性差別野次からみる、日本一議会改革の遅れた東京都議会の問題

都議会の議会改革を

 

飯田 今回の事件を活かして、今後なにを求めて生きたいか、ここが変われば都議会が変わると思うポイントを改めてお話いただけますか?

 

塩村 まずは意識改革が必要だと思います。世の中の流れがどうなっているのかを議員がちゃんと把握しなきゃいけない。別に古風であることを悪いことだとは思いませんけど、限度が過ぎて、今回のように言ってはいけないラインを超えたような発言はいけないことだとわかっていないといけないと思います。それに、いま国政も都政も、女性を活用しようとしていく中での今回の野次は、日本の方針を否定していますよね。

 

上田 あとは議会改革ですね。少数会派がまっとうに意見をいえる議会にして、いいところはきちんと政策に取り入れて欲しい。

 

飯田 国会では少数会派であっても、メディアを通じて問題提起や争点の掘り起こしを行ってきました。それが十分なモノかは議論があるところでしょうが、都議会ではそのレベルに達していないというわけですね。メディアの目、都民の声が届くような都議会に脱皮していく必要がある。

 

塩村 そうなればいいと思いますけど……まだまだ道は遠いと思いませんか?

 

上田 諦めずに行きましょう。たとえ私たちが少数会派だとしても、住民代表であることは変わらないので、フェアに扱わないのはおかしいことです。まともに情報も手に入れられない。役所も与党にべったり。野次が飛んで質問もできないなんて状況はおかしいですよ。

 

塩村 議員の皆さんが、選挙期間中に街宣車の上で演説するときのように、品行方正になってくれたら、議場も変わっていくかもしれないですね。

 

 

塩村

 

 

野次でかき消された塩村都議の訴え

 

飯田 今回の野次で塩村議員が訴えていきたいことがかき消されてしまったので、せっかくですのでぜひお話ください。

 

塩村 今回も質問していたんですけど、私はずっと動物愛護を訴えてきたんです。いままで都がぬるぬると逃げまくってきたところを、現場に行って、調査して、写真を撮って、証拠を突きつけた。ようやく言質をとれたので、これから動物愛護はしっかりしていきたいです。

 

上田 知事も真摯に答えていましたよね。

 

塩村 でも、あれも答弁骨子書を読んでいるだけなので油断はできませんが……。

 

飯田 ポイントはなんですか?

 

塩村 販売規制ですね。みんなの党と聞くと、規制緩和のイメージがあるかもしれませんが、規制する必要がある問題もあります。殺処分のない国は、だいたい販売規制がかかっているんですね。これから首都東京も、日本もそういう方向に議論を持っていかないといけない。

 

飯田 山本幸三議員が昔から類似の問題に取り組んでいますが、国会議員の一部でもペットショップ規制はテーマになりつつありますね。商売の対象としてペットを売るのではなくて、ブリーダーさんが知人に分けるかたちでペットを飼う。

 

塩村 はい、正しいと思います。あとはオーダーを受けた血統のしっかりした動物を繁殖させるプロが販売する形ですね。

 

あとは今回の野次と関係しますが、私は田舎から東京に憧れて出てきた一人の人間として、女性が子どもを安心して産み育てられて、働きやすくなる東京にしたいです。そうした政策はどんどん提案していきたいですね。

 

 

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シノドス国際社会動向研究所

vol.276 

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