プーチンズ12――対ロシア制裁の状況で同盟国を模索

西側による対ロシア経済・政治制裁が昨年春に発動されてから、ロシアは20年かけて構築してきた欧米諸国との関係をほぼ失ってしまった。このような状況において、ロシア政府は外交政策の優先順位を見直し、新しい同盟国を模索せねばならなくなった。(ニコライ・スルコ)

 

 

ロシア・カードの便利な使い道

 

ロシアの国際的孤立化を図った人々の思惑とは異なり、ロシア政府の選択肢はさほど限定されなかった。潜在的な同盟国は主に、ユーロ懐疑論者の中で見いだされた。

 

ウラジーミル・プーチン大統領は2月中旬、ハンガリーを訪問し、ガス輸出の新たな条件に関する合意をヴィクトル・オルバン首相と調印し、重要度のさほど高くない一連の国家間協定を締結した。

 

どうってことない訪問に思われる。しかしながら現在の危機的条件のもと、この訪問には大きな象徴的意義が生じる。ヨーロッパはモスクワ非難で一枚岩ではなく、ロシアと協力する用意のある最高指導者が存在する、ということを示すのは、クレムリンにとって重要である。オルバン首相は手頃な価格のガスを必要としており、同時に、カメラの前でプーチン大統領と並ぶことで、EUをあせらせ、いくつかの特恵を得ることができる。

 

 

ロシアの新“東方外交”

 

ロシアとの友好に関心を示したのは、総選挙で勝利したギリシャの急進左派連合「シリザ」の関係者。ギリシャは2008年以降、債務の溝にはまり、いまだに抜けだせないでいる。ギリシャは有利な債務返済条件を獲得するため、EUに圧力をかける必要があり、ロシアとの仲睦まじさをアピールしている。

 

ヨーロッパ方面の”拒絶の壁”は、少なくとも形の上では、壊れたと見なすことができる。ヨーロッパとの関係(少なくとも経済圏で)は徐々に回復する望みもある。

 

しかしながらEUは、世界政治において自立した勢力であることを示せなかったため、クレムリンにかつてのような熱意が再び生じることはないだろう。【次ページにつづく】

 

 

 

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