2017.03.23

官能的(センシュアス)な都市とは?――新しい「住みたい街ランキング」

島原万丈×飯田泰之

経済 #センシュアス・シティ・ランキング#官能都市

あなたは次に住むとしたら、どんな街を選ぶだろうか。HOME’S総研が発表したレポート「 Sensuous City[官能都市] ―身体で経験する都市;センシュアス・シティ・ランキング」では、「官能的(センシュアス)な街」という、住まい選びの新しい指標が提案されている。”職住接近”志向が高まり、ますます都心の人口集中が進む現代、人を惹きつける街の魅力とはどのようなものなのか? HOME’S総研所長の島原万丈氏と経済学者の飯田泰之が語り合う。(構成/大谷佳名)

効率性からは生まれない都市の魅力

飯田 このランキングをみた時、「やっと出た!」と思いました。僕自身も以前から、リチャード・フロリダの「ボヘミアン=ゲイ指数」のような指標を作って、住みたい街を評価すると面白いなと考えていたんです。

こういった研究をアカデミックな領域でやろうとすると、「学術的に正しい」データ処理を求めすぎてなかなか出来上がらないんですよね。だからこそ、こういう調査が必要とされている。まだ公式の統計がないテーマならなおさら、一度思い切って世に出して、批判を受けた上でまた次回の分析に活かしていくというプロセスが大事だと改めて感じました。

 

島原 そう言っていただけると嬉しいですね。私たちはもともとマーケティングの人間なので、アカデミックな厳密性よりも分かりやすさを意識して今回のレポートを作りました。もちろん調査としての一定以上の品質は確保したうえです。ランキング形式にしていますが、実は序列そのものはあまり目的とはしていなくて、考え方のものさしを提示することに挑戦したかったんです。

 

 センシュアスシティ上位 (1)

「センシュアス・シティ ランキング」上位1〜30位

出典:「 Sensuous City[官能都市] ―身体で経験する都市;センシュアス・シティ・ランキング」

 

指標 

「センシュアス指標」

出典:「 Sensuous City[官能都市] ―身体で経験する都市;センシュアス・シティ・ランキング」

 

 

飯田 島原さんは『本当に住んで幸せな街―全国「官能都市」ランキング (光文社新書)の中で、ル・コルビュジエ型の都市の考え方と、ジェイン・ジェイコブズ型の都市の考え方について触れられていましたよね。

コルビュジエ型の良い街の条件と言えば、高層ビルを中心として、店舗数が多く、駅へのアクセスが良い。例えば品川駅がそうで、オフィスとして利便性が高く、新幹線や京急があるので出張される方にとっては非常に便利な街です。しかし、これは数字で測れる便利さなので序列がつけやすいんですね。その一方で、ジェイコブス型の良い街というのは人によって違うんです。まさに、官能的な意味での良い街と言えます。

島原 コルビュジエの時代はまさに工業の時代で、工業の真価は規格統一によって均質な製品を効率的に量産することです。建築で言えば鉄とコンクリートとガラスを使い、機能的で合理的なビルを量産することになります。その意味では品川駅港南口は典型的な工業化都市ですよね。でも、よく品川駅の前では定期的に縁日のような催しが行われているんですよ。

縁日や屋台なんて、コルビュジエ的な都市計画では排除すべき存在で、ジェイコブズ的な雑多なストリートに似合います。あるいはジブリ映画に感じるような懐かしい風景とも言えます。結局、人間はこれだけの近代的ビル群の中で、あれをやりたくなるわけです。だったら最初から壊さなければいいじゃないか、と思いますね(笑)。

飯田 品川であれば、まだ日本国内での競争力があるので、このままの状態で残っていけるのだと思うのですが。問題なのは、地方がこれを真似してしまうことなんですね。その結果、すごく中途半端な、東京の劣化コピーにしかならない。

例えば、このランキングで意外と上位にきていた盛岡も、県庁と駅周辺のオフィス街にはあまり人はいなくて、むしろ盛岡城周辺のごちゃっとした下町に人が集まっている。品川のように駅前に高層ビルが立ち並んでいて、かつ夜間人口も多い街って、日本中を探してもなかなかないと思います。

盛岡市

品川区

出典:各都市の特徴〈センシュアス・シティ・レーダーチャート〉

島原 確かにそうですね。それで言うとやはり東京や大阪の都心は特別かもしれませんね。例えば六本木は、もともと駅周辺にあった小さなお店の商業集積がものすごく大きいので、高層ビルをたくさん作ったとしても街はなんとか持ちこたえることが出来ます。ただし、東京でも少し都心を離れると地方都市と事情は大きく変わらないかもしれません。六本木や渋谷と同じような大規模再開発を武蔵小山や三軒茶屋のような小さな街でやると街がおかしくなるんですね。ああいう小さな街は、むしろ駅前の商店街など、個人経営のお店が出店しやすいエリアに人が集まる傾向があり、それが街の個性になっています。それを根こそぎ高層ビルにしてしまうと、大手資本のチェーン店ばかりの街になって、どこも変わり映えがしなくなってしまいます。

飯田 起業しやすいという点は重要ですよね。アーケード商店街ですと未だにどこも賃料が高いけれど、そこからちょっと裏道に入ってみると、面白い店がちょこちょこ出来ていたりする。実際に20万人くらいの規模の街に行っても、そういう個人経営のお店が生きているところは楽しげな様子が伺えます。

島原 今、郊外型の住宅地ではショッピングモールがレジャーであり消費になっていますが、このままの形態を続けていっても、モノがどんどん売れなくなる時代には厳しいのではないでしょうか。その上、Amazonという強敵の前では、品揃えのバリエーションでもショッピングの利便性でも太刀打ちできないし、それを覆すほどの魅力がショッピングモールにあるとは言えない。近い将来にはモールがAmazonの倉庫になるんじゃないかという話も出ていますけど、そうなった時に地方都市の活性度は一気に下がってしまいます。

飯田 そもそも地方でコルビュジエ型の都市開発を真似たがるのは、予算さえつけば完成させることができるからなのではないでしょうか。やることが明確で、完成時の「絵」もすぐに思い浮かびますから。一方で、センシュアスな街の作り方は非常に属人的で、能力がある人じゃないとできない難しさがある。ただ、そういった人材に重点的に資源配分することが、行政主導でやっている限りはできないんですよね……。

島原 デベロッパーでもモールを作る際には、話題性のためのテナントとして「チャレンジ店」という枠は持っています。行政がやるとそれすらできなくて、誰もが知っているようなチェーン店だらけになってしまうんですね。商業ひとつとってもそんな調子で、とにかく公平性が求められる。意思を持ってどこかに重点的に、というのは行政がもっとも苦手とする方法ですね。

飯田 特定の店を優遇するわけにはいかないというわけですね。ところで、この「官能都市」というコンセプト自体はどうやって生まれたのですか。

島原 僕らは都市に関するレポートを出したのは今回が初めてで、もともとは住まいをテーマに研究をしていたんです。その中で、どうも工業化された新しい住宅は、生産性という作る側の論理で出来ていて、均質的なため、多様化したライフスタイルや価値観を受け止める魅力が足りないという感覚があったんです。それで、中古住宅を自分なりにリノベーションしたり、賃貸住宅をDIYでカスタマイズするような住まい方を提案してきました。

都市の魅力というのも同じような考え方で、ただ便利であることや効率性といった工業的な指標では推し量れないものではないかと感じていました。だからそういう指標で発表される既存の都市の評価ランキングに対する違和感がありました。もっと身体的な、五感に訴えかけるような魅力が重要なのではないかと。そういった意味で「官能、センシュアス」という言葉を使ったんです。

飯田 僕も全く同じ感想を持っていて、効率的な街ってすごく便利ではあるけれど、結局泊まるだけ、仕事をするだけという単一機能を目指して作られている。そういう街は、ある時にその機能性が求められなくなると一網打尽になくなってしまうんですよね。例えば、もし新宿がより利便性を携えるようになれば、もう誰も品川には来なくなるんじゃないかと思います。

また、今我々が消費しているものって、「倍あると倍嬉しい」というタイプのものではない。物質的に欠乏している時であれば多ければ多い分嬉しかったのですが、現在そういった消費行動をしている人は先進国ではほとんどいません。さらに言えば、その所得階層の人々を客にしても全然儲からないわけです。つまり、旧来型の目に見える効率性からは利益が生まれなくなってきているんだと思います。

街の持続可能性は「多様性」から生まれる

飯田 今はセンシュアスであることが人を惹きつける原動力になっているということですが、集まる人々というのはどのような層なのでしょうか。

島原 「多様性」がキーワードになるかと思います。今回、ランキングの上位25%、真ん中の50%、下位25%と三分割して分析したところ、上位の街は集まる人々の職業・年齢も多様で、共働きの人も、外国人も、LGBTも暮らしやすいという特徴がありました。訪れる人々の多様性を受け入れる、寛容度の高い街なんですよね。また、個人経営のお店やセレクト系のお店が多いことも分かりました。つまり、人の多様性とコンテンツの多様性の両方が揃っている。逆に言うと、ランキングの低い街というのは、同じような層の人が集まっていて、お店もチェーン店だらけで個人店が少ないという傾向がありました。

飯田 多様性という観点は、まさにリチャード・フロリダの「ボヘミアン=ゲイ指数」ですよね。ただこの基準って、そのまま当てはめようとしても日本にはLGBTに関する統計上の数字が限られているので、なかなか難しいのですが。とは言え、ここで重要なのは、あまり理屈っぽく考えないで、むしろ「多様な人がいると何かいいことがある」くらいの考え方なんだと思います。今はファッションも飲食もサービスも、そういった漠たるものが最も利ざやが取れるわけです。

島原 そうですね。また、生物がそうであるように、街の持続可能性は多様性から生まれるのだと思います。多様な人がいるということは、一つのカテゴリーに対する依存度が低いということなので、あるカテゴリーが廃れてもまた別のものがそこを埋めていくんですね。

飯田 それに、多様な人を抱えていると、その地域を基盤にして立地している中堅企業を支える力にもなると思います。社員3〜5人程度の規模で仕事が回っている会社には周りに膨大な多様性が必要です。社外に多様性があるからビジネスを継続できる。そういった小さな企業がたくさん立地している地域こそが多様性があると言えるのかもしれません。それをうまく体現しているのが東京なんだと思います。

島原 一方で、特に郊外のニュータウンや、タワーマンションが立ち並ぶ湾岸エリアなどでは、同じような属性の人を大量に集めてしまっているので、もし人の入れ替わりが起きなければ、あのまま街全体が高齢化していくことになってしまいます。

飯田 そういったベッドタウンの場合、どう効率よく通勤するかに特化しているので、街の特徴そのものもどんどん失われているように思います。

例えば、奈良から大阪に毎日通勤している「奈良府民」と呼ばれる人たちにとってはスムーズな鉄道へのアクセスが非常に重要な街作りの目標になる。仕事場も行きつけの飲食店も大阪にある、休日の買い物も大阪となったら、なるべく短時間で効率良く通勤できることが望ましい。すると理想の駅は、駅ビルを建てて、歩道橋やデッキでつなげて、バスターミナルを作って……という、典型的なコルビュジエ型の再開発になる。あれだけの文化資源を持っている奈良ですら、移動効率を優先した再開発の要望が根強いと伺って驚きました。

島原 首都圏の郊外住宅地と同じ考え方ですよね。まさにコルビュジエ型の都市のコンセプトであるゾーニング、つまり用途を分けていき、業務エリア、商業エリア、住宅エリアをいかに効率よく繋ぐかがという発想です。ただ、その街の主語は誰なんだ、という話なんですよね。効率を喜ぶのは生産という顔のないシステムであり、システムの幸福とそのシステムのパーツである個々の人間の幸福は必ずしも一致しない場合があると思います。

加えて言うと、今の奈良の例だと、おそらく持ち家の方が多いでしょうから、いわゆる「正社員・専業主婦・長距離通勤」という構図かと思います。つまり、これからどんどん減っていく層ですよね。そう遠くない先には、彼ら自身もリタイヤして第一線を退き、都心への長距離通勤をしなくなる。逆に言うと、住まいがある地域での生活時間が長くなるはずです。

飯田 家族構成の変化、個人のライフスタイルの変化から考えても、これからはますます遊ぶところ、住むところ、働くところ、すべてがバラバラだと、住んでいて意味がない街になるでしょうね。

DSC_0231 (1)

左:島原氏、右:飯田氏

歩ける街、遊べる街

飯田 以前、HOME’Sのアーカイブデータを使って、うちの学生が不動産の賃貸価格の計量分析を行ったんです。すると、都心部に行けば行くほど駅から歩く時間が長くても価値が落ちないことが分かりました。つまり、同じ「駅まで歩く時間10分」でも、周りに何もなくて同じ風景がずっと続くような場所と、歩いていて楽しい場所とではまるで意味が違う。それが不動産価格にも明確に現れているんですよね。

島原 歩いていて楽しい街というのは、センシュアスという意味においてすごく大事です。今回の調査結果を見て面白かったのは、文京区で「歩く」という行動がたくさん起こっているんです。文京区は東京で最も坂や階段が多くてバリアフリーではない街なのに、散歩をしたり駅から帰る時に寄り道をしたりする割合がすごく多い。

文京区

出典:各都市の特徴〈センシュアス・シティ・レーダーチャート〉

特に、「谷根千」と呼ばれる谷中、根津、千駄木辺りのエリアでは、下町らしい細い路地や昔ながらの商店街がたくさんあって、風景の変化にも富んでいるので歩いていて楽しいんですよね。今まで重視されてきた移動効率性という概念をまったく無視した現象ではあるのですが、歩くからこそ気がつく風景があるし、その場所にしかない匂いもあるし、人との出会いも多い。そういった感覚が、実は住みたい街を選ぶ基準になっているんだと思います。

飯田 それに、今後は街の夜に何があるのかが、ますます重要になっていくかもしれませんね。国際カジノ研究所の木曽崇氏も言っていましたが、夜に家族で遊べる場所がないというのは、日本に来る外国人観光客の大きな不満でもあるそうです。日本で「夜遊び」というとどうもキャバクラ・風俗のことになってしまったりします。

島原 家に帰った後も近所で遊べる街というのは人気になっていくでしょうね。これからは必然的に労働時間の短縮も進むと思われますから、早い時間に帰宅して近くに何もないとなると、夜の時間帯をどう過ごせばいいのか分からなくなりますよね。ワンルームマンションにこもって、ずっとネットをしてるのも、少々寂しい気がしますし。

 

飯田 これから都市が存続できるほどの人口規模を維持していくためには、人を惹きつける官能性を携えなければならないということですが、今回ランキングが低かった街にはどういう特徴がありそうですか。

島原 ランキングが低いところは、やはり郊外ニュータウン系のエリアが多かったですね。そこに住んでいる人口の多くが東京、横浜、大阪に通う通勤族なので、昼間は専業主婦と子どもしかいません。これは無理からぬことですが、やはり子育て中の専業主婦の方は、猥雑なものや危険なものを遠ざけたいんですね。非常に無菌化されたクリーンな街が求められるので、自ずと雑多な多様性が欠落してくる。都市計画のスケール感や開発コストが転嫁された家賃の高さゆえに、チェーン店ばかりが立ち並ぶ傾向が強いですし。

そもそも都市の機能って何だろうと考えた時に、おそらく、働く場所と、遊ぶ場所と、学ぶ場所、いろいろな機能が集積しているのが都市なんだと思います。逆に、グロテスクにまで機能を純化して、切り出したものだけ置かれているのが郊外系エリアの特徴です。

 

全体的に、郊外ニュータウンに住む人口比率が高いところは、ランキングが低くなっている傾向があるようです。例えば京都市や神戸市、名古屋市や札幌市です。もっとランキングが上でもおかしくないイメージがありますが、あまり芳しくないのは、市全体では実は郊外のベッドタウン人口が多いせいだと思います。

特に名古屋や札幌は車社会ですので、自分の足で歩いて街を感じるという機会が少ない。それに、車で移動するということは飲まないということなので、行きつけの飲み屋などでの出会いも少ない。常に個人の空間を持って移動している状態なので、自分の住む街の人と出会わない暮らしになっていくんですね。今回は地方都市は市単位でデータを取ったので、区ごとに分けるとまた違う結果になったかもしれません。

飯田 車社会であれば、まさにコルビュジエの考え方で歩車分離されているのが一番素晴らしい、ということになりますし、道は真っ直ぐで広いのがいい。名古屋はまさにその例ですね。

多機能性のくさびを街の中に打ち込んでいくということを早い段階でやらないと、多摩ニュータウンと同じようになってしまう可能性はあります。

島原 そうですね。ただ、ネックなのは、そこに住んでいる人たちは雑多なものを入れたくない、このままがいいと思っている場合もあるんです。

二子玉川にライズ S.C.という複合施設がありますが、ここには飲食店などと一緒に、楽天のオフィスが入っているんですね。でも、楽天の社員が会社を出るころには、店はみんな閉まっているんだそうです。夜に騒がしいのは嫌だ、という声が近隣住民から寄せられてたからです。夜は静かな街がいい、という方もいるんですね。

飯田 せっかくのオフィスからの需要をみすみす地域外に逃がしてしまっているわけですね。もちろん閑静な住宅街が良いという人は少なくないでしょう。しかし、街が街として持続していくためには商店や飲食店があり、それが自分と異なる時間に活動していることを許容する寛容性が今後ますます必要になっていくのではないでしょうか。街づくりの基本発想が今まさに転換を求められているように感じます。

島原さん、本日はありがとうございました。

プロフィール

島原万丈HOME’S総研所長

1989年株式会社リクルート入社、株式会社リクルートリサーチ出向配属。以降、クライアント企業のマーケティングリサーチおよびマーケティング戦略のプランニングに携わる。結婚情報誌「ゼクシィ」シリーズのマーケティング担当を経て、2005年よりリクルート住宅総研。2013年3月リクルートを退社、同年7月株式会社ネクストでHOME’S総研所長に就任。ユーザー目線での住宅市場の調査研究と提言活動に従事。

※2017年4月より、株式会社ネクストの社名変更に伴い、HOME’S総研はLIFULL HOME’S総研へ組織名称を変更いたします。

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飯田泰之マクロ経済学、経済政策

1975年東京生まれ。エコノミスト、明治大学准教授。東京大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。著書は『経済は損得で理解しろ!』(エンターブレイン)、『ゼミナール 経済政策入門』(共著、日本経済新聞社)、『歴史が教えるマネーの理論』(ダイヤモンド社)、『ダメな議論』(ちくま新書)、『ゼロから学ぶ経済政策』(角川Oneテーマ21)、『脱貧困の経済学』(共著、ちくま文庫)など多数。

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