支援者を支援するということ  

少し前のことになるが、鳩山前首相がツイッターに「私に「裸踊り」をさせて下さったみなさん、有り難うございました」と書いて一部の話題を呼んだことがある。(http://twitter.com/hatoyamayukio/status/16213064980

 

 

最初のフォロワーの重要性

 

辞任直後のため深読みされてしまったきらいがあるが、読めばわかるように、「新しい公共」についての発言だ。

 

とはいえなぜここで「裸踊り」ということばを使ったのか、これだけではわからない。これは、今年2月に米国で開催された会議「TED2010」(http://conferences.ted.com/TED2010/)のなかの、「社会運動はどうやって起こすか」と題する講演で紹介された動画を念頭においたものだ。その内容は講演の模様とともにYouTubeに公開されている。

 

 

動画(http://www.youtube.com/watch?v=fW8amMCVAJQ

講演の模様(http://www.youtube.com/watch?v=qdwO1l5

 

 

動画では、ひとりの男性が公衆の面前で裸踊りをはじめ、次第に仲間を増やして集団になっていくようすが示されるのだが、講演者はここで、バカにされ笑い物になるリスクを冒して最初に踊った「リーダー」ではなく、最初にそのまねをはじめた男性、つまり「最初のフォロワー」に注目し、彼こそが「決定的な役割」を担っている、と主張した。

 

「最初のフォロワーは過小評価されがちだが、それ自体一種のリーダーシップ」であり、フォローする行動が「ひとりの『バカ』をリーダーに変える」のだと。

 

なるほど、と納得される方も多いだろう。自ら運動を起こす人だけでなく、彼らを見出し、支援していく人びとも評価を受けるべきだし、社会としても、支援者を生み出すしくみづくりが求められる。

 

 

「最初の出資者」の価値

 

考えてみれば、支援者の役割が重要というのは、何も社会運動にかぎった話ではない。営利企業の活動においても同様のことがいえる。

 

そのなかでもっとも勇気のいる行動、笑い物になるリスクの高い行動は、なんといっても企業を興すことだ。近年日本では開業より廃業が多い状態がつづいており、日本経済の活力の低下の象徴ともみられている。たんに起業が増えればいいというものでもないが、もっと増えたほうがいいという意見には説得力がある。

 

「リーダー」としての起業家に対する「最初のフォロワー」ないし支援者は誰か。共同創業者もそれにあたるのだろうが、ここでは「最初の出資者」、いわゆるエンジェル投資家に注目したい。

 

エンジェル投資家とは、起業家に対して創業・開資金を投資する裕福な個人投資家を指す。とくに出資者に注目するのは、もともと開業資金調達の困難さが起業の主な阻害要因とされてきた(図1)ということもあるが、リーダー以外の共同創業者に比べて、「最初の出資者」の価値の過小評価の度合いの方が大きいように思われるということもある。

 

 

中小企業庁「中小企業白書2007年」より

中小企業庁「中小企業白書2007年」より

 

 

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