「新しいリベラル」を構想するために
価値の多元性を肯定するリベラリズムは現在、大きな困難に直面しています。それは、異なった価値観をもつ人たち、あるいは集団が、その多様性を保ったまま、いかに共生しうるのか、という問いです。調停不能な対立や分断に貫かれることなく、また同一の価値観を強制するような共同性に染め上げられることもない社会、そして人びとが自由にその多様な可能性を開花させていくことのできる社会はいかにして可能になるのでしょうか。このコーナーでは、こうした問いを思考するための知や教養をお届けします。
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“ひとり親世帯”の貧困緩和策――OECD諸国との比較から特徴を捉える
畠山勝太
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在日外国人と共生する地域社会への途――社会福祉に関わる論点から
加山弾
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『政治の理論』――近代において共和主義を再考する
稲葉振一郎
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保守すべきものとしてのリベラル――シノドス国際社会動向研究所が目指すこと
橋本努×吉田徹×高史明
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フェイクニュースはなぜ蔓延するのか――加速化するネットメディアに対抗する「スローニュース」とは?
朝日新聞IT専門記者・平和博氏インタビュー
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憲法論議を「法律家共同体」から取り戻せ――武器としての『「憲法改正」の比較政治学』
浅羽祐樹×横大道聡×清水真人
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アーキテクチャによる自由と規制は表裏一体である
『表現の自由とアーキテクチャ』著者、成原慧氏インタビュー
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政権交代なき二大政党制は最悪の組み合わせである
『「野党」論』著者、吉田徹氏インタビュー
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「リベラル」は、ほんとうに「うさんくさい」のか?
山本昭宏
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子育て支援は「労働生産性・経済成長率・出生率」を高め「子ども貧困率・自殺率」を下げる
柴田悠
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女子差別撤廃の課題と架空表現への規制・その意味と副作用
志田陽子
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増加する「非正規公務員」とはなにか?
上林陽治