安全保障をみるプリズム
「安全保障」というと、自衛隊や日米同盟の話になりがちですが、学術的には、その意味するところはずっと幅広く、多様です。環境や経済など非軍事的な課題も含まれますし、何を「安全保障」だと考えるかも、アクター(国や組織、人)によって大きく異なります。本シリーズでは、様々な角度から「安全保障」を論じていくことで、あたかも「プリズム」のように「安全保障」の多様性を照らし出していきたいと思います。執筆陣は、安全保障研究の専門家が中心になりますが、特に新進気鋭の若手研究者の論考を多く取り上げることで、最先端の議論を紹介していきます。
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ハマス・ヒズボラ「抵抗の枢軸」とは何か――中東における親イラン勢力の成り立ちと動向
溝渕正季
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武力による平和維持? 集団安全保障の原案再考、1914-15
貝賀早希子
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ウクライナ侵攻から考える国民保護の課題
中林啓修
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基地問題は日本の国内問題か ―沖縄返還50年、改めて問う―
川名晋史
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ロシアによるウクライナ侵攻に直面する隣国ポーランド―ドゥダ大統領の歴史認識を基礎とした対露強硬論の形成―
市川顕
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「個人化」するロシアの権威主義体制――政治体制から読み解くウクライナ侵攻
大澤傑
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ターリバーンの統治下、アフガニスタン国家建設はどこへ向かうのか
青木健太
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ウクライナ戦争と「ナラティブ優勢」をめぐる戦い
川口貴久
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ロシアによる非合理的な軍事侵攻とプーチンの「世界観」
溝口修平
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ウクライナ紛争に対してわれわれにできることは何か? ――アナーキーな国際社会における戦略と価値
内田州
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「保護する責任(R2P)」とは何か?――国家主権を問いなおす新たな国際規範
政所大輔
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インド・パキスタン対立とアフガニスタン問題
栗田真広