福島第一原発で働く人の被曝状況は?

福島第一原発で働いている人は、どのくらいの被曝をしているのでしょうか?

 

東京電力が定期的に、福島第一原発で放射線に関わる作業に従事している人の被曝線量を公開しています(「福島第一原子力発電所にて放射線業務に従事した作業者の外部被ばく線量分布」)。2017年9月のデータを見ると、8653名の作業員の被曝線量は1ヵ月で平均0.26mSvでした。

 

たとえば東京からニューヨークまで飛行機で飛んだときの被曝線量は0.1mSvになることもありますので、東京とニューヨークを飛行機で1.3往復した程度の被曝量と同じくらいの被曝線量です。

 

また、年間の被曝線量でみてみると、2016年度は約50%の人たちが年間1mSv以下となっています。それに対して、年間10mSvを超える被曝をした人たちは1370人で全体の約9%にあたります。それでも、法令で定める被曝線量限度である年間50mSvを超えた人はいないということが分かります。

 

また、原発事故発生直後には、原子炉施設など1時間に1mSvを超える場所での作業も多くあり、2011年度では年間50mSvを超えた人たちがたくさん(915人)いました。しかしながら、翌2012年度も1人が年間50mSvを超えたものの、2013年度からは年間50mSvを超えた人がいないことから、現在は適切に被曝線量が管理されているといえます。

 

なお、現在の福島第一では独自の基準としてすべての現場作業員の年間被曝線量が年間20mSv以下となるようにしています。作業工程によっては、今後、高線量の場所での作業が必要になる場合も考えられますが、その際にも短時間で交代して作業したり、ロボットに作業させることにより、1人当たりの被曝線量を基準値内におさめる措置がとられます。

 

また、内部被曝に関して、2012年2月以降、有意な被曝は起こっていません。2017年9月に作業員が誤って鼻腔近くに触れ、きわめて微量(50年間の累積で最大0.01mSv)の内部被曝をしたことが報道されましたが、後にホールボディカウンター(内部被曝計測装置)で計測したところ、作業員の体内からは検出されませんでした。

 

 

出典:東京電力ホールディングス

 

 

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シノドス国際社会動向研究所

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