トランプ政治再考――進化政治学と自己欺瞞の政治的リーダーシップ

はじめに

 

共和党の大統領候補の指名を受け、ドナルド・トランプ(Donald John Trump)は、「誰も私よりもそのシステムをよく知らない、私だけがシステムを修正できる」と述べた(1)。トランプはバラク・オバマ前大統領(Barack Hussein Obama II)がアメリカ生まれではないと批判して、人種差別的なプロパガンダを広め、世界の覇権国の最高権力を掌握するに至った。詐欺の疑惑や度重なる破産にもかかわらず、アプレンティス(The Apprentice)での役柄にみられるよう、自己欺瞞(self-deception)――他者を騙すため、自分自身が過信すること――は彼を成功したビジネスマンとして有名にしたのである(2)。

 

しかし、なぜこうした嘘は現実からの明白な乖離にもかかわらず成功するのだろうか。『なぜリーダーは嘘をつくのか――国際政治で使われる5つの「戦略的なウソ」』において、リアリストのジョン・ミアシャイマー(John J. Mearsheimer)は、リーダーシップの道具としての嘘を包括的に分析し、その因果メカニズム、理念型、そして歴史を示した(3)。リーダーはしばしば自国民を欺き、イラクの大量破壊兵器をめぐるジョージW. ブッシュ(George W. Bush)の欺瞞にみられるように、それは時として破滅的な結果を招くのである(4)。

 

そうだとすれば、こうしたリーダーの嘘の背後にはいかなる心理メカニズムがあるのだろうか。なぜトランプは一見すると愚かな欺瞞を講じているにもかかわらず、国民からの支持を調達できるのだろうか。このような問いは政治学として実に重要なものであろう。これに対して、進化政治学(evolutionary political science)(5)はこうしたパズルを解くカギが、ナルシスト的パーソナリティ(narcissistic personality)に由来する自己欺瞞(self-deception)(6)にあることを示唆している。

 

この心理学的特性はトランプのみならず、アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)、ジョージ・W・ブッシュ、ネビル・チェンバレン(Neville Chamberlain)、ナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte)、リチャード・ニクソン(Richard Milhous Nixon)(7)、松岡洋右等、我々がよく知る多くの有名な歴史上の指導者に当てはまる(8)。さらには、自己欺瞞に由来するタカ派的な政策は、トライバリズム(tribalism)や内集団ひいき(in-group bias)といった進化政治学的要因を媒介して、国民から支持を調達する(9)。

 

ところが、こうした重要性にもかかわらず、トランプ政治を明示的に進化政治学の枠組みで分析した研究はいまだ少ない。そこでこの先行研究の空白を埋めるべく、本稿はなぜトランプは明らかな嘘をついているにもかかわらず、国民から支持を調達して大統領になれたのか(あるいはい続けているのか)、という重要な政治学的問いを進化政治学的視点から解明することを目指す。

 

なお、これまで筆者は『シノドス』および『αシノドス』に、「『人間の心』をめぐる新たな安全保障――進化政治学の視点から」、「進化政治学と政治学の科学的発展――社会科学の進化論的パラダイムシフト」という二つの論考を発表したが、本稿はそこで扱いきれず、読者が疑問に思っていると想定される、以下の三つの問いに答えることを目的としている(10)。

 

第一は、進化政治学が明らかにする理論的枠組みは、過去であれ現在であれ現実世界の分析にいかに役立つのだろうか、というものである。これまでの二つの論考は理論的考察が主であり、経験的研究はまだ行っていないため、読者の中には進化政治学の理論的妥当性や意義に納得した後、当該原理が事例の中でいかに作用しうるのか、を知りたいと思ったものもいると考えられる。本稿はその空白を埋める。

 

第二は、進化政治学で明らかにされる心の仕組みは、狩猟採集時代という「太古の昔」に形成されたものだが、それは「現代」の社会政治生活にいかに影響を及ぼしているのか、という疑問である。この問いに答えるべく、本稿では現代の事例、特にアメリカのトランプ大統領をとりあげる。

 

第三はなぜトランプという一見すると、愚かな偽りばかり主張している人間が、世界最強国の指導者にまで上りつめられたのか、という個別の経験的事象に根差した疑問である。現代政治には多くのパズルが潜んでいるが、2020年11月3日にアメリカ大統領選を迎える今、このトランプ政治の核心にかかる問いの重要性は、政治学的にも国際関係論的にもますます増しているように思われる。本稿はこの問題に進化政治学の視点からメスを入れる。

 

本稿の流れは以下の通りである。第一に、自己欺瞞のもとにある進化政治学の普遍的原則を紹介する。第二に、自己欺瞞と関連する進化政治学的メカニズムを検討する中で、トランプ政治を再考する。第三に自己欺瞞論への批判を検討する。第四に本稿のインプリケーションとして自己欺瞞が政治的リーダーシップの一つの重要な構成要素であることを示す。

 

 

進化政治学とは何か

 

進化政治学とは究極的にはアリストテレスを起源としつつも、進化論の生みの親チャールズ・ダーウィン(Charles Darwin)の『種の起源』で理論的基盤が明らかにされた学問である。世界的に活躍する日本における進化政治学の第一人者森川友義は、その系譜を以下のように記している。

 

「ネオダーウィニズムといった形で先駆的に数多くの仮説を提出してきた進化生物学、『進化的に安定的な戦略(Evolutionary Stable Strategy)』を模索したM. スミスを先駆とする進化ゲーム理論、また1980年代からJ. トゥービー、T. コスミディス、D. バス、J. バーコウらを中心とし、 個人あるいは集団内の意思決定を分析してきた進化心理学を通じて、学際的な迂回を行いながら発展してきた(11)。」 

 

そして、こうした系譜からなる進化政治学には、①人間の遺伝子は突然変異を通じた進化の所産で、政策決定者の意思決定に影響を与えている、②生存と繁殖が人間の究極的目的であり、これらの目的にかかる問題を解決するため自然淘汰(natural selection)と性淘汰(sexual selection)を通じて脳が進化した、③現代の人間の遺伝子は最後の氷河期を経験した遺伝子から事実上変わらないため、今日の政治現象は進化的適応環境(environment of evolutionary adaptedness)――人間の心理メカニズムが形成された時代・場所、実質的には狩猟採集時代を意味する――の行動様式から説明される必要がある、という三つの前提がある(12)。

 

 

トランプ政治の進化政治学的考察――自己欺瞞とナルシスト的パーソナリティ

 

上記の進化政治学の普遍的原則から演繹的に導きだされる個別の心理メカニズムの一つが、自己欺瞞である。著名な進化政治学者ロバート・トリヴァース(Robert Trivers)は、1970年代に自己欺瞞理論を最初に提唱し(13)、その後それは楽観性バイアス(optimism bias)(14)、過信(overconfidence)(15)、自己否定(self-denial)(16)、誤った楽観主義(false optimism)(17)、肯定的幻想(positive illusion)(18)といった関連する重要な進化政治学的知見を生みだした。

 

用語の多様性にもかかわらず、これらの基盤にある自己欺瞞の論理は比較的単純である。すなわちそれは、「人がもし、自分が真実を語っていると信じるように自分を欺くことができれば、他人を説得するのに非常に効果的だ」ということである。換言すれば、他者を上手く騙したいなら、自分自身が自らの発言を本当に信じており、自己の力を過信している方が良いのである。トランプは「アプレンティス」の中でこの論理を明確に示唆している。高価な芸術品を売るよう部下を促すなかで、彼は「あなたがそれを信じなければ、本当に自分で信じなければ、それは決して上手くいかないだろう」と述べているのだ(19)。そして、自己欺瞞論のパイオニア、トリヴァースはそのエッセンスを以下のように説明している。

 

「私が遭遇する多くの主体に対してロジックの一般的体系は実に完璧に作用したが、一つの問題が生じた。我々の精神生活の中核には驚くべき矛盾(striking contradiction)があるように思われる。すなわち、我々の脳は情報を求めておきながら、それを破壊するようにふるまうのである。人間の感覚器官は素晴らしく詳細かつ正確に外的世界を理解できるように進化してきた…それは、まさに外的世界について正しい情報を得た方がうまく生き延びられる場合に起こるべき進化である。しかしその正しい情報は脳に到達した途端、しばしば歪められてバイアスした形で意識に伝えられる。我々は真実を否定するのだ。自分を正しく表している事実を他者に投射して、挙句の果てには攻撃までする。つらい記憶を抑圧し、全く事実と異なる記憶を作りあげて、道徳に反する行動に理屈をつけ、自己評価が上がるような行動を繰り返し、一連の自己防衛機制(ego-defense mechanism)を示すのだ(20)。」

 

従来、自己欺瞞は人間が自己防衛のために自分を欺く内的な問題だと思われてきた。こうした内的な戦略としての自己欺瞞という見方は、ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)とその娘のアンナ・フロイト(Anna Freud)に由来する。フロイトらは自己欺瞞を自分が望まない衝動に対して自己を防御するための方法、すなわち防衛機制と考えた。たとえば人は辛い記憶を抑圧したり、酷い動機をすり替えて正当化したりして、不安などの精神的苦痛を軽減するのである(21)。

 

ところがその後、こうした解釈が誤っていることが、トリヴァース、ロバート・クルツバン(Robert Kurzban)、ノーベル経済学賞受賞者トーマス・シェリング(Thomas Crombie Schelling)ら自己欺瞞を研究する科学者により明らかにされた(22)。すなわち、自己欺瞞は自己利益の増大に寄与する外向きの戦略であり、フロイトが考えたような内的なそれではないのである。

 

我々の心は他者に部分的に見透かされているので、他者をだます最も有効な方法は自分自身を騙すことである。役を演じ続けているとやがてそれは自分になり、仮面をかぶり続けていると次第にそれが自分の顔になる。そして何かが真実であるふりを続けていれば、やがてそれが信じられるようになるのである。トランプやヒトラーが単なる誇大妄想を述べる嘘つきから、一国のトップにまで上り詰めたのは、彼らが自己欺瞞戦略を使いこなしていたからに他ならない。

 

自己欺瞞は程度の差こそあれあらゆる人間が備えるものだが、自然界にはそれが特に強く表出されるタイプの個体が存在する。それがナポレオンやトランプをはじめとする人口の約1%に見られる、ナルシスト的パーソナリティ障害(以下、省略してナルシスト、ナルシスト的パーソナリティと呼ぶ)である(23)。

 

心理学的に「障害」とラベル付けされているにもかかわらず、進化論的にいえば、トランプをはじめとするナルシストの自己欺瞞は、自然淘汰によって形成された適応的なものである(24)。すなわち、それは狩猟採集時代に祖先の生存と繁殖の成功に寄与してきたもので、自己欺瞞のアドバンテージは現代でも一定程度健在である。

 

ナルシストは生誕地から遠く離れた場所で暮らす傾向があるため、その攻撃的な対人戦略が血縁者を害する可能性が低く、実際、彼らは血縁度が低い相手に攻撃的行動をとりがちである。つまるところ、ナルシストの自己欺瞞は被害者が親族でない場合に適応的で、彼らは――意識的か否かを別としても――こうした条件を考慮した行動をとるため、狩猟採集時代のみならず現代でも、生存・繁殖において成功している。そして残り99%の我々は、トランプのような自己欺瞞を強力に備えた逸脱的な個体と滅多に遭遇しないため、自然淘汰は我々にナルシストへ強く抵抗するような心理メカニズムを与えなかったのである(25)。

 

もう少し詳しくトランプを考えてみよう。トランプは人口の約1%という自然界で最も珍しい個体だが、彼は複数の妻と5人の子供を設けており、後者もまた成功している。政権運営における人材配置や国民やマスコミの前での演説で顕著にみられるよう、トランプはとりわけ近親者や自国民を好むことで有名である(26)。実際、彼が大統領になるに際して、自国中心主義と排外的ナショナリズムが重要なファクターであったが、これもナルシスト的パーソナリティに由来するものとして捉えられる。たとえば、2018年1月11日、トランプはハイチ、エルサルバドル、ホンジュラス、アフリカ諸国からの移民を 「クソみたいな国から来た人たち(people from shithole countries)」と言い放ち(27)、メキシコ人は殺人者や強姦魔(28)、イスラム教徒は排除されるべきだとまで述べている(29)。

 

ところで、自己欺瞞はいかなる脳内メカニズムで作用しているのだろうか。結論からいえば、自己欺瞞は楽観性バイアスという脳内バイアスの産物である。多くの精神的に健康な人間の脳には、楽観性バイアスという、肯定的事象を過大評価、否定的事象を過小評価する傾向が備わっている。このバイアスは肯定的幻想(positive illusion)――自己の力と事象へのコントロールを過剰評価し、リスクへの脆弱性を過小評価するバイアス――を生みだし、人間はガンや交通事故の確率を低く見積もる一方、長寿やキャリア成功の確率を高く見積もる(肯定的幻想効果)(30)。楽観性バイアスは進化的適応環境(environment of evolutionary adaptedness)――人間の心理メカニズムが形成されたとき・場所(すなわち狩猟採集時代)――で先祖の生存と繁殖を有利にしてきたため、人間の脳に備わるに至った(31)。

 

たとえば、多くの人間は無意識のうちに現実より自らを魅力的と過信している。ニコラス・エプレイ(Nicholas Epley)とエリン・ウィトチャーチ(Erin Whitchurch)は、被験者に現実の顔、魅力的な顔、醜い顔の写真を提示した。その結果、彼らが写真を自分と認識するまでの時間は、魅力的な顔、現実の顔、醜い顔という順に遅くなることが判明した(32)。

 

年をとれば経験を重ねて現実的になるという通念に反して、高齢者は若者(幼児期を除いて)より楽天的である。実際、吉報を学ぶ力は生涯を通じて有意に変化しないが、悪い情報を学ぶ力は10代から40代にかけ上昇してその後は低下していく(33)。合理的な意思決定理論――合理的選択理論、期待効用理論、ベイズ理論など――によれば、人間は予測と現実が矛盾すると元の信念を合理的に更新するという(34)。しかし楽観性バイアスをめぐる一連の進化政治学的研究は、人間がそもそもこうした合理的アクターではない、すなわち、吉報は適切に学ぶが悪い情報は滅多に学ばず(信念の選択的更新)、不都合な事柄を肯定的に捉え直すような(不協和低減効果)、非合理的なアクターであることを明らかにしている(35)。以上が自己欺瞞戦略の背後にある脳内メカニズムである。

 

トランプ政治に話を戻そう。トランプが自己欺瞞戦略に従事してきたことは明白である。トランプの自己欺瞞行動は枚挙にいとまがないので、以下、代表的なものだけ挙げる(36)。2015年11月、トランプは、数千人のイスラム教徒が世界貿易センタービルの崩壊を受けて祝ったとして、「私は世界貿易センターが崩れ落ちてくるのを見た。そして、私はニュージャージー州のジャージーシティで、何千人も何千人もの人々が、あのビルが倒壊していくのを応援していたのを見た」と主張した(37)。ところが、度重なる調査にもかかわらず、誰もそのような証拠を見つけることはできなかった(38)。

 

おそらくトランプ政治で最も大きな自己欺瞞は、大統領就任第1週目にみられたものだろう。自己の主張を反駁する明白な証拠があるにもかかわらず、トランプはホワイトハウス報道官ショーン・スパイサー(Sean Spicer)に、自らの大統領就任式の聴衆が米国史上最も多かったという情報を報道陣に伝えるよう命じた。さらにトランプは、CIA本部での演説で自己の主張に反する報道に抗議して、「私は演説をした。私は演説をした、外を見たら、会場は100万人、100万人半の人々がいたように見えた」と主張し(39)、1月25日、「就任演説史上最大の聴衆が集まった」とも語っている(40)。それにもかかわらず、関連する写真を科学的に分析したところによると、実際の聴衆は約16万人と、2008年のオバマ前大統領の180万人のそれよりもはるかに少なかったことが判明している(41)。

 

 

自己欺瞞論への批判

 

ところで、ある者は自己欺瞞や楽観性バイアスを楽天的なアメリカ人に固有の特性として、文化的要因の重要性を指摘するかもしれない。しかし進化政治学が明らかにするところは、こうした特性が、文化・歴史・地域にかかわらずみられる普遍的なものだということである(42)。

 

たとえば、太平洋戦争に日本を導いた指導者の一人、松岡洋右を考えてみよう。松岡もナポレオン、ヒトラー、そしてトランプ同様、自己欺瞞に満ちた政治的リーダーシップを発揮してきた(43)。松岡は日ソ中立条約締結に際する訪欧直前の1941年2月、ウィーン駐在の山路章・総領事から、ドイツのバルカン工作の結果が独ソ間の不和を招来したとの詳細な報告、来栖三郎大使から独ソ関係の悪化を示唆する発言といったように、訪欧後に予定される対ソ交渉の見通しに関するネガティブな情報を得ている(44)。ところが、彼はむしろ意気揚々と旅路に就き、松岡外交に精通する有力な外交史家細谷千博によれば、その様相は「ヒトラーもスターリンもその薬籠中のものにしうる自己の外交手腕への自信のほどに満ち溢れて」いた(45)。

 

訪欧後、ベルリン到着の夜、ユーゴスラビアで反ナチ・クーデターが発生し、日独会談(3月27日~29日)は松岡にとり望ましくない「独ソ関係の険悪化を疑いえない事実」をもたらした(46)[1]。それでも松岡は独ソの敵対行動を「双方のコケオドシで、結局戦争にはなるまい」とみて、ドイツが「打撃の姿勢を示して之(筆者注・ソ連)を威圧し得るならば、必ずしも戦端を開くには及ば」ぬ(4月24日、枢密院審査委員会)と高を括っていた(47)。実際にはドイツのリッベントロップ外相(Joachim von Ribbentrop)が、「大量のドイツ軍を東プロシア国境に集結していること」を松岡に伝えていたのだが、松岡は「自惚れてドイツ軍集結の意味するところを無視し」ていた(48)。こうした松岡が抱いていた一連の自己欺瞞を踏まえ、日本外交史の大家イアン・ニッシュ(Ian Hill Nish)は日本の日ソ中立条約締結を、「自らの見通しに対して過大な自信を持つ者による判断の誤りの事例」と総括している(49)。

 

 

政治的リーダーシップへのインプリケーション

 

以上、自己欺瞞論を再考してきたが、ここで重要なことはこうした特性が政治権力の頂点にいるアクターに特に強力にみられる、政治的リーダーシップの一要素だということである。換言すれば、ヒトラー、ナポレオン、チェンバレン、歴史上の多くの指導者はしばしば重大な自己欺瞞に従事してきたが、進化政治学が明らかにするのは、それが偶然の産物ではないということである。むしろこうしたナルシスト的パーソナリティを備えて、強力な自己欺瞞戦略に従事する個体こそが、国家の最高指導者や一流企業のCEO等のエリート的地位まで上りつめられるのである。

 

「私は楽観主義者です――そうでないことはあまり役に立つとは思えません」、1954年にチャーチルはロンドン市長主催の晩餐会に集まった面々にそう述べた(50)。むろん、行き過ぎた自信、すなわち過信はヒトラーのソ連侵攻にみられるように大惨事を招くこともある(51)。しかし、普通の人では不可能な壮大な目標――たとえば世界一の国であるアメリカの大統領になる――を実現するためには、そもそもこうした実現不可能な目標を自分だけは特別に実現できると信じられることが不可欠なのである(52)。

 

 

おわりに

 

以上、本稿ではまず進化政治学の原則を説明して、自己欺瞞戦略を再考する中でトランプ政治を分析した。そして同戦略への批判を検討した後、その政治的リーダーシップへのインプリケーションを示した。すなわち筆者は、「なぜトランプは明白な嘘をついているにもかかわらず、アメリカ国民の相当数は彼を信じて大統領に選んだのか」という経験的なパズルに、進化政治学における自己欺瞞の政治的リーダーシップの視点から答えた。

 

つまるところ、トランプにとっては「自身が史上最高の指導者」という唯一の真実があり、それに反する情報は全てフェイクニュース(fake news)とみなされる。こうしたトランプのナルシスト的信念は、我々一般人にとり、馬鹿げて聞こえるかもしれない。しかし残念ながら、トランプのみならずヒトラー、ナポレオン、チャーチルらの鮮やかな自己欺瞞にもみられるよう、それはまさに私たちが共存しなければならない「偉大な」指導者の本質なのである(53)。

 

(1)https://www.washingtonpost.com/opinions/trump-said-i-alone-can-fix-it-how-wrong-he-was/2018/01/20/c2802e1a-fe05-11e7-a46b-a3614530bd87_story.html

(2)https://edition.cnn.com/2015/09/27/opinions/axelrod-trump-the-apprentice/index.html

(3)ジョン・J・ミアシャイマー(奥山真司訳)『なぜリーダーはウソをつくのか――国際政治で使われる五つの「戦略的なウソ」』(五月書房、2012年)。

(4)D. D. P. Johnson, Overconfidence and War: The Havoc and Glory of Positive Illusions (Cambridge, Mass.: Harvard University Press, 2004).

(5)伊藤隆太『進化政治学と国際政治理論――人間の心と戦争をめぐる新たな分析枠組み』(芙蓉書房出版、2020年);伊藤隆太「『人間の心』をめぐる新たな安全保障――進化政治学の視点から」『シノドス』(2020年5月)https://synodos.jp/international/23521;伊藤隆太「進化政治学と政治学の科学的発展――社会科学の進化論的パラダイムシフト」『αシノドス』第278号;Ryuta Ito “The Application of Evolutionary Political Science to International Relations: The Case of Realist Theory,” paper presented at the 2019 annual convention of the International Studies Association, Denver, Colorado;Anthony C. Lopez, Rose McDermott, and Michael Bang Petersen, “States in Mind: Evolution, Coalitional Psychology, and International Politics,” International Security, Vol. 36, No. 2 (Fall 2011), pp. 48–83.

(6)本稿で依拠する自己欺瞞に関する理論的知見は、Robert Trivers, Deceit and Self-Deception: Fooling Yourself the Better to Fool Others (London: Allen Lane, 2011);Robert Trivers, “The Elements of a Scientific Theory of Self-Deception,” Annals of the New York Academy of Sciences, Vol. 907, No. 1 (April 2000), pp. 114-131; William von Hippel and Robert Trivers, “The evolution and psychology of self-deception,” Behavioral and brain sciences, Vol. 34, No. 1 (February 2011), pp. 1-16; ロバート・クルツバン(高橋洋訳)『だれもが偽善者になる本当の理由』(柏書房、2014年);トーマス・シェリング『紛争の戦略――ゲーム理論のエッセンス』(勁草書房、2008年)を参照。ナルシスト的パーソナリティと自己欺瞞の関係については、https://www.psychologytoday.com/intl/blog/evil-deeds/201710/lies-self-deception-and-malignant-narcissismを参照。

(7)なおニクソンのマッドマン理論(madman theory)も自己欺瞞戦略の典型例の一つとされている。ケヴィン・シムラー/ロビン・ハンソン(大槻敦子訳)『人が自分をだます理由――自己欺瞞の進化心理学』(原書房、2019年)102頁。ニクソン外交とトランプ外交との親和性(共に自己欺瞞戦略に依拠)は、後者による北朝鮮外交に見てとれよう。

(8)Albert Mannes and Don Moore, “I know I’m right! A behavioural view of overconfidence,” The Royal Statistical Society, Vol. 10, No. 4 (August 2013), pp. 10-14.

(9)Robert Sapolsky, “This Is Your Brain on Nationalism: The Biology of Us and Them,” Foreign Affairs, Vol. 98, No. 2 (March/April 2019), pp. 42-47; Jonathan Mercer “Anarchy and Identity,” International Organization, Vol. 49, No. 2 (March 1995), pp. 229-252; Daniel  Kahneman and Jonathan Renshon, “Why Hawks Win,” Foreign Policy, No. 158 (January/February 2007), pp. 34-38.

(10)ここではシノドス読者を挙げたが、本稿は政治学や国際関係論といった広義の学術分野への同様の貢献も念頭に置いている。

(11)森川友義「進化政治学とは何か」『年報政治学』第59号第2巻(2008年)218頁。

(12)同上、219頁;Ito “The Application of Evolutionary Political Science to International Relations.”

(13)Trivers, Deceit and Self-Deception.

(14)ターリ・シャーロット(斉藤隆央訳)『脳は楽観的に考える』(柏書房、2013年)。なお楽観性バイアスという用語は、Neil D. Weinstein, “Unrealistic Optimism About Susceptibility to Health Problems: Conclusions from a Community-Wide Sample,” Journal of behavioral medicine, Vol. 10, No. 5 (October 1987), pp. 481-500に由来する。

(15)Johnson, Overconfidence and War; D. D. P. Johnson et al., “Overconfidence in Wargames: Experimental Evidence on Expectations, Aggression, Gender and Testosterone,” Proceedings of the Royal Society of London B: Biological Sciences, Vol. 273, No. 1600 (October 2006), pp. 2513-2520; D. D. P. Johnson “Leadership in War: Evolution, Cognition, and the Military Intelligence Hypothesis,” in David Buss, ed., The Handbook of Evolutionary Psychology, Vol. 2: Integrations (Hoboken, N.J.: John Wiley and Sons, 2015), pp. 732-733; D. D. P. Johnson, Nils B. Weidmann, Lars-Erik Cederman, “Fortune Favours the Bold: An Agent-Based Model Reveals Adaptive Advantages of Overconfidence in War,” Plos One, Vol. 6, No. 6 (June 2011), e20851

(16)Ajit Varki and Danny Brower, Denial: Self-Deception, False Beliefs, and the Origins of the Human Mind (New York: Twelve, 2013).

(17)Daniel Altman, “The Strategist’s Curse: A Theory of False Optimism as a Cause of War,” Security Studies, Vol. 24, No. 2 (June 2015), pp. 284-315

(18)シェリー・E・テイラー(宮崎茂子訳)『それでも人間は、楽天的な方がいい――ポジティブ・マインドと自己説得の脳科学』(日本教文社、1998年)。

(19)https://www.facebook.com/watch/?v=10155258609773487

(20)Trivers, Deceit and Self-Deception, p. 2.

(21)アンナ・フロイト(黒丸正四郎・中野良平訳)『自我と防衛機制』(岩崎学術出版社、1982年)。

(22)ゲーム理論と進化政治学が同じ結論を支持しているというのは、心理・本能/合理性という二項区分によれば、一見すると矛盾しているように思われる。しかし進化政治学は、遺伝子コピーの極大化という目的に寄与するものであれば、アクターの合理性(自利心と極大化行動)を否定しないので、しばしばゲーム理論等の合理的理論と同じ結論を支持する。そして、その典型的な例が、この自己欺瞞をめぐる議論である。シムラー/ハンソン『人が自分をだます理由』。実際、シェリング、トリヴァース、クルツバンらは自己欺瞞をめぐる研究会を共にしており、その議論の結果がここで提示する自己欺瞞のロジックである。なおこうした背景については、クルツバンが自己の体験を踏まえ分かりやすく記述している。ロバート・クルツバン(高橋洋訳)『だれもが偽善者になる本当の理由』(柏書房、2014年)特に5-7頁。自己欺瞞をも分析射程に入れるゲーム理論の古典は、トーマス・シェリング『紛争の戦略――ゲーム理論のエッセンス』(勁草書房、2008年)を参照。

(23)ナルシスト的パーソナリティと国際政治に関する有力な研究は、Ralph Pettman, “Psychopathology and world politics,” Cambridge Review of International Affairs, Vol. 23, No. 3 (September 2010), pp. 475-492; Ralph Pettman, Psychopathology and World Politics (London: World Scientific, 2011)を参照。トランプが強力なナルシスト的パーソナリティの持ち主であることを明らかにする心理学的・進化論的研究は、https://www.psychologytoday.com/intl/blog/evil-deeds/201710/lies-self-deception-and-malignant-narcissism; https://www.alternet.org/2020/04/leading-psychologists-explain-how-trumps-self-delusions-and-narcissism-make-him-uniquely-effective-at-predatory-deception/を参照。なお多くの心理学者が、トランプがナルシスト的パーソナリティ障害であることを認めている。https://www.psychologytoday.com/intl/basics/president-donald-trump

(24)これまでトランプらにみられるこの自己欺瞞は、遺伝的欠陥や権威主義的なパーソナリティと解釈されがちだった。ところが興味深いことに進化政治学は、我々一般人もまた多かれ少なかれ同じ楽観的な特徴を示し、それが「程度の問題」であることを示唆している。すなわち、全ての人間には一定程度のナルシスト的傾向性や自己欺瞞戦略が備わっており、トランプの自己欺瞞は、正常な心理メカニズムが通常よりも多少強力に作用したものに過ぎないのである。

(25)https://www.alternet.org/2020/04/leading-psychologists-explain-how-trumps-self-delusions-and-narcissism-make-him-uniquely-effective-at-predatory-deception/

(26)Ibid.

(27)https://www.theatlantic.com/politics/archive/2019/01/shithole-countries/580054/

(28)https://edition.cnn.com/2018/04/06/politics/trump-mexico-rapists/index.html

(29)https://reliefweb.int/report/united-states-america/voices-banned-trump-administration-s-exclusion-muslims-seeking-refuge

(30)シャーロット 『脳は楽観的に考える』9頁;Johnson, Overconfidence and War, p. 7; テイラー『それでも人間は、楽天的な方がいい』19-20頁。

(31)Trivers, Deceit and Self-Deception, especially chap. 1; Anthony C. Lopez, Rose McDermott, and Michael Bang Petersen, “States in Mind: Evolution, Coalitional Psychology, and International Politics,” International Security, Vol. 36, No. 2 (Fall 2011), p. 79. もっとも、進化的適応環境から現代にかけては環境が大きく変化したので、祖先の生存と繁殖に有利なよう設計された楽観性バイアスが、現代においても同様に合理的とは限らない。こうしたミスマッチのことを適応齟齬(evolutionary mismatch)という。

(32)Nicholas Epley and Erin Whitchurch, “Mirror, Mirror on the Wall: Enhancement in Self-Recognition,” Personality and Social Psychology Bulletin, Vol. 34, No. 9 (September 2008), pp. 1159-1170.

(33)Christina Moutsiana et al., “Human Development of the Ability to Learn from Bad News,” Proceedings of the National Academy of Sciences, Vol. 110, No. 41 (October 2013), pp. 16396-16401; R. Chowdhury et al., “Optimistic Update Bias Increases in Older Age,” Psychological Medicine, Vol. 44, No. 09 (July 2014), pp. 2003-2012.

(34)Tali Sharot, Christoph W. Korn, and Raymond J. Dolan, “How Unrealistic Optimism Is Maintained in the Face of Reality,” Nature neuroscience, Vol. 14, No. 11 (November 2011), p. 1475.

(35)信念の選択的更新に関しては、Tali Sharot et al., “Selectively Altering Belief Formation in the Human Brain,” Proceedings of the National Academy of Sciences, Vol. 109, No. 42 (October 2012), especially p. 17058を参照。不協和低減効果に関しては、Tali Sharot, Benedetto De Martino, and Raymond J. Dolan, “How Choice Reveals and Shapes Expected Hedonic Outcome,” The Journal of Neuroscience, Vol. 29, No. 12 (March 2009), pp. 3760-3765; Tali Sharot et al., “Is Choice-Induced Preference Change Long Lasting?” Psychological Science, Vol. 23, No. 10 (October 2012), pp. 1123-1129; Tali Sharot, Cristina M. Velasquez, and Raymond J. Dolan, “Do Decisions Shape Preference? Evidence from Blind Choice,” Psychological Science, Vol. 21, No. 9 (September 2010), pp. 1231-1235; and Tali Sharot, Tamara Shiner, and Raymond J. Dolan, “Experience and Choice Shape Expected Aversive Outcomes,” The Journal of Neuroscience, Vol. 30, No. 27 (July 2010), pp. 9209-9215を参照。

(36)https://www.washingtonpost.com/opinions/trump-is-the-king-of-lies/2020/07/23/b9a52fb0-cd02-11ea-91f1-28aca4d833a0_story.html

(37)https://www.washingtonpost.com/news/fact-checker/wp/2015/11/22/donald-trumps-outrageous-claim-that-thousands-of-new-jersey-muslims-celebrated-the-911-attacks/

(38)https://www.factcheck.org/2016/08/trumps-revised-911-claim/

(39)https://www.whitehouse.gov/briefings-statements/remarks-president-trump-vice-president-pence-cia-headquarters/

(40)https://www.washingtonpost.com/news/fact-checker/wp/2017/01/27/president-trumps-first-seven-days-of-false-claims-inaccurate-statements-and-exaggerations/

(41)https://www.politifact.com/article/2017/jan/20/inaugural-crowd-sizes-ranked/

(42)こうした点については、シャーロット『脳は楽観的に考える』9-11頁を参照。

(43)Ito “The Causes and Consequences of Overconfidence in International Politics”; 伊藤『進化政治学と国際政治理論』第6章;伊藤隆太「過信のリアリズム――日ソ中立条約(1941年)を事例として」『国際安全保障』第44巻第4号(2017年3月)58-73頁。

(44)細谷千博「三国同盟と日ソ中立条約」日本国際政治学会・太平洋戦争原因研究部編『太平洋戦争への道(5)三国同盟・日ソ中立条約』新装版(朝日新聞社、1987年)285頁。

(45)細谷千博「松岡洋右と飛翔する外交」細谷千博著作選集刊行委員会『国際政治のなかの日本外交――細谷千博著作選集 第2巻――』(龍溪書舎、2012年)269頁;細谷「三国同盟と日ソ中立条約」286頁。

(46)細谷「三国同盟と日ソ中立条約」289頁。

(47)川田稔『昭和陸軍全史 3 太平洋戦争』(講談社、2015年)115-116頁。

(48)イアン・ヒル・ニッシュ(宮本盛太郎訳)『日本の外交政策 1869-1942――霞が関から三宅坂へ――』(ミネルヴァ書房、1994年)279頁。

(49)同上。

(50)シャーロット『脳は楽観的に考える』282-283頁。

(51)ヒトラーのソ連侵攻という失敗が楽観性バイアスの産物であることは、シャーロットが指摘している。同上、261-264、268頁。

(52)こうした点に関する優れた考察は、Johnson, Overconfidence and War, chap. 1を参照。

(53)Daniel L. Byman and Kenneth M. Pollack, “Let Us Now Praise Great Men: Bringing the Statesman Back In,” International Security, Vol. 25, No. 4 (Spring 2001), pp. 107-146.

 

知のネットワーク – S Y N O D O S –

コンシリエンス(科学と人文学の統合)学会(The Consilience Society)

一組の法則が全宇宙のあらゆる物体の運動を支配しているという、ニュートンの万有引力の法則が天界と地上の間の壁を破ったように、ダーウィンの進化論は自然淘汰という単一の枠組みで多くの学問分野を統合可能なことを示した。ダニエル・カーネマンらがノーベル経済学賞を受賞したとき、もはや経済学は人間の心理学的側面を無視できなくなり、行動経済学が息吹を挙げた。科学的知識の妥当性を議論するためには哲学の知識は必要だし(科学哲学)、現代の政治現象を理解するためには進化論的視点が不可欠である(進化政治学)。

 

こうして、知識の世界に立つ壁が現在次々と取り除かれており、物質と精神、生物学と社会、人文学と自然科学といった区分が崩壊しつつある。そこで本シリーズではスティーヴン・ピンカーを筆頭として欧米では進展している、科学と人文学の統合、すなわちコンシリエンス(consilience)を実現すべく、重要な学際的な創造的研究を高い学術的水準を備えた形で紹介していく。これにより、学問の領域横断的な発展を実現し、広く一般社会を科学と理性の力で啓蒙して、人類の幸福と繁栄を推進することを目指す。

 

学会長 伊藤隆太(編集委員長:慶應義塾大学法学部、海上自衛隊幹部学校非常勤講師)

副学会長 宮崎彬(編集委員:Uppsala universitet Researcher、CERN Visiting scientist)

永田伸吾(編集委員:金沢大学法学系客員研究員)

理事 奥山真司 (国際地政学研究所上席研究員)

理事 永山博之(広島大学法学部教授)

理事 宮崎淳(株式会社オレンジテクラボCEO

顧問 芹沢一也(シノドス編集長)

ジャーナル:『シノドス』(学際研究シリーズ)

 

The Consilience Society

 

Just as Newton’s gravitational law unified observed phenomena in the heavens and the earth, the concept of the natural selection in Darwin’s theory of evolution has shown potential applications in multiple fields. When Daniel Kahneman and others won the Nobel Prize in economics, economics could no longer ignore the psychological aspects of human beings, and behavioral economics was born. Knowledge of philosophy is necessary to debate the validity of scientific knowledge (philosophy of science), and evolutionary perspectives are essential to understand contemporary psychological phenomena (evolutionary psychology).

 

Thus, the barriers standing in the world of knowledge are now being removed one by one, and the divisions between matter and spirit, biology and society, and the humanities and natural sciences are to break down. Considering this interdisciplinary trend, we introduce critical interdisciplinary research of a high scholarly standard, in order to realize “consilience”――the integration of science and humanities――, which is being developed around the world by scholars such as Steven Pinker. By doing so, we aim to achieve interdisciplinary development of the disciplines and enlighten the public at large with the power of scientific truth. Inspired by the science, we would consider the reason to promote the happiness and prosperity of humanity.

 

Dr. Ryuta Ito, President

Dr. Akira Miyazaki, Vice President

 

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シノドス国際社会動向研究所

vol.279 

・川口俊明「全国学力テストの失敗は日本社会の縮図である――専門性軽視が生み出した学力調査の問題点」
・神代健彦「道徳、この教育し難きもの」
・大賀祐樹「懐疑的で楽観的な哲学――プラグマティズム」
・平井和也「世界の知性は新型コロナウイルスをどう見ているのか」
・川名晋史「誰が、なぜ、どこに基地を隠したか」
・石川義正「「空洞」の消滅──現代日本「動物」文学案内(4)」