シノドス・トークラウンジ

2021.10.12

2021年11月6日(土)開催

「論理的」とはなにか?――文化で異なる「論理」の多様性とその構築過程を読み解く

渡邉雅子 知識社会学、比較教育・比較文化 ホスト:大竹裕章(岩波書店)

開催日時
2021年11月6日(土)14:00~15:30
ゲスト
渡邉雅子
ホスト
大竹裕章(岩波書店)
場所
Zoom【後日アーカイブ視聴も可能です】
料金
1500円(税込)
※高校・大学・大学院生は無料です。

対象書籍

「論理的思考」の社会的構築 フランスの思考表現スタイルと言葉の教育

渡邉雅子

近年、「論理的に書く・話すことが大事」「ビジネスの成功にはロジカルシンキングが鍵」といった言葉がわたしたちを取り巻いています。また「これからの教育は論理的思考力の育成が求められる」というように、学校教育でも「論理的」であることがさらに重視されつつあります。

こうした「論理的思考」「ロジカル」といった言葉を、わたしたちは自明のものとして使っています。ですが、わたしたちは日々の会話を、三段論法のような形式論理に則って論理的に話しているわけではありません。文章やプレゼンテーションも同様であり、「論理的」といっても、その意味は必ずしも一義的ではないのです。

では、わたしたちは何を持って「論理的である」と判断し、そのように話そう/書こうとするのでしょうか。名古屋大学の渡邉雅子氏は、「ある文化/国での『論理的』という判断は別の地域/国では必ずしもそうではなく、それぞれの文化/国ごとに『論理的』とみなす判断は異なる」と指摘します。さらに日・米・仏の比較研究から、「論理的」と判断する感覚をつくる重要な要因はそれぞれの作文(小論文)教育である、とも論じています。

今回のトークラウンジでは、大きな注目を集めている渡邉氏の著作『「論理的思考」の社会的構築』を取り上げ、こうした比較文化に基づく観点から「論理」をテーマにお話しいただきます。留学時にこうした「論理」の違いに戸惑う経験、わたしたちの感覚と大きく異なるフランスの小論文(ディセルタシオン)教育の姿、日本が自明視しがちな「アメリカ型の論理的思考」一辺倒への警鐘、グローバル時代において様々な「論理」とどう向き合うか……等々、「論理」をめぐり幅広く議論したいと思います。

プロフィール

渡邉雅子知識社会学、比較教育・比較文化

名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授。コロンビア大学大学院博士課程修了。Ph.D.(博士・社会学)。専門は知識社会学、比較教育・比較文化、カリキュラム学。
主著に『納得の構造――日米初等教育に見る思考表現のスタイル』(東洋館出版社、2004年)、編著『叙述のスタイルと歴史教育――教授法と教科書の国際比較』(三元社,2003年),論文「フランスの思考表現スタイルと政治的教養の育成――アメリカとの比較から」『教育学研究』84巻第2号2017年、180-191 頁、”Typology of Abilities Tested in University Entrance Examinations : Comparisons of the United States, Japan, Iran, and France,” Comparative Sociology, 14(1), 2015, pp.79-101 など。

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