シノドス・トークラウンジ

2020.12.27

2021年2月6日(土)開催

なぜ、アメリカで核兵器は悪とされないのか?――日米の核意識の差を探る

宮本ゆき ホスト:大竹裕章(岩波書店)

開催日時
2021年2月6日(土)14:00~15:30
ゲスト
宮本ゆき
ホスト
大竹裕章(岩波書店)
場所
Zoom
料金
1100円(税込)
※高校・大学・大学院生は無料です。

対象書籍

なぜ原爆が悪ではないのか アメリカの核意識

宮本 ゆき

2015年に行われたアメリカの世論調査によると、広島・長崎への原爆投下について、人びとの56%が「正当だった」と回答しています。日本でこの割合は14%に過ぎず、大きな隔たりがあることがわかります。こうした核をめぐる意識の違いは、かつて核兵器を投下した/されたという立ち位置の違いには留まらないように見受けられます。

国際的な動向を見ると、2017年には核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞し、国際的に核軍縮へと向けた流れが動いているようにも見えます。しかし、2021年1月発行に向けて国連が進める「核兵器禁止条約」に保有国は参加を表明せず、日本政府も批准しない見解を示すなど、足並みは揃っていません。

こうした各国の歩みの不和には、国際的な対立やパワーバランスだけでなく、根強い核抑止論をはじめとした、核をめぐる各国の意識の違いが大きな影響を及ぼしていると考えられます。このため、比較文化的な観点から各国の核をめぐる意識を検討することが、今後の議論に寄与すると考えられます。冒頭の例から見えてくるアメリカ/日本の比較は、そのための有効な糸口となるはずです。

そこでシノドス・トークラウンジ第12回では、アメリカにおける核意識の起源を文化的・歴史的に論じた『なぜ原爆が悪ではないのか――アメリカの核意識』の著者、宮本ゆき氏をお招きします。同著で描かれる、核をめぐる意識がアメリカ市民の文化、教育、政治、そして家族/ジェンダー規範に組み込まれている状況とともに、日米の核をめぐる意識差と、今後の議論の可能性について伺いたいと思います。

プロフィール

宮本ゆき

広島県出身。シカゴ大学大学院で修士・博士号取得(宗教・哲学・政治倫理学)。デュポール大学准教授。被ばく被害と倫理に関する研究を行い、大学で「原爆論説」や「核の時代」などの講義を行っている。

著書に『なぜ原爆が悪ではないのか――アメリカの核意識』(岩波書店、2020)、Beyond the Mushroom Cloud: Commemoration, Religion, and Responsibility after Hiroshima(Fordham University Press,2011),A World Otherwise: Environmental Praxis of Minamata (Lexington, 2021), 論文に“ Gendered Bodies in Tokusatsu” The Journal of Popular Culture vol.49,no.5(2016),“In the Light of Hiroshima” Reimagining Hiroshima and Nagasaki(Routledge,2017)などがある。

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