2015.02.03

イラン国会議長「一部の陰謀を企むアメリカ人は交渉を難航させようとしている」

国際 #イラン#SYNODOSが選ぶ「日本語で読む世界のメディア」#核交渉#ラーリージャーニー

アリー・ラーリージャーニー国会議長(ゴム州選出)は「イランに対する西欧諸国による新たな制裁措置を行われた場合、イランは核技術交渉において自国が望むいかなる濃度のウラン濃縮も推進するという法案を、一部の国会議員が計画している」と述べた。

イラン国営通信によるとラーリージャーニー議長は、ゴムにある全てのホウゼ(宗教学校)の教師を務めるイスラーム法学者と、各都市から集まったウラマーによる会議の二日目に、残念ながら最近の協議の流れにおける西欧諸国の行動は嘆かわしいものがあると表明したうえで、「彼らの行動は、米国の指導下にあってこの問題の解決能力を有していないということを示している。イラン対する行動や措置は、注意深く観察している」と述べた。

同氏は「時折、核交渉に関して正確とは言えない、国内で理由のない不安を引き起こしかねない憶測やあらぬ警戒を目にする」と加えて述べた。

また同氏は「目下の重要な問題の一つは核をめぐる論争であり、この問題に関して数立法期を費やしてきたが、今日まで交渉の入り口に留まっており、重大かつ存亡の機に立たされている」と説いた。

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さらに核問題に関して敵国は、我々が核エネルギーに関する知識を獲得しないよう奔走してきたが、それは時折、軍事的脅迫となっているとしたうえで、「国民や軍による抵抗が、核エネルギー技術の国有化を成功に導く」と述べた。

国会議長は「今日交渉は極めて重要性を有しており、核エネルギー獲得政策を保護し、イランに降りかかった問題の一部を解決するために、いくつかの過去の問題は取り除かれるべきである」と述べた。

同氏は「革命後の歴史を通じて、交渉の性質において最近の交渉以上に重要なものはなく、国内の支持や連帯の度合いを上げるべきである。また核エネルギーという財産の保護を考慮することは非常に有意義なものである」と述べた。

ラーリージャーニー氏は「国内において我々の連帯が強まるほど、最高指導者が説明されてきた枠組みに沿って抵抗している国内の決意を示すことになる」と付け加えた。

同氏は「米国においてもまた一部の陰謀を企む者たちが交渉を難航させようとしており、ときには暴利を貪ろうとすることもあるが、我々は将来性のある道を追求しなければならない。米国や西欧諸国の最近の交渉における振る舞いは遺憾なものであり、彼らは問題解決に十分な能力を有していないことを示している」と述べた。

また同氏は「西欧は生まれたチャンスを正しく利用すべきであり、商人根性を出して値切ったり、政治的な詐欺を働いたりすべきでない」と加えて述べた。

同氏は「確かに核問題をめぐる政治交渉において、まさに最高指導者がおっしゃったように一時的な妥協というものは存在する。しかし、これはイランが核に関することすべてを忘れ去るという類のものではない」と強調した。

さらに「西欧諸国はチャンスを活かし、必要な利益を得なければならないことを知るべきで、核交渉において駆け引きで政治的な詐取行為を絶対にしてはならない」と加えた。

政治交渉に関して、イラン当局者の間で一時的な妥協の姿勢がとられているが、イランが核の平和的利用についての知識を諦めることは決してない。

彼は経済分野において国内経済に慢性の病が存在しているが、それは歴史的な起源を持っていると説明したうえで、「石油の導入は、我々の経済生活において石油が生産資本に変わるのではなく、むしろ国の年度予算の肩代わりをする手段となった。このような理由で国の年度予算の一部は潤い、国内に工作機械を設置する代わりにオイルマネーを引き出すことで、様々な技術を輸入したのだ」と述べた。

ラーリージャーニー氏は「国内における一部の誤った対策は、行政上の見地から国の状況に混乱を生じさせた。そして石油価格の下落が経済に痛烈な打撃を加えた。それらすべてが(欧米の)経済制裁と関係がある訳でないが、このことは行政の不適切な運営にも原因がある」と続けた。

同氏は、国内における通貨供給量が8倍になると様々な問題が生まれるが、これは誤った管理の所以であったと指摘したうえで、「雇用や年度予算を可能な限り増やしたので、国内の開発事業に回す余地は残っておらず、最高指導者側から提示された「抵抗経済」総合政策もまた正しく指示が伝わらなかった」と述べた。

Mardomsalari紙(2015年01月17日付)/ 翻訳:こじたろう

■本記事は「日本語で読む世界のメディア」からの転載です。