Education at a Glanceから見る日本の女子教育の現状と課題 

高等教育における女子教育の現状と課題

 

次に、高等教育における女子教育の状況を見る。高等教育段階の教育の質は定義も難しい上に、国際的に比較可能でかつ信頼できるような指標が存在しないため、教育の量にフォーカスを当てて高等教育段階における女子教育の現状を見ていく。

 

 

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上記の図6は、高等教育における男女の就学比率である。出典は世界銀行の”World Development Indicators“である。OECD諸国の殆どの国で値が100%を超えており、これは男子よりも女子の方が高等教育に就学していることを意味している。日本は韓国と共に、女子の方が男子よりも高等教育での就学状況が悪いというOECD諸国でも珍しいグループを形成しており、高等教育段階での日本の女子教育は量に大きな課題を抱えていると言える。

 

しかし、日本の女子教育は高等教育の量の面で問題があると言っても、高等教育の形態は短大・大学・大学院と異なっているし、工学系・理学系・社会科学系・人文科学系・サービス系等とその内容も多岐に渡っている。冒頭でも述べたが、日本に関するカントリーノートでは言及されていないものの、Education at a Glance本体の方ではこの情報を掲載・分析しているので、これを参照にして日本の高等教育における女子教育の量の内訳の現状を見ることとする。

 

まず、ISCED 97(International Standard Classification of Education:国際標準教育分類)に基づいた高等教育の分類に従って、各教育形態別に新規卒業者に占める女性の割合を掲示した箇所(OECD 2012, Table A4.5)を参照する。高等教育はISCED 5B(主に大学よりも年数が短く、かつ卒業後就職をする者が大半である教育機関)、ISCED 5A(主に理論に基づいたカリキュラムを提供し、最低でも3年以上の教育年限で、次のレベルの教育段階に進学する資格を与えられる教育機関)、ISCED 6(より先進的な研究を指導し、最低でも3年以上のプログラムを提供している教育機関)、の3種類に分類することが出来る。ISCEDはあまり耳慣れない概念であると思われるので、完全には一致しないものの以下便宜上ISCED 5Bを短大、ISCED 5A・First Degreeを大学、ISCED5B・Second Degreeを修士課程、ISCED 6を博士課程として扱う。

 

 

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上記の図7・8・9・10はそれぞれOECD諸国における新規短大卒業者、新規大学卒業者、新規修士課程修了者・新規博士課程修了者に占める女性の割合を表している。図7が表しているように、日本は高等教育における女性の就学状況は極めて悪いものの、短大卒業者に占める女性の割合はOECD諸国の中でも高い方となっている。その裏返しで、図8・9・10が表しているように、大学・大学院卒業者に占める女性の割合は、OECD諸国の中でも最下位となっている。もちろん日本のこの短大卒業生に占める女性の割合が高く、大学・大学院のそれは低いという状況は、高等教育全般におけるジェンダー格差の観点から言って決して望ましいものではない。

 

 

 

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