シノドス・トークラウンジ

2021.10.26

2021年12月8日(水)開催

「文化的に生きる権利」の立脚点と現在地、そして未来

中村美帆 文化政策研究 ホスト:志田陽子

開催日時
2021年12月8日(水)20:00~21:30
ゲスト
中村美帆
ホスト
志田陽子
場所
Zoom【後日のアーカイブ視聴も可能です】
料金
1500円(税込)
※高校・大学・大学院生は無料です。

対象書籍

文化的に生きる権利 文化政策研究からみた憲法第二十五条の可能性

中村美帆

今回は、文化政策論と憲法論にまたがる分野で精力的な研究を続けている中村美帆氏をゲストに迎えます。

2021年も、芸術文化と生活文化の両面で、コロナの深刻な影響が続きました。一方には舞台演劇やコンサートが開催できない、そのことを補う支援も不足している、といった問題があり、もう一方には、コロナ以前から日本の文化芸術に生じてきた、《支援の中の自由をどう確保するか》という問題があります。

そうした中で本書は、コロナ禍で一見不急なものと見られがちな文化芸術が、社会の持続のために必須のものであることを見直し、これを支えるための法的な根拠を、憲法25条に求めています。日本国憲法25条は、「健康で文化的な最低限度の生活」を定めた条文です。

なぜ、25条なのか。そこには、文化芸術を私たちの生活・生存と切り離せないものと位置付ける著者の強い姿勢があるように思います。

今、文化芸術が私たちに与えてくれる想像力は、社会のライフラインとなりつつあります。社会は、理性だけではなかなか成り立たず、そこに人間社会らしい「つながり感」を作り出すことが必要で、文化的な営みはそのために必須の要素です。コロナ禍は、このことを炙り出したといえるでしょう。

そのような文化芸術の位置づけは、見失われやすいからこそ論じる必要のあるテーマで

プロフィール

中村美帆文化政策研究

東京大学法学部卒、同大学院人文社会系研究科文化資源学研究専攻博士課程単位取得満期退学、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(DC2)を経て、現在、静岡文化芸術大学文化政策学部准教授。
主著:「文化国家」、「文化権」(小林真理編『文化政策の現在1文化政策の思想』東京大学出版会、2018年)、「文化政策とソーシャル・インクルージョン」(小林真理編『文化政策の現在2拡張する文化政策』東京大学出版会、2018年)、「文化政策と法」(小林真理編『文化政策の現在3文化政策の展望』東京大学出版会、2018年)。

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