池袋出会いカフェ女子大生殺人事件 裁判傍聴記録

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2011年2月16日 第二回公判

 

●被告人質問(検察からの質問)

 

(犯行当時、犯行状況の詳しい具体的な細かい質問が行われる。ついたて越しに、被害者の母親が泣く声が聞こえる。途中、母親が泣き叫ぶように、被告人に向かって、「(死体を)ライターで炙ったんでしょ!」と叫び、裁判が一時中断した。)

―― 母親の宗教から学ぶことはなかったか。

 

「多少はあった。母は熱心だったので厳しく感じた。学んだことは、人に対するやさしさ、思いやり、どのようなことが悪いことで、というようなこと。」

 

―― 事件当時はそのようなことを考えなかったのか。

 

「そういう気にはならなかった。」

―― これまで女性に手をあげたことは?

 

「中高時代に反発して、母に手をあげたこともある。そのときは宗教のことで言い争いになり、『あんたなんか産まなければよかった』と言われ、母の頭を殴った。今まで二度そういうことがあった。」

―― 平成22年6月までつきあっていた、アイリッシュパブのバイトで知り合った彼女には?

 

「別れ話はメールで彼女のほうから。自分はそれをみて取り乱して彼女に電話をした。彼女から『一緒にいても楽しくないし』と言われた。それで、『バイトのほかのスタッフが好きなのではないか』とか言ってヒステリックに怒鳴った。そして、『死んでやる』と言った。」

―― 彼女がなだめてもだめだった?感情を抑えられない面があるのでは?

 

「感情を溜めこんでいく面がある」

―― そういうことがよくあるのか?

 

「彼女と母親のことだけ」

―― 出会いカフェに行く前のことについて。カフェの前に別の場所に行こうとしてなかった?

 

「風俗の無料案内所」

―― デリへルに電話したことは?

 

「電話した」

 

―― サービスを受けようと?

 

「受けようとした」

―― なぜサービスを受けなかった?

 

「HPをみて、気に入った女は出勤していなかったから」

―― 風俗案内所では?

 

「店を案内してもらった。でもそこまで性欲があったわけではなく、誰かと話したいんだなと思った」

―― その後(出会いカフェの)「キラリ」に?

 

「はい」

―― 今まで行ったことは?

 

「8月に行った」

―― そのとき初めて登録した?

 

「はい」

―― そのときは?

 

「女性と交渉した。女性が『割り切りでホテルに行く?』と言ってきたので応じた。」

―― 対価は?

 

「女性は、『2.5万』と言ったが、高いと思ったので、1.5万を払って性交した。」

―― 「キラリ」はそういう場所だとわかって行ってた?

 

「はい」

―― 被害者の本名や住所は聞いた?

 

「いいえ」

―― あなたは言ってた?

 

「いいえ。居酒屋では下の名前を本名で教えた」

―― 被害者の女性は何をしている人か知ってた?

 

「大学生で、服飾関係の勉強をしていると言ってた」

―― 暴力団とつきあいがあると言ってた?

 

「いいえ」

―― 被害者は、ホテルでもどちらでもという感覚だった?

 

「そのように思えた。それでホテルを選んだ」

―― 対価を払ったことについてどう思う?

 

「被害者は明るく、悩みを聞いてもらったので、高いと思ったけど、話も弾んだし、全額支払うことに納得した」

―― 性交も満足した?

 

「Aさん(被害者)は親身になって話を聞いてくれたし、その日の目標が5万だと聞いていたので」

 

―― サービスの対価として納得したのですね?

 

「はい」

―― あなたはなぜ彼女の目標額を気にしてあげないといけないのですか?

 

「なぜ出会いカフェにくるのか理由を聞いて、その流れでその日の目標が5万と言っていたので」

―― べつに協力しなくてもいいのでは?

 

「親身になって話を聞いてくれたし、少しでもAさんの助けにと思ったので」【次ページにつづく】

 

 

 

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シノドス国際社会動向研究所

vol.269 

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