2013.07.11

7月4日公示、7月21日投開票の第23回参議院議員選挙。衆参ともに自公が過半数の議席を獲得し「ねじれ」が解消されるのか、またネット選挙運動の解禁など、注目すべき点は多い。一方、従来の選挙同様、各党の掲げる公約・政策は、投票前に十分に検討しなくてはならないことは変わらないだろう。そこでシノドスでは、21日の投開票日に向けて、さまざまな専門家に、各党の公約・政策を特定のテーマに着目した論考をご寄稿いただく。本稿を参考に、改めて各党の公約・政策を検討いただければ幸いです。(シノドス編集部)

はじめに

いよいよ参議院選挙の投票日がせまってきた。選挙の主要な争点は、アベノミクスにおける経済政策となっているが、生活に密接にかかわる社会保障の問題が軽視されつつあるのではないだろうか。社会保障と税の一体改革に絡んで、8月中に社会保障制度改革国民会議における最終報告書がまとまる見通しだが、医療、年金、介護、福祉といった具体的な各論は、その後の議論となりそうだ。

その意味でも、法律可決における政治力学から考えて、今回の参議院選挙は「ねじれ国会」の解消につながるのか、つながるにしても与野党の議席数がどの程度の差になるのか。その結果によって具体的な社会保障政策の行方は異なるであろう。

この重要な選挙を審判する有権者が、良識な判断を下す意味で、今回は医療や介護を中心に各政党間の主張について分析してみたい。なお、紙面や資料の関係から、自民党、公明党、民主党、日本維新の会、みんなの党、日本共産党、社民党の7党にかぎって触れることとする。

社会保障制度全般について

■自民党

政権与党に復帰してからの初の国政選挙という意味合いをもつ今回の参議院選挙において、その堅実さが印象的である。とくに、「自民党主導で昨年まとめられた『社会保障制度改革推進法』にもとづき『社会保障制度改革国民会議』の審議の結果等を踏まえて、医療制度、介護制度、年金制度などの社会保障制度について必要な見直しを行います」という一文に象徴される(https://www.jimin.jp/election/results/sen_shu46/political_promise/bank/e_002.html)。

つまり、今回の自民党の社会保障政策の基本スタンスは、現在の社会保障制度改革国民会議の方向性に同調していくということを意味しており、具体的な各論における核心部分は触れていない印象だ。ただ、「自助」「自立」を第一に、「共助」と「公助」を組み合せるといったコンセプトを鮮明にしめしていることから、社会的弱者には一定の社会保障は機能させていくが、基本的には自助努力を社会保障政策の基本と考えていいだろう。

■公明党

公明党は『マニフェスト2013参院選重点政策(http://www.komei.or.jp/campaign/sanin2013/manifest2013/)』において、包容力のある「共助社会」を目指すと明記しており、自民党の「自助」「互助」を第一に、というコンセプトと異なる見解をしめしている。具体的に『公明党政策集ポリシー2013(http://www.komeito.com/policy2013/)』では、「社会的包容力」の構築とめいうって、孤立死ゼロ対策などを例に地域ネットワーク化の必要性をのべて、総合的な「命を守るネットワーク」の構築を重要視している。

■民主党

民主党の社会保障施策等の参議院選挙重点政策(http://www.dpj.or.jp/policies/manifesto2013)などを見るかぎり、医療・介護・年金はそれなりには触れられてはいるが、自民党と比べると、やや「子ども」施策にシフトした印象を受ける。たしかに、「子どもから高齢者にわたる、持続可能な社会保障制度を構築します」と明記されているが、子ども施策に力点が置かれている側面は否めないであろう。

また、「『歳入庁設置法』を制定し、税金と医療・年金の保険料、雇用保険の保険料をまとめて扱う歳入庁を設置します」と、従来の主張が繰り広げられている。

■日本維新の会

日本維新の会の社会保障施策の骨子は、受益(給付)と負担(保険料)を明確化し、社会保険制度を基軸に社会保障制度を持続していくことが明確化されている(https://j-ishin.jp/pdf/2013manifest.pdf)。とくに、税を入れて一般的に保険料を下げるのではなく、さきに低所得者層に税を入れて保険料を下げるといった税投入の優先順位について再構築すべきとのべている。一般的に現在の保険料や税の使い方において大きく見直しをはかるべきとの主張がうかがえる。

また、資産における課税も視野に入れながら、所得税や社会保険料の不足のある場合には、死亡清算時に「年金目的特別租税」の創設も主張されている。

■みんなの党

『みんなの政策アジェンダ2013(http://www.your-party.jp/news/office/002185/)』において、「女性も男性も働きながら子どもを生み育てることができる環境、さらには安心してお年寄りの介護ができる環境の整備が必要です」と、社会保障政策においては、「男女共同参画」を骨子に日本の経済成長がコンセプトとしてあげられている。また、「子育て・介護・医療等々。これらの分野は、「安全・安心を守る」という名目で規制が極めて強い分野です」とのように、福祉供給分野の規制緩和が実施されることで、民間活力の導入によってよりよい福祉が達成されるとされている。

基本的には道州制を基本とした地方分権化路線を推し進めている点が印象深い。そして、税と保険料を一体的に徴収する「歳入庁」を創設している部分は民主党と重なる部分を認識できる。また、マイナンバー制度を活用して、最終的には基礎年金と生活保護を統合した「ミニマムインカム」の提唱を主張している。

■社民党 

社民党の政権公約『強い国よりやさしい社会(http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/election/2013/commitment/)』においては、格差や貧困問題を中心に取り組む姿勢が前面に打ち出されている。とくに、子どもの「貧困の連鎖」などを指摘し、生活保護制度の見直しについて批判した内容が印象深い。

■日本共産党

「日本共産党は、『健康で文化的な最低限度の生活』をすべての国民に保障し、社会保障の増進を国の責務と明記した憲法25条の立場から、だれもが安心でき、将来に希望のもてる社会保障制度を構築する改革に取り組みます」というコンセプトにもとづいて論を展開している。

基本的に、旧自公政権、旧民主党政権、現自公政権における社会保障施策を批判し、大企業の富が集中する社会システムを是正し、真の意味での財の再配分を目指すことが社会保障施策には不可欠との見解を主張している(http://www.jcp.or.jp/web_policy/html/2013sanin-seisaku.html)。

医療政策

■自民党

自民党総合政策集「J-ファイル2013(https://www.jimin.jp/policy/policy_topics/121526.html)」によれば、先端医療研究の新組織「日本版NIH」(独立行政法人)の創設が意識されている項目が目立つ。いわば医療分野における成長産業部分を重視し、外需に備える施策が医療政策の骨子になりつつあるようだ。日本版NIHとは、米国の政府機関で医療分野の一大研究拠点となっている国立衛生研究所(NIH)を想定している。先端医療研究の司令塔を一本化し成長戦略の1つとして、医療施策を重要視するというのだろう。

具体的には、再生医療の研究開発から実用化までの施策を重要視すると明言化され、『薬事法』の改正や『再生医療新法』の制定による制度改革を進めていくとされている。また、医療機器の研究開発及び普及を促進するための基本法である『国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する法律』の制定をかかげ、海外の医薬品や医療機器等が日本で使用できない状態を是正させていくことが政策集に盛り込まれている。これらは「アベノミクス」における「成長戦略」の1つとして据えられ、医療分野の規制緩和策が色濃く打ち出されているといえよう。

一方、実際の患者を中心とした医療施策においては、「高額療養費の限度額引き下げ」によって医療アクセスをスムーズにしていくことがうたわれている。また、保険料における標準報酬月額の引き上げを実施し、負担の能力のある人からは保険料を引き上げる施策が打ち出されている。

なお、国民健康保険制度を都道府県単位に広域化していく方針は、現在の既定路線に沿っているが、今回の政策集で注目すべきは「官民格差を是正する観点からも、共済組合と協会けんぽの統合を進めるとともに、保険者機能を維持しつつ被用者保険の料率の平準化を図ります」とあるように、一部、被用者保険の統合に踏み込む姿勢が鮮明となっている点である。高齢者医療制度においては、現行のシステムを存続すると主張している。

ただし、予防医療施策の推進や薬剤における後発品の使用拡大、保険給付の対象範囲の見直しなども政策集に盛り込まれており、医療費抑制の施策が打ち出されていると理解できなくもない。とくに、診療報酬の引き上げなどの医療分野への積極的な財政出動にかんしては、結果的に保険料引き上げにもつながることから明言は避けている。

■公明党

公明党の医療施策は『公明党政策集ポリシー2013(http://www.komeito.com/policy2013/)』から分析するかぎり、患者の視点に沿った内容が盛り込まれ、高額療養費の限度額引き下げ、難病やがん対策の強化など医療サービス拡充の施策が盛り込まれている。ただし、医療窓口自己負担の引き下げなどの提唱といった点では、じゃっかん、自民党との差異がうかがえるためその調整について課題を残すと考えられる。

■民主党

民主党の政策集では「民主党政権において2回連続で診療報酬を引き上げたこともあり、医療崩壊が食い止められました。誰もが必要な医療を受けられるようにするため、今後も医療の技術や医学管理を評価する観点から、診療報酬の引き上げに取り組みます」とあるように、明確に診療報酬引け上げを明言し医療分野への財源確保を公約としてうたっている(http://www.dpj.or.jp/compilation/policies2013/50062)。

ただし、国民健康保険制度、高齢者医療制度、予防医療の重視、高額療養費制度といった施策においては、文章表現の違いはあるが自民党と同様な主張をのべている。

■日本維新の会

日本維新の会における医療政策の注視すべき点は、混合診療の適用拡大を主張している点である。自民党が保険外併用療法の拡充といった現行制度にもとづいて規制緩和を推し進めると異なり、正面から混合診療を目指すべきとうたっている。

また、「リビング・ウィル(選択的終末期医療)」を制度化することも明言し、終末期医療の在り方について正面から議論することを公約にかかげている。このような終末期医療のシステム化を明確にのべている点は、非常に印象深い。

■みんなの党

医療施策で際立って印象深い点として、協会けんぽ、組合健保、共済組合の被用者医療保険の保険料を統一するといったように、保険料を中心とした官民格差が目指されており、理念としては日本維新の会と類似したニュアンスがうかがえる。

また、保険料負担の標準報酬月額の上限額を撤廃し、公費負担の減少をはかり、保険料にシフトした施策が認識できる。

■日本共産党

日本共産党の数ある医療政策で印象深いのは、「TPP参加による国民皆保険堅持の危惧」「後期高齢者医療制度の廃止」「窓口自己負担の軽減」「国保保険料の引き下げと保険証の取り上げ撤回」「診療報酬の大幅引き上げ」といった点である(http://www.jcp.or.jp/web_policy/2013/06/2013-15.html)。

これらの主張は、医療現場から考えれば妥当であろう。実際、野党の医療施策を見るかぎり、与党である自公政権との差異を明確に理解できるのは日本共産党であり、有権者にとってもわかりやすい公約となっている。

なお、東京都議選で共産党が躍進した背景には、明確に与党との差異が理解できるといったことがあげられるが、今回の医療分野における公約を見るかぎり同様のことが言える。

■社民党

共産党と同様に患者の視点に立った医療施策がのべられ、患者の窓口自己負担増の反対、診療報酬の引き上げ、地域医療資源の拡充などが提唱されている。しかし、税源確保の道筋が充分にしめされていない印象を受け、実現へ向けての具体策が薄いのではないだろうか。

介護施策

■自民党

介護施策においては持続可能性という視点から、昨今、問題視されている保険料引き上げにおける緩和策がのべられ、公費負担の増加など踏まえた施策を打ち出している。そして、同時に保険給付における適正化と重点化を織り交ぜながら効率的な介護保険の運営が目指されている。また、介護従事者の処遇改善等の施策を重要視している。

ただし、総合政策集に「介護報酬の確保とともに適正な介護事業運営の規模を検証すること等を通じて」とあるように、現在、大中小といった介護事業所が混在している供給主体において、スケールメリットを活かす意味で大規模事業所に傾斜させていく施策が見え隠れする。

一方、介護サービスにおいては、プライバシーを配慮した新設特別養護老人ホームにおける「相部屋」の増設や介護型療養施設の廃止の見直しなどが盛り込まれており、実際の介護現場にそくした施策と言える。なお、在宅介護サービスやリハビリテーション資源の拡充は、従来からの主張を継続している。

ただし、医療施策同様に明確に介護報酬引き上げ等の介護分野への財政出動をかかげている項目はなく、介護分野に大幅に財源が配分することは避けている印象を受ける。むしろ、「適正化と重点化」といったように、介護保険給付の一部、抑制策もやむなしと間接的にのべていると受け取ることもできるのではないだろうか。

■公明党

地域包括ケアシステムの推進がのべられており、従来からの在宅介護資源の拡充がうたわれている。また、たとえば、「2025年までに特別養護老人ホーム、老人保健施設などの介護3施設を倍増、特定施設、認知症高齢者グループホームを3倍増にします」といったように、具体的な在宅及び施設サービス量を具体的に明示されている。しかも、介護保険財政における公費負担の財源割合を現行の5割から6割に引き上げることも明確化されている。

ただし、『公明党政策集ポリシー2013(http://www.komeito.com/policy2013/)』において「介護予防サービスは介護保険以外の公費で賄い、公的機関が主体となり、地域力を生かすことで介護予防事業をさらに充実します」というように、介護予防サービスを介護保険給付から外すかのような表現がしめされているため、現在、要支援1・2における保険給付の在り方の議論と重なる点は注視すべきと考える。

■民主党

地域包括ケアシステムのコンセプトに沿った介護施策を目立ち、野党になってから新しい介護施策は見当たらない。たしかに、野党になって半年しか経っていないこともあって明確に自民党政権の差異を打ち出す施策を繰り広げることは難しいが、旧民主党政権の介護施策の反省にもとづいて、現場にそくした新施策をのべていない点で迫力に欠ける。今回の民主党の介護施策においては現政権下との違いは見いだせない。

■みんなの党

さしあたり介護施策において、印象深い項目は見当たらないが「療養病床、介護療養病床、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、在宅ケア、高齢者住宅の役割を再検討」とのように、従来の介護資源の構造を抜本的に見直し「機能別老人施設」の創設などが提唱されている。

■日本共産党

日本共産党の介護施策においては、増え続ける介護保険料において公費負担を引き上げてその緩和策を主張している。また、要介護認定を廃止して現場のケアマネジャーやヘルパーのマネジメントを尊重するように提唱している。そして、介護報酬の引き下げに反対し介護従事者の処遇改善を優先課題としてかかげている。

医療施策同様、全般的に介護施策においてもおおむね現場ニーズに沿った内容で、利用者や介護従事者の立場に沿った施策と言える。ただし、これまで与党経験がない政党であり、完全野党という立場から財源論を絡めた主張が薄い印象がうかがえる。たしかに、一定の財源確保の手法も触れられているが、将来、与党になることは棚上げにした主張が多くみられる点は否めず、野党特有の公約と言える。

■社民党

介護現場のニーズにそくした公約項目が目立ち、現場感覚を中心とした施策が目立つ。ただし、公費負担の引き上げによる保険料上昇の緩和策など他の与野党と同調する項目も見受けられる。そうじていえば現場にそくした公約で妥当であるが、野党の立場を鮮明にした内容であることは否めない。

当面の医療と介護における課題

■アベノミクスに取り残される人?

繰り返すが、現在、「アベノミクス」効果から「円安」「株高」といったように先行き不透明ながら景気回復の期待感が高まっている。経済学者の一部からは、実態がともなわないまま「バブル経済」を生み出そうとしているとの批判もあるが、短期間であっても、株価が上がり外国人投資家と共に国内でも恩恵を受けている人は少なくないはずだ。実際、今回の選挙もこの視点が大きな争点となっている。

しかし、仮に、安倍政権による経済政策が上手く機能したとしても、高齢者や障害者といった年金生活者にとっては、かなりの物価変動にともなう社会保障給付費の拡充がなければ厳しい生活を余儀なくされる。日本共産党や社民党の主張をのぞき、この視点の議論が薄いように思われる。

■年金給付との絡み

周知のように旧民主党政権と現自公政権は「特例水準」の見直しといってデフレ経済下において年金額を多く給付し続けてきたことから、今後3年かけて給付額を引き下げるという施策を実施してきている。

また、昨年、4月から介護保険料が大幅に引き上がる地域が増え、65歳以上の介護保険料の基準額が約5000円となっている(低所得者に対しては減免)。しかも、3年毎に保険料は引きあがり2025年には約8200円になると推計されている。また、2年毎に医療保険料も引きあがり、両保険料は高齢者における年金額から天引きされるため、実質的に手許に残る可処分所得は目減りしていく。

いわば年金額のみで生計を立てている人にしてみれば、世の中の景気が上向きになったとしても、それ以上に年金水準額が上回らなければ可処分所得は維持できない。しかも、現在の経済情勢がしばらく続けば、間違いなく2015年には消費税が5%に引き上がる。しかも、消費税が引き上がると診療報酬及び介護報酬も引き上がるため、じゃっかんながらもそれらの自己負担額も増えることになる。そうなれば身近な消費生活にも影響をきたし、さらに生活が厳しくなる。いわば年金生活者にしてみれば、負担増もしくは実質的な年金給付の減額を直視するしかない。

■資産を絡めた財の再配分

たしかに、世代別に見ると高額な金融資産をゆうしている割合は、年を経るほど高い数値となっている。高齢者世帯のうち数千万~数億円という預貯金をゆうしている者も少なくない。その点を踏まえて公約で強調してのべられているのは、日本維新の会やみんなの党であり、資産を含めた財配分についての主張をしていると考える。

しかし、年金受給者の大半がこのような高額な預貯金をゆうしているわけではない。むしろ、高齢者を中心に経済格差が拡充しており、景気回復により生計が厳しくなる高齢者世帯も一定程度存在する。その意味では、日本経済全体の回復を目指すことは誰も異存はないのだが、それにともない置き去りにされる層の対策を忘れてはならず、きめ細かな対策が不可欠であろう。

その意味で、これらの視点を踏まえながら、有権者の方々は、どの政党を選択するかを決断していただきたいと願う。

プロフィール

結城康博社会保障論 / 社会福祉学

淑徳大学総合福祉学部教授。淑徳大学社会福祉学部社会福祉学科卒業。法政大学大学院修士課程修了(経済学修士)。法政大学大学院博士課程修了(政治学博士)。社会福祉士・介護福祉士・ケアマネジャー。地域包括支援センター及び民間居宅介護支援事業所勤務経験をもつ。専門は、社会保障論、社会福祉学。著書に『日本の介護システム-政策決定過程と現場ニーズの分析(岩波書店2011年)』『国民健康保険(岩波ブックレットNo.787)』(岩波書店、2010年)、『介護入門―親の老後にいくらかかるか?』(ちくま新書、2010年)、『介護の値段―老後を生き抜くコスト』(毎日新聞社、2009年)、『介護―現場からの検証』(岩波新書、2008年)など多数。

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