば、余命が3か月から6か月だと推測される患者さんにそれを伝える場合、「余命は3か月です」と伝えます。6か月じゃなく。余命が6か月だという前提で患者さんがその後の人生を組み立てて、それより前に亡くなってしまうということが起きないように、悪い方、余命であれば短い方を伝えるわけです。
2013報告のときにはデータが少なく、推測される数字の幅が大きかった。その大きな幅の一番「悪い数字」、つまり線量が高いという前提で、2013報告は作成されています。
――甲状腺の被ばく線量についても推計値が示されています。この推計値の幅の中に、実測値がある(推計値が実際の被ばく線量のレベルと同じ)と考えてもよいでしょうか。
2020/2021年報告では、2013報告にくらべ、その可能性がより高くなったと言えるでしょう。
より現実的なモデル
――2020/2021年報告と2013報告との違いはどのようなものでしょうか。
やはり今回は、実際の測定値、実測値が増えたことが大きいです。実測値というのは、具体的にいえば、個人線量計を使った住民一人ひとりの実際の外部被ばく線量や、環境中の放射能濃度の値などです。
加えて、原発事故当時の住民の行動調査、また日本人の生活パターンなどの情報も多く集まりました。実測値のデータとこれらの情報をあわせることで、2020/2021年報告では、2013報告よりも現実的なモデルに基づいた被ばく線量の推計ができました。
――「現実的なモデル」というのは、具体的にはどのようなことでしょうか。
2013報告書で報告されていた住民の被ばく線量は、そもそも住民が避難していない、あるいは一日中昼も夜もずっと屋外にいて、24時間遮蔽のまったくない環境にいた、というような、あまり現実的とはいえない前提のもとに推計された値でした。
一方、2020/2021年報告書では、避難指示が出た地域の子どもたちの行動調査やサンプリング調査などによって、より現実に近い前提に基づく被ばく線量の推計が報告されています。今回鈴木元氏らによる論文が参照されていますが、2021/2021年報告では、この論文による37の避難シナリオ、もともと2013報告書にあった放医研(放射線医学総合研究所)による3つとあわせると40もの避難シナリオが想定されています。
――ほかにも、より現実的なモデルに基づいて推計されている数字はありますか。
2013報告では、住民の被ばく経路として、食品に含まれる放射性物質が最も多かった、とされていました。しかし2020/2021年報告では、食品による放射線被ばくが、もともと低い大気からの吸入よりもさらに低かったということが明らかになりました。これも、より現実的なモデルに基づいた推計の結果ですね。
――食品による放射線被ばくについての「より現実的なモデル」とはどのようなものでしょうか。
2013報告が作成された時点では、食品に関するデータそのものが非常に少なく、したがって不確実性は大きくなっていました。2013報告は、この大きなブレ幅のうち、「悪い方」、つまりより高い方の数字をもとに推計をしています。
2020/2021年報告では、食品中の放射性物質に関する実測値が多く集まりました。これによって、不確実性は小さくなりました。この結果、食品からの放射線被ばくは少なかった、ということがわかった。これは今回の報告で最も重要なポイントのひとつだと思います。
――原発事故後、食品からの放射線被ばくの量が低く抑えられた理由はなんでしょうか。
もちろん出荷制限などの措置が早かった、ということはあるでしょう。しかしそれだけではないと思います。私たち日本人のふつうの食生活として、食材はスーパーマーケットで買う人が多い。すると、肉も魚も野菜も、海外を含めて全国から運ばれてきています。野生の山菜や裏の畑で採れたものだけを食べて生活している、という人はそう多くありません。そういう、日本人のライフスタイルによるものも大きいと考えられます。
――2011年3月15日や16日、放射性物質の飛散量が多くかつ食品の出荷制限や接種制限がまだかかっていない時期(厚労省による暫定規制値の設定は2011年3月17日)に、放射性ヨウ素を多く含む食品を食べて被ばくしてしまったのではないか、という心配はないのでしょうか。
放射性ヨウ素131の半減期は8日です。原発事故から数日間のうちに産地から口に入る、というと、採ってすぐ近場で食べる食材、ということになります。すると、先ほど挙げたような、裏山や裏の畑で採れたものですね。でも、原発事故直後数日間、裏山や裏の畑で採れたものだけを、しかもたくさん食べて生活していた、という人はどのくらいいるでしょう。
ゼロではないかもしれませんが、少なくとも大多数の方がそういう行動をしていた、というのはあまり現実的な想定ではありません。まして子どもも場合、放射性ヨウ素による被ばくを心配して、多くの親御さんが食べものを慎重に選んでいるような時期です。日本人のライフスタイルから考えても、その時期に、わざわざ原発事故直後の裏山で採れたものだけを選ぶ、という生活を多くの住民がしていたとは考えにくいと思います。
――避難のシナリオ以外にも、食品などさまざまな点で、今回はより現実的な推計が行われているということですね。
推計だけではなく、食品の場合は実測値も多くあります。給食の陰膳検査や厚労省のマーケットバスケット方式の検査は今もまだ行われていますね。実測値と行動調査による現実的なシナリオ、その両方からみたら、原発事故後の福島の放射線被ばく量はとても低かった、ということです。
UNSCEARが指摘する甲状腺検査の過剰診断
――2020/2021年報告は、原発事故後福島で行われている甲状腺検査によって、過剰診断が起きている可能性を指摘しています。
甲状腺がんの過剰診断が起きている、という報告は、放射線の影響について報告するというUNSCEARの本来の目的からは少し逸れますが、それでも社会的影響の大きさから考えて、まったく無視するわけにはいかないでしょう。福島で見つかっている甲状腺がんが原発事故による放射線の影響なのではないか、という誤解を防ぐために指摘しているという側面もあります。
過剰診断が引き起こすメンタルヘルスの問題や社会心理的な問題などを扱った論文は、原発事故後の10年間で山のように出ています。参照されたのはごく一部ですね。
最も重要なことは、福島の住民の甲状腺への被ばくは非常に小さかった、という事実です。県民健康調査の甲状腺検査では甲状腺がんが見つかっていますし、これからもっと見つかるかもしれません。でもそれは放射線の影響ではない。
―――原発事故後に甲状腺がんと診断された方々が、訴訟を起こしています。甲状腺がんと原発事故による放射線被ばくの因果関係を争うものです。
UNSCEARは今回、集団の被ばく線量の精度のより高い推計値に基づいて、「将来にわたって被ばく影響はみられない(検出できない)」としています。一方裁判では、ある特定の個人の線量に応じたリスクについて考慮されます。この違いはどのように説明できるでしょうか。
まず、あらゆる裁判は、科学的な事実だけによって判断されるものではありません。
白血病の労災認定の場合を例にとると、被ばく線量が100ミリシーベルト未満であれば、科学的には白血病の原因になるとは考えられません。ただ、労災認定は科学だけで判断されるものではありません。労働者補償の観点から、被ばくから1年以上経過していて、かつ被ばく量が年間5ミリシーベルト×労働に従事した年数を超えた場合、そして感染症などほかの要因が見つからなければ、労災が認定される可能性があります。実際に白血病で労災認定されているケースもあります。
――甲状腺の被ばく線量で100ミリシーベルト以下であっても、たとえば50ミリシーベルト程度でも、甲状腺がんのリスクがあがるという報告があります。
福島県内の市町村ごとの平均では、甲状腺の被ばく線量が最大でも30ミリグレイ(甲状腺吸収線量。≒ミリシーベルト)であることがわかっています。したがって、福島県内の市町村で、ほかと比べて甲状腺がんの発生率が増えるということはないだろうと言えます。
ただ、これは集団として見たときの平均の値です。個々人の原発事故直後の実際の内部被ばくがどれくらいだったかというの証明のしようがありません。
たとえば今回で言えば、原告の方の甲状腺の被ばく量を、原発事故直後に実測した値があれば、とは思いますが、それがなくとも個別に細かくマップを見ながら調査をすれば、多少の推計はできるかもしれません。
その結果、たとえば50ミリシーベルトだとして、原告の方々の甲状腺がんと被ばくの因果関係が認められるかというと、話はそう単純ではない。たとえばチェルノブイリ(チョルノービリ)原発事故後に見つかった甲状腺がんの場合、被ばくしてから4年以上経ってから見つかっています。被ばく線量だけではなく、そういったいろいろな条件が鑑みられるでしょう。科学的にも証明するのが難しい上に、裁判では科学以外の社会的な要素など、総合的な判断が求められます。
――裁判の結果がどうであろうと、2020/2021年報告の結論である「将来的にもすべてのがんについて増加は見られない」という見解に直接影響するようなことはない、と考えてよろしいでしょうか。
そういうことです。
福島第一原発事故についての最終報告
――2020/2021年報告の結論はなんでしょうか。
原発事故による放射線の健康影響として、まず確定的影響(熱傷などの、一定の線量を超えると現れる影響)はなかった。そして甲状腺がんを含めたあらゆるがんは、子どもから高齢者までのすべての年齢層について増えていないし、今後も増えない。そしてあらゆる遺伝的影響、つまり次世代への影響も起きていないし、今後も起きない。結論としては、2013報告と大きくは変わっていません。
――2020/2021年報告の結論が、2013報告と大きくは変わっていないとすれば、今回報告書が出た意義は何でしょうか。
2013報告は、実測値などのデータが少ない中で出された報告でした。2020/2021年報告の意義は、集まったデータから、より現実的な報告をしたということです。
今回は、市町村のデータもかなり集めることができました。UNSCEARの事務局長自身が出向いて依頼したケースもありましたし、地元の住民の方々にも協力していただきました。現実的な報告をするためには、その根拠が欠かせません。根拠になるのは、とにかく実測値です。実測値がないなら推計はしない、という執筆者もいました。
――実測値などのデータを多く集めるということが、なぜそれほど重要なのでしょうか。
少ないデータに基づいて考えても見えてこないものが、データを集めていくと見えてきます。2013報告の段階では、福島の住民がもっとずっと高い線量の被ばくをしていたかもしれない、という可能性を、科学的には考慮しなければならなかった。今回も当然その可能性を視野に入れながら、集まった実測値を淡々と解析していくわけです。その解析の結果、福島の人々の被ばく線量は、2013報告よりもずっと低かったということがわかりました。
――2020/2021年報告は、福島第一原発事故後による放射線の影響についての報告書としては「決定版」ですか。
はい、そういうことになると思います。
参考文献
原子放射線の影響に関する国連科学委員会UNSCEAR 2020年/2021年報告書
https://www.unscear.org/unscear/publications/2020_2021_2.html
原子放射線の影響に関する国連科学委員会UNSCEAR 2013年報告書
https://www.unscear.org/docs/publications/2013/UNSCEAR_2013_Annex_A_JAPANESE.pdf
「UNSCEAR2020年福島報告書について」(第44回「県民健康調査」検討委員会資料/明石眞言氏発表資料)
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/510292.pdf
Takashi Ohba, Tetsuo Ishikawa, Haruyasu Nagai, Shinji Tokonami, Arifumi Hasegawa & Gen Suzuki
Reconstruction of residents’ thyroid equivalent doses from internal radionuclides after the Fukushima Daiichi nuclear power station accident, Scientific Reports volume 10, Article number: 3639 (2020), https://doi.org/10.1038/s41598-020-60453-0
Jay H Lubin 1,M Jacob Adams 2, Roy Shore 3, Erik Holmberg 4, Arthur B Schneider 5, Michael M Hawkins 6, Leslie L Robison 7, Peter D Inskip 1, Marie Lundell 8, Robert Johansson 9, Ruth A Kleinerman 1, Florent de Vathaire 10, Lena Damber 9, Siegal Sadetzki 11, Margaret Tucker 1, Ritsu Sakata 3, Lene H S Veiga
Thyroid Cancer Following Childhood Low-Dose Radiation Expose: A Pooled Analysis of Nine Cohorts, The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, Volume 102, Issue 7, 1 July 2017, Pages 2575–2583, https://doi.org/10.1210/jc.2016-3529
プロフィール
服部美咲
慶應義塾大学卒。ライター。2018年からはsynodos「福島レポート」(http://fukushima-report.jp/)で、東京電力福島第一原子力発電所事故後の福島の状況についての取材・執筆活動を行う。2021年に著書『東京電力福島第一原発事故から10年の知見 復興する福島の科学と倫理』(丸善出版)を刊行。