シノドス・トークラウンジ

2020.12.13

2021年1月23日(土)開催

進化論の現在――人間に備わる部族主義の本性

三船恒裕 社会心理学、進化心理学 ホスト:伊藤隆太

開催日時
2021年1月23日(土)15:00~16:30
ゲスト
三船恒裕
ホスト
伊藤隆太
場所
Zoom
料金
1100円(税込)
※高校・大学・大学院生は無料です。

対象書籍

協力する種―制度と心の共進化

ボウルズ,サミュエル/ギンタス,ハーバート 著 /竹澤 正哲 監訳 /大槻 久/高橋 伸幸/稲葉 美里/波多野 礼佳 訳

なぜ我々は「ウチ」の人間には好意的になるにもかかわらず、「ソト」の人間に差別的になるのでしょうか。なぜ人間はしばしば内集団のメンバーに好意的になり、外集団のメンバーに敵対的な感情を抱くのでしょうか。

たとえば、我々日本人は特別な利害関係がなくても同じ日本国籍だというだけで、彼・彼女に他国の人よりも親近感を抱き、しばしば無意識のうちに優遇をしてしまいます。あるいはある実験では、複数の参加者を実験室に集め、クレーとカンディンスキーのどちらが描いた絵を好むかといった実に恣意的基準で、二つの集団に参加者を分けたとしても(最小条件集団)、実験に参加した人々は、自分とは違う集団の人よりも、自分と同じ集団の人に多くの報酬を分配することが分かっています。

こうした現象は社会心理学者ヘンリ・タジフェルが内集団ひいき(in-group bias)と名付け、社会アイデンティティ理論の枠組みで説明してきたものです。それではなぜ人間には、こうした「ウチ」を利して「ソト」を害するバイアスが備わっているのでしょうか。

社会心理学がいかにして当該現象が起こるのか(how)に答えるものだとすると、なぜ(why)に答えるのが進化心理学です。そして、この人間に備わった部族主義的な本性の起源をめぐり、進化論的視点に立つ科学者の間ではいくつかの重要な論争が続いています。この論争を真に理解するためには、現代の進化論が何を語っているのかをしっかりと考える必要があります。

そこで、今回のトークラウンジでは、日本における内集団ひいき研究の第一人者で、世界的に活躍する進化心理学・社会心理学者の三船恒裕先生(高知工科大学 経済・マネジメント学群 准教授)をお招きいたします。究極的にはコンシリエンス(科学と人文学の統合)をテーマとして、「進化論の現在――人間の備わる部族主義の本性」という題目で、現代進化論の基礎、進化心理学の現状、内集団ひいきをめぐる先端研究等をお伺いしたいと思います。

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プロフィール

三船恒裕社会心理学、進化心理学

高知工科大学経済・マネジメント学群准教授、博士(文学)。2004年、東洋大学社会学部社会心理学科卒業。北海道大学大学院文学研究科修士課程および博士後期課程修了。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、今に至る。

集団内への協力行動や集団間の攻撃行動の心理・行動メカニズムを社会心理学、進化心理学、行動経済学の観点から研究している。近年は国際政治学者との共同研究も展開している。社会心理学研究、Evolution and Human Behavior、Frontiers in Psychology、PLoS ONEなどの学術雑誌に論文を掲載している。

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