2024.10.22

感情豊かに生き生きと話そう! 映画や旅行の「感想」を伝える英会話術

英会話の上達のためには、文法や語彙、そしてフレーズが、実際にどう使われるのかを学ぶことがとても大切です。さて、英会話をしていて、友人に「感想」を聞かれることがあります。そんな場合は、どう言えばいいでしょうか。日英バイリンガルのRyoさんに質問しました。この記事を読んで、実践的な英会話上達の極意を学びましょう!

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Kaz 今日は「感想」の言い方について、Ryoさんに聞いてみたいと思います。いつものように、具体的な場面を設定し、Ryoさんならどう言うかを聞いていきます。

Ryoさん、たとえば、「週末はどうすごしたの?」と友だちに聞かれて、「週末は家で映画を見てたよ。“The Fault in Our Stars” っていう映画を見たよ」と答えたとします。そして、「へーそうなんだ。映画はどうだった?」と感想を求められたら、Ryoさんならどう答えますか?

Ryo ぼくなら、こう言うかな。

Guess what?  The movie was great!  I got so into the character that I almost cried.  Especially the scene where the character’s girlfriend was diagnosed as cancer was so sad.  I went to the movie with my girlfriend, but she was crying so much that I kept telling her the girlfriend won’t die (because the movie is fiction).  You should better check it too.  If you’re looking for an emotional movie, definitely try it!

(聞いてよ! 映画、すごくよかったんだ。主人公に感情移入しすぎて、泣きそうになったよ。とくに、主人公の彼女がガンだと診断されるシーンが本当に悲しくてさ。彼女と一緒に観に行ったんだけど、彼女が泣きすぎて、ずっと『彼女は死なないよ』って言いつづけてたんだ(フィクションだからね)。きみも絶対観たほうがいいよ。感動できる映画を探してるなら、ぜひ観てみて!

Kaz ポイントを説明してくれるかな。

Ryo 面白い映画を観たら、友だちにすすめたくなるよね。映画をすすめるときには、相手に興味を持ってもらうことが大事だから、ぼくはいつも少しユーモアを交えて感想を伝えるようにしてる。それから、自分の感想を言うときは、どうしてそう感じたのか、理由を伝えるのが大事だと思うよ。そうすることで、お気に入りのシーンについても話ができるしね。

Kaz 感想もひとつの判断、つまり意見だから、理由を説明する必要があるということだね。ネイティブと話していると、その部分がしっかりしてるよね。日本人は理由を言う習慣があまりないから、ここは気をつけなくちゃね。

Ryo もうひとつアドバイスすると、ポジティブなコメントを言うときは、本気で言ってるように話すことだよ。無表情で「映画よかったよ」って言っても、相手はそれを信用しないし、映画にも興味をもたないでしょ。

Kaz それも実践的なアドバイスだね。英語学習者はどうしても英語を話すので頭がいっぱいで、感情を表す余裕がなかったりする。だけど、英会話はコミュニケーション。ある意味、完璧な英語を話すことよりも、相手と感情的につながることのほうが大事だよね。多少間違ってもまったく問題ないから、ちゃんと喜怒哀楽を表したほうがいいよね。

では、つぎのシチュエーションに行ってみよう。今度はネガティブなシナリオを考えてみよう。たとえば、友だちに「今日はどこでランチしたの?」と聞かれて、「会社の近くにできたイタリアンに行ってみたよ」と答えたとする。友だちに「どうだった?」と感想を求められて、「いまいちだった」とネガティブな感想を伝えるとき、Ryoさんならどんな感じで言う?

Ryo その場合なら、こんな感じかな。

Actually, that restaurant wasn’t for me.  Maybe it was because I love Italian and go to famous Italians, but I couldn’t think the Italian I went was good.  I felt the flavor was a bit plain and the bread was too soft.  I wouldn’t recommend you go there unless you like plain flavored food and soft breads.

(じつは、あのレストラン、ぼくには合わなかったんだ。多分、ぼくがイタリア料理が好きで、有名なイタリアンに行くことが多いからかもしれないけど、あの店のイタリアンは美味しいとは思えなかったな。味が少し薄い感じがして、パンも柔らかすぎだったし。薄い味や柔らかいパンが好きじゃなければ、あまりおすすめはできないかな。)

Kaz 好みに合っていたり、合っていなかったりするときに、“X is for me” や “X isn’t for me” はよく使う表現だね。“I tried yoga for the first time, and I think it’s really for me(ヨガを初めてやってみたけど、自分にすごく合っていると思う)” とか、“That movie wasn’t for me(その映画は自分には合わなかったな)” とか。

Ryoさんがつくってくれた会話例、まずははっきりと “that restaurant wasn’t for me(合わなかった)”と意見を言って、それからその理由をきちんと説明しているね。このフォーマットは、英語学習者にしっかりと学んでほしいね。

Ryo そのとおりだね。自分が行ったレストランがいまいちだったときは、なぜそう感じたのかを説明することが大事だと思う。ただ批判するだけではなくて、その理由をちゃんと伝えるのが英語流だよ。それから、嘘はつかずに、気に入らなかったなら、そう言うことも大切だね。

Kaz つぎは旅行の感想について考えてみよう。たとえば、友だちが「夏休み、シカゴに行ったんだって? どうだった?」と聞いてきたら、Ryoさんならどんな感じで答える?

Ryo こんな感じかな。

It was great!  I went to Chicago for three days, but I had such a great time that time just flew by!  I felt like I was there for only a day.  I had so much fun experiences, but the best was the one I had in Willis Tower.  There’s a tall tower in Chicago called Willis Tower, and you can see the whole entire city from the tower.  And let me tell you, the view is fantastic!  If you have a chance to go to Chicago, I strongly suggest you go there.  Also, another thing you shouldn’t forget about Chicago is the Chicago Pizza. From the first time I ate that Chicago Pizza, my favorite food ranking has changed.

(最高だったよ! シカゴに3日間行ったんだけど、楽しすぎてあっという間に時間がすぎて、まるで1日しかいなかったみたいな感じだったよ。いろいろ楽しかったけど、一番よかったのはウィリスタワーでの体験かな。シカゴにはウィリスタワーっていうタワーがあって、そこから街全体が見渡せるんだ。その景色は本当に素晴らしいよ! もしシカゴに行く機会があったら、ぜひ行ってみるといいよ。それと、シカゴで忘れちゃいけないのがシカゴピザだね。初めてシカゴピザを食べたときから、好きな食べ物ランキングが変わったよ。)

Kaz これも勉強になるね。まず、“It was great! (最高だったよ)” と感想を言ったあとに、具体的な描写をすることで説得力をもたせる。そして、機会があったらぜひ行ってみて、とおすすめするのも典型的な話し方だね。あとは、主観的な感情を表す表現を使うことだよね。

Ryo そのとおり! ポジティブなコメントをするときによく使う表現のひとつが “time flies” だよ。すごく楽しい時間をすごして、時間がたつのを忘れるようなときに使うんだ。あと、これは表現じゃなくて単語だけど、ぼくがよく使う言葉に “fantastic” がある。“great”とか “good” よりももっと強い意味で、何かがすごくよかったときに使うんだ。“It was fantastic!” って言うと、“It was great” よりもずっと強い意味になるんだ。

Kaz ネイティブと話していて、「旅行どうだった」みたいな質問すると、ほんとに楽しそうにばーっと話すよね。日本人なら、「すごくよかったよ! ご飯もおいしかったし」みたいな感じで、あっさり終わっちゃうことが多い。Ryoさんは、英語と日本語、両方を話す機会があるけど、この違いって感じる?

Ryo 個人的に感じる違いのひとつは、英語には感情を表現する言葉がたくさんあるってことだね。たとえば、「楽しい」って言いたいとき、英語だと “fun, great, awesome, fantastic, time flies, blast, glorious” とか、いろんな言葉が使えるんだよね。でも、日本語だと「楽しい」か「面白い」くらいしか思いつかない。

この違いが、英語を話す人が、感情表現に長けている理由のひとつかもしれないね。英語を学んでいる人へのアドバイスとしては、語彙を増やして、感情を多様に表現する方法を学ぶことで、英語力が確実に伸びるし、英語を話すのがもっと楽しくなると思うよ!

Kaz 日本人に英語を教えていてよく感じるのは、事実だけを並べたレポートみたいになることなんだよね。だけど、聞き手は、相手の感情表現に共感するのだから、感情を表現するのはとても大切だよね。読者のみなさんも、「感想」を伝えるときは、しっかり感情表現することを忘れないでくださいね!

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