シノドス・トークラウンジ

2021.10.28

2021年11月18日(木)開催

だれが「正義」を振りかざしているのか?――「極端な人」たちからネットを救い出すために

山口真一 計量経済学 ホスト:芹沢一也

開催日時
2021年11月18日(木)20:00~21:30
講師
山口真一
ホスト
芹沢一也
場所
Zoom【後日アーカイブでの視聴も可能です】
料金
1500円(税込)
※高校・大学・大学院生は無料です。

対象書籍

正義を振りかざす「極端な人」の正体

山口真一

そこかしこで「極端な人」たちが目を光らせ、あるときは正義を振りかざして不謹慎狩りに勤しみ、またあるときは見知らぬ他人に罵詈雑言を浴びせつける。そして、いわゆるネット炎上は、いまやネットで見慣れた風景となりました。

しかし、その影響は甚大です。ネット炎上に巻き込まれて、進学や結婚が取り消しになった人、ネットで傷ついてひきこもるようになってしまった人、活動自粛をせざるを得なくなった有名人、倒産してしまった企業、しつこいクレームが原因で精神を病んでしまった人。こうした事例が日々、発生しています。

「極端な人」たちが力をふるうこうしたネット空間では、「普通の人」たちは発言すること自体がためらわれるようになります。「ネットは攻撃的な人が多く、恐ろしい空間」だという意識が広まり、ネットの空気に忖度して、当たり障りのないことしか言えなくなります。あるいは、党派的な意見に同調すれば、自陣営からは攻撃されることはなくなります。

かつて、誰もが自由に発言し、言論を戦わせることのできる空間の誕生を、ネットに夢見た時代がありました。しかし、現実に実現したのは、「極端な人」たちが幅を利かすきわめて偏狭なネット空間です。「普通の人」たちは表現を抑えざるを得なくなり、跋扈しているのは「極端な人」たちや党派的な人たちばかりです。

当然そこでは実りある対話は成り立たず、ただ分断が深まるばかりです。いったいこの「極端な人」たちは何者なのでしょうか? なぜ彼らの存在は、かくも深刻な影響をネットに与えているのでしょうか? そして、そうした不毛で殺伐とした空間からネットを救い出す手立てはあるのでしょうか?

今回のトークラウンジでは、『正義を振りかざす「極端な人」の正体』(光文社新書)の著者、山口真一さんをお招きし、データ解析と事例というエビデンスから、ネットの現状と課題、そして対応策をお聞きします。ネットを冷静で理性的な対話が可能な空間にするために、何ができるのかを考えたいと思います。

プロフィール

山口真一計量経済学

1986年生まれ。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授。博士(経済学・慶應義塾大学)。2020年より現職。専門は計量経済学、ネットメディア論、情報経済論等。NHKや日本経済新聞をはじめとして、メディアにも多数出演・掲載。KDDI Foundation Award貢献賞、組織学会高宮賞、情報通信学会論文賞、電気通信普及財団賞を受賞。主な著作に『正義を振りかざす「極端な人」の正体』(光文社)、『なぜ、それは儲かるのか』(草思社)などがある。他に、東京大学客員連携研究員、シエンプレ株式会社顧問、総務省・厚労省の検討会委員などを務める。

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