エルドアン・トルコ大統領「思想の自由にも限度がある」

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レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、トルコ青年実業家連盟(TÜGİK)の会議で話し、シャルリー・エブド誌の最新号の抜粋を載せたジュムフーリエト紙に対して厳しい言葉を浴びせた。エルドアン大統領は「イスラーム教徒にとって神聖なものだけでなく、他人にとって神聖なものもこのような形で侮辱してはならない。『警察が来てあれこれ捜査をしたらしい』『市民が来て騒ぎを起こしている』だって? こういったことをしている限りあなたたちは騒ぎを誘っている。あなたたちが扉を開いているのだ。残念ながらこの種の行為は国の一体感を壊すことに繋がる」と述べた。

 

大統領の話の中のフランスでのテロ攻撃やトルコでのシャルリー・エブド批判に関する部分は次の通りだ。

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

あらゆる西洋の民主主義は人権や多様性の尊重に関する重要な基準となっている。

 

フランスの風刺誌に対する攻撃の影に隠れた、イスラーム自体や、親愛なる預言者様に向けられた憎悪の波を心配しながら見守っている。私たちの取り組みも虚しく、文明の衝突の論説を実質化させようとする動きがある。スペイン首相だったサパテロ氏とは共に文明間同盟の基礎を築いた。現在146の国と機関がこのメンバーだ。私たちがここに誘う一方で、文明間の衝突を煽ろうとする者たちが目立つのを見た。

 

 

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「一部の国々のイスラエル弁護は興味深い」

 

全人類、我が国民に呼びかける。これらの事件全てに対し、立ち上がってトルコ経由で作戦を行うことは幻想だ。これを分かってほしい。私がちゃんと事実認識をしているならば、これを批判する人たちは『エルドアンはなぜそんなことをしたのだろうか』と問わねばならない。私はその国の力には関心がない。イスラエル政府が――その市民ではない――ガザで、パレスチナで、子供かどうかに関係なく2600人もの人々を殺しているならば、それを憎む。一部の国々が立ち上がって、イスラエル政府の弁護に回ることは興味深い。私は次のように述べた。ネタニエフ首相はどの面を下げてここへ来たのだ、と言った。これは不誠実だと言った。 数ヶ月前に爆弾でガザを滅茶滅茶にし、2600人もの人を殺した。

 

では[シャルリー・エブド襲撃で]フランスに来たこのリーダーたちはどこにいるのだ。なぜ何の声も上がらないのだ。同じように35万人もの人が亡くなったシリアで人道主義はどこへ行ったのだ。なぜ誰も声を上げないのか。現在トルコには170万人の難民がいる。支援は無いのか。あなたたちは爆弾から救いました、自分の土地に住まわせ、食糧や服を与えています。私たちの所に来て『本当にありがとうございます。本当に、どの国でも出来ることではありません』…こんな薄っぺらい言葉はやめてください。何を支援してくれるのかを言ってください。これまでに私たちが行ってきた支援は50億ドルを超えた。しかし私たちへの支援は2億5000万ドルだ。【次ページにつづく】

 

 

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シノドス国際社会動向研究所

vol.267 

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