福島からの人口流出はどのくらい?

震災と福島第一原発事故の放射線汚染によって、あたかも福島が、人の住めない不毛の地となったかのようなイメージが一部で根強くあります。

 

それでは、福島の人口流出はいったいどのくらいだったのでしょうか? 次のように想像してみてください。もし福島が100人の村だったら、震災と原発事故後、何人が県外に避難して暮らすようになったでしょうか?

 

福島県から県外への避難状況」で、震災と事故後5年間の避難者の数字をみてみましょう。すると、平成23年度末が62700人、24年度末が56920人、25年度末が47683人、26年度末が46902人、27年度末が42801人です(30年4月時点で33983人)。

 

この避難者というのは、各自治体が把握している避難者の数を、復興庁などでまとめたものです。自治体が把握していないところですでに福島県内に戻ってきている人もいますし、逆に自治体に届け出することなく避難している人もいます。したがって、実態を100%正確に反映したものではもちろんありません。しかし、この数字によって、おおよその傾向を把握することはできます。

 

冒頭の質問に戻りましょう。もし福島が100人の村だったら? 震災と原発事故前の福島の人口は200万人ほど。27年度末の数字で考えると、避難した人の割合は4.3万人÷200万人×100=2.15%。100人の福島村から避難した人は、おおよそ2人という数になります。

 

一般にイメージされているよりも、震災と原発事故を契機とした福島からの人口流出はかなり少ないのです。

 

 

 

 

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