都道府県議選・参院選挙区の定数不均衡について考える 

統一地方選挙の前哨戦、茨城県議選

 

都道府県議会の議員選挙は、東京都、茨城県、沖縄県を除き、4年に一度の統一地方選挙の際に行われている。統一されていない3都県のうちのひとつ、茨城県議選は今年12月に行われることになっており、来年4月に行われる統一地方選挙の前哨選挙として注目されている。

 

今回は、この茨城県議選を題材として、都道府県議選の定数不均衡について考えてみたいと思う。この際、先ごろ高裁で違憲判決が出された参院選挙区の定数不均衡についても触れておきたい。

 

 

茨城県議選の有権者数と選挙区定数

 

12月に行われる予定の選挙での茨城県議会の議員定数は65人である。同選挙では、この定数を36の選挙区に分けて選出することになっている。

 

茨城県選挙管理委員会が2010年9月2日に選挙人名簿登録者数を発表したので、これをもとに各選挙区の有権者数を集計し、次項で説明するいくつかの方法で定数を配分し直したのが次の表である。なお、筆者のブログにも同様の表をアップしたので、データを使いたい場合にはこちらhttp://blog.livedoor.jp/sgt/archives/51791734.html を参照されたい。以下の表は後の分析でもたびたび参照するので、別のタブやウィンドウで表示しておくとよいかもしれない。

 

 

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現行定数の定数不均衡

 

定数不均衡は、議員1人当たり有権者数(人口)を選挙区ごとにもとめ、これが最少の選挙区の値を分母とし、各選挙区の値を分子とする数値をもとに、たとえば「一票の格差が2倍を超えるのは5選挙区」というように報道される。この選挙区ごとに設定される数値を以下では「一票の格差」と表記する。そのなかでも、とくに各選挙区のうちもっとも大きい値が注目され、「一票の格差最大2.18倍」というように見出しにも使用される。以下、これを「一票の格差」最大値と表現する。なお、表では最大側(分子)の選挙区を黄色で、最小側(分母)の選挙区を赤で示し、各数値を下部に並べている。

 

まず、12月に実施される選挙での定数(現行定数)の「一票の格差」最大値を確認しておこう。現行定数では、有権者数約6.6万人の牛久市選挙区で1人の議員が選出されるのに対して、有権者数約4.4万人の東茨城郡南部選挙区では2人の議員が選出されており、この間での2.98倍というのが「一票の格差」最大値となる。この両者を含め、いくつかの選挙区で、有権者数が多いほうが定数が少ないという「逆転現象」となっていることも確認できる。

 

表は、有権者数が多い順に並べているが、牛久市の有権者数はちょうど議員定数2人か1人か分かれる境界あたりに位置しており、一方、東茨城郡南部選挙区の有権者数は、定数1の選挙区に囲まれた、かなり外れた位置にあることがわかる。逆転現象は、指標の差や統計のタイミングで発生することもあるが、東茨城郡南部選挙区の定数2はそのような細かい要因により発生したわけではないことは明らかであろう。簡単にいえば、インチキである。

 

 

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