橋下徹大阪市長「性風俗業と従軍慰安婦問題」についての発言【3】(2013年5月16日)

「橋下徹大阪市長「米軍の風俗業活用を」はいかなる文脈で発言されたのか(2013年5月13日)」掲載後、橋下徹氏の発言に対し、ふたたび賛否両論が巻き起こった。その後の橋下氏の発言を追う。(編集部註:一部文章を整えています)

 

●橋下徹大阪市長「米軍の風俗業活用を」はいかなる文脈で発言されたのか(2013年5月13日):http://synodos.jp/politics/3894

 

 

(冒頭音声なし)

 

橋下 ……まだきちんと説明していけば理解を得られるという思いで説明していきたいと思っています。

 

 

―― ただ3月首長会の時点では非常に厳しい状況だということはわかっていたと思うのですが、交通の場合はこの間改正案を出されたりいろいろ努力されたと思うのですが、それ以降に関してはまったくなにもなさってない。

 

いえいえ、221億円の財政効果の部分ですよね。これは修正かけました。大きなことですよね。これは水道企業団とのある意味折衝のなかで、いろいろすったもんだのやりとりありましたけども、でもああいうかたちできちんと修正になりましたのでね、そこは大きな違いだと思いますよ。

 

 

―― それはやっておられたのはわかります。それは3月の前の話ですよね。そのあと3月の時点で非常に厳しい状態になっていたと思うのですが……221……

 

いやいや、でも正式に決定したのは3月以降でしょ、首長会議のほうで。あの段階ではまだ、そういう方針を僕が伝えて、最後、首長会議でしか決することしかできないって話でしたから、正式に決まったのは4月以降ですね。4月の下旬じゃなかったかと。

 

 

―― 地下鉄民営化もどうなるかわかりませんけど、慰安婦問題で注目されるのは結構ですけれども、市政の方を大事にしていただきたいと思います。

 

そうですね。ただこれぼくひとりが説得する問題ではないですから。もちろん会派の幹部とはきちんと折衝、議論はしていきますけど、局あげて、組織で頑張っていきたいと思いますね。市政においてはしっかりと力を入れていかなくてはならないと思っています。

 

 

―― 市長、慰安婦についての一連の発言については、かなり私も個人的に理解というかなんというか、させていただいたんですが、あの沖縄の風俗業の活用の方なんですけれども、市長……(聞き取れず)日本の従軍慰安婦だけじゃなくて、米国の自由恋愛であるとか、現地の女性の活用という言葉を使っていらっしゃいますが。あの、大問題だとおっしゃっているんですけれども、沖縄の風俗業の活用というのは現地の女性の活用とどこが違うんでしょう?

 

いや、ですからそれは、法律で認められて、そのあと、ま、その女性達もそういうことはわかった上での話であってね。現地の女性の自由恋愛は、自由恋愛だと思って、子どもまでもうけたりとかですよ? そういうことはあるわけですからね。それは、今日、ちょっと『特ダネ(フジテレビ)』で、あの、小倉さんからも指摘を受けましたけれども、また、昨日も外国人のいろんな知人からもいろんな意見求めましたけども、やっぱり、なかなか、その、風俗業といったときに、「日本のその状況、アメリカではすぐさま受け止められない」と「買春、売春だという風にすぐ受け止めるよ」ということがありましたから、ま、ここは、表現が拙かったなという風に思ってます。

 

ただ、現地の女性の活用と風俗業って話が、これ決定的に違うのは、現地の女性の活用というのはまさに性行為ですよ。子どもも生まれるね、子どもも生んでしまうとか、そういう問題もあるわけですね。で、法律で認められた風俗業っていうのは、それは買春、売春、いわゆる性行為っていうのは認められていませんから、そういう問題とは決定的に違いますよ。

 

 

―― 性行為があるかないかは違うかと思いますが、その兵士の性的エネルギーの解消するために、あの現地の女性を活用するという言葉は、不適切だとおっしゃっていたように思うんですけれども、という意味では、同じ趣旨になってしまうんではないでしょうか?

 

いや、そしたら、それは、兵の問題だけじゃなくて、日本全体で風俗業っていうのをやめなきゃいけないですね。それは一般的に日本国内において認められているものっていうことですからね。

 

 

―― おそらく米軍は、その意図っていうのは、あれですけれども、米軍が禁止しているっていうのは、そういった、今までの戦争等の経験から、そういった現地の女性の活用っていうのがあってはならないっていうこともあって、禁止をしているという面があるんじゃないかというふうに思うんですけれども、そういった方に対して、敢えてそこを進めていくっていうのは、やはり、あの……(聞き取れず)。

 

そしたら、罪もない子どもに対して、そういう矛先向かってしまうのはどうしたらいいんですかね?

 

 

―― もちろん、そこに問題意識もっている……。

 

そうです。だから、それは、その風俗っていうところだけを取り上げるんではなくて、罪もない子ども達の方に矛先がむくんだったら、それは、公党の代表だ、公党の代表だっていう風に言われますけれども、ま、僕は公党の代表っていう立場もありますけれどもね。

 

ま、政治家っていうのは、そんなにえらい立場なのかなって、ま、もちろん、きちんとね、発言には慎重であらなければならないけれども、公党の代表であったとしても、そういう事案に関しては、僕は一被害者の父親っていう立場に、やっぱりそういう立場に身を置けばね、言いたいことは一つですよ。やっぱりそんなね、自分の我が子に対して、そんなことやるんだったら、もうちょっと、他にね、認められる範囲で、そんなことじゃないことをね、一生懸命考えてくれってことを、やっぱり、僕が父親だったら言うでしょうね。

 

その中の一つの方策として、そういう法律で認められている風俗業というものが一例としてこうひとつ出したということであって、今日もテレビ言いましたけれども、例えばその前に恋人、ないしは彼女ができる環境、そういうところをしっかり整備しろとかですね、そういう話も、きちんと選択肢の一つとして入れるべきではなかったかという指摘を受けましたから。

 

規律をね、厳格化しろ、処罰を厳格化しろ、こんな建前では、それは、問題解決しないので、これはやっぱり性的エネルギーの解消ってことを考えれば、それは恋人同士とか、いろんなそういうことも考えながらですね、それはなにも恋人を、性的エネルギーのために恋人をつくるってことじゃないですよ。女性との恋愛とかそういうものもしっかりとできるような環境というものも、真正面から考えていかないとっていう話の中で、その選択肢に、まあ、風俗業っていう話が出て来るんだったらわかるけども、そこをすっ飛ばして、いきなり風俗業に行くっていうのは「誤解を生むだろうね」っていうのを多くの外国人から言われましたのでね。

 

 

―― 市長の普段政治的な姿勢で、まあ、ぼーんと問題提起されて、どんどん周りの声にちゃんと耳を傾けて、で、間違っているところは間違っていると認められるし、修正かけるところは修正かけるし、素晴らしいなと思うんですけれども、今回のその沖縄の風俗業を活用して欲しいと最初の問題提起したことに対して、いろんなところから意見が寄せられていると思うんですけれども、市長の考えが最初に問題提起したときと少し変わっているところはありますでしょうか?

 

言い方、順番、また、アメリカの文化、風俗文化、性に対する考え方、価値観、そういうところについての認識が甘かったことは間違いないでしょうね。ただ、そこは、甘い、甘かった、表現が拙かった、今日も言いましたけれども、日本で認められているからといってアメリカで全部認められているわけではないですから、これは宗教でもなんでもそうですけれども、日本で食べられるから外国人みんなに全部これ食べろなんてことは、やっぱりこれ言えませんのでね。日本で認められていることとアメリカが認めることの違いっていうことについて、やっぱりここは、慎重に考えなければいけなかったなと。やっぱり、このあたりは国際感覚に乏しかったというところ。まぁ、ここが一番の僕の欠点だったんでしょうね。

 

 

―― 風俗業の活用、性行為のないものであれば活用して欲しいという考えについては変わりはないわけですね?

 

一つの策として、活用して欲しいじゃなくて、真剣に考えてくださいと。性的なエネルギーのコントロールっていうことを考える中で、どうしたらいいのかっていうことを、ありとあらゆる方策を考えてくださいと。

 

その中で、どれを取るか取らないかっていうのは、それはアメリカの文化、価値観で選択をしていくんでしょうね。ありとあらゆる方策は、やっぱり、全部そういうことを考えずに兵士任せということではなくて、どうこれに対処していったらいいのか、多くの兵士はきちんとできているわけですからね。本当に一部の、そういう犯罪で全てが台無しになってしまうわけです。昨日、ここでいろいろ質問を受けてね、記者の方は、これは問題視するから、とにかくいろんな質問ぶつけてきてですね、「活用って言ったら、じゃあ、一気に性風俗の店が広がることについては、どうなんだ」って、まぁ、そんな議論になりましたけれども。

 

もうちょっと冷静に考えれば、多くの兵士は問題を犯してないんでね。そんなものはいらないわけですよ。なくても十分、自分たちでなんとかやってると。でも、中には、やっぱり、うまく対応できない、そういう兵士も、中にはいると。そういう例外的な事例の時に、どう対応するのかっていうことを考えた時には、やっぱりありとあらゆる、その方策ってものを考えて、そしてどれを取るか、どれを取らないのか、それをしっかりとやっぱり考えるということをね、規律の維持とか、処罰の厳格化とか、そういうことはもうわかってることなんで、そうじゃなくて、例外的にきちんとできない、対応できない、その兵士に対してどうするのかっていうことを、やっぱり真剣に考えてくださいと。その中の一つの選択肢、あとどれを取るか取らないかって言うのは、もちろんこれはアメリカの価値観の中での判断なんでしょうね。

 

 

―― 言い方、順番がまずかったというのは、その従軍慰安婦の話をする文脈の中で、そのアメリカ軍のことを持ち出したのがまずかったという理解でしょうか?

 

いや、ですからそれは、性風俗、風俗っていうところをぼーんとまず出したこととかね、あの言い方っていうのはアメリカ軍に対してですよ。アメリカ軍に対して。ここでもう発言したことは、それはもう事実の話ですから、これはもう仕方がないわけで。米軍と話をした時の、言い方として、いきなり、その風俗っていう話をする前にね、どう、その他の対処方法があるのかっていう、案ももう少し持って話をするとか、単純に規律を維持して処罰を厳格化って、これは誰でも言ってたわけですから。それはいろんな人間の性の話の中で、いろんな方策を持つ中の一つとして、こういうこともあるじゃないですかと。っていうような話をすればよかったんですけども。ま、いきなり、アメリカの方は、風俗と聞いてすぐ買春、売春と思いつくようなね、そういうワードを一つの事例としてでも持ち出したっていうことは大きな誤解を生んだんでしょうね。

 

 

 

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