シノドス・トークラウンジ

2022.03.24

2022年4月20日(水)開催

教育格差の実態にデータで迫る――格差の診断から処方箋まで

川口俊明 教育学・教育社会学 司会:大竹裕章

開催日時
2022年4月20日(水)20:00~21:30
講師
川口俊明
司会
大竹裕章
場所
Zoom【後日、アーカイブの視聴も可能です】
料金
1500円(税込)
※高校・大学・大学院生は無料です。

対象書籍

教育格差の診断書 データからわかる実態と処方箋

川口俊明

教育格差は社会の大きな関心事であり、学校現場・地方行政・文科省など様々なレベルでも問題視され、その是正策が提案されています。

しかし実は、こうした議論や提案の多くは実態やデータを踏まえたものではありません。日本国内では全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)をはじめとして様々な調査が行われているものの、その調査設計には「どのような学力を測るのか」という基本的な部分でさえ曖昧なところがあります。

さらに、これらの調査は単年度で完結するものがほとんどで、個々の子どもの学力の変化を把握できる調査は多くありません。格差と深く関係する保護者の学歴や年収といった「子どもの社会的属性」も調べることができていません。つまり日本では、学力調査は行われているものの、教育格差の実態を知るには不十分なデータばかりが生み出され「死蔵」されていると言えるでしょう。

こうした問題意識から、福岡教育大学の川口俊明氏らの研究チームは、ある自治体の学力調査を活用し、小学4年~6年生の時期の子どもを追跡するデータ(パネルデータ)とすることで、教育格差の変化や要因・背景を分析し、様々な知見を明らかにしました。

今回のシノドス・トークラウンジでは、これまでの研究を総括した新刊『教育格差の診断書』編者の川口俊明氏にご登壇いただきます。

学力調査のずさんな設計/死蔵されるデータといった日本の教育のデータ軽視の現状、教育格差の実態、近年注目の集まる「非認知的能力」と学力の関係など明らかになった重要な知見、さらに日本の教育格差をどう改善していくかについて、お話を伺います。

プロフィール

川口俊明教育学・教育社会学

福岡教育大学教育学部准教授。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。専門は教育学・教育社会学。日本の学力格差の実態を明らかにするため、学力調査の分析や学校での参与観察調査をしています。

著書に『全国学力テストはなぜ失敗したのか』(岩波書店)、主な論文に、「教育学における混合研究法の可能性」『教育学研究』78(4)、 pp.386-397、「日本の学力研究の現状と課題」『日本労働研究雑誌』53(9)、 pp.6-15など。

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