「危険な会社」の見極め方――ブラック企業に使い潰されないために

4月。新しく会社に入った人にとっても、新しい部署に配属された人にとっても、さまざまな期待と不安が入り混じる季節になりました。

 

この先、実際に働いてみて、「もしかしたら自分の会社はブラック企業なのではないか」と心配になることもあるでしょう。自分ではそう思っていない人も、友人に「あなたの会社はブラック企業なんじゃないの?」と言われることがあるかもしれません。

 

でも、そのときになって今さら入る会社を選び直すことはできません。それにもし実際に「ブラック企業」だとしても、そこで働く人全員が倒れるわけではありません。「怪しいかも」と思いながら、その日も明くる日も職場へ向かうのが、多くの若者が実際に選択する行動ではないでしょうか。

 

確かに、「怪しい」というだけで、会社から撤退するのはあまり現実的な対処法ではありません。しかし、「それだけ」では、いざというときに身を守ることができないのも事実です。

 

そこで、どんな会社が「危ない」会社かを知り、どんな場合にどう動くかというある程度の行動指針をあらかじめもっておくことが必要です。NPO法人POSSEで労働相談を受けた経験から、これだけは知っておいてほしいというポイントを整理しました。これからの職業生活に役立ててくだされば幸いです。

 

 

危ない会社の見分け方、現場での対処法、知っておくべき法律知識、交渉する際のポイントなど、具体的な処方箋をまとめた実践的マニュアル

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「我慢して働き続ける」ことができない会社があることを知っておこう

 

はじめに、「我慢」が通用しない職場があるということを知っておきましょう。

 

「違法行為は横行しているけど自分が我慢さえすれば働き続けることができる職場」というのは現に存在します。そして、ほとんどの企業が「サービス残業」などの違法行為を行っている日本では、これに該当する職場は相対的にかなりマシな職場と言えます。

 

最近話題になっている「ブラック企業」は、ただ会社が法律違反を繰り返しているだけにとどまりません。そこで働く若者が、過労やパワハラのために精神疾患にかかったり、命を落としたりしています。その点が、これだけ大きな批判を浴びている根拠でもあります。

 

よく知られるワタミフードサービスについても、単に法律違反を繰り返しているというよりも、そこで若い労働者が命を落とした事実が、多くの人に同社を「ブラック企業」だと感じさせる要因になっているのではないでしょうか。

 

再就職先がすぐに見つかるわけでもないから「とりあえず」ここで働いておこう、と考えることは致し方ないのですが、その「とりあえず」の間に健康や、ときには命を失うこともあるのだということを、よく知っておいてください。

 

 

どんな会社が「危ない」のか?

 

では、どんな職場に注意すればよいのか、という話に移りましょう。

 

法律上の権利からすれば非常に水準の低い話ですが、ここでは「命を預けては危ない職場」について考えてみましょう。多少の法律違反に目をつむることはできても、限度を超えて我慢してしまっては、取り返しがつきません。

 

こういう会社を見極めるポイントは、

 

 

「もし自分が本当にしんどくなったとき、休むことができるか?」

 

 

です。

 

上司が絶対休ませてくれない、納期に追われてとても休むことができない、「休む」なんて言える雰囲気ではない……など、いろいろな原因があると思いますが、とにかく自分の判断で「危ない」と思っても休めないような職場には、命を預けない。これが鉄則です。

 

もし自分の勤め先がそういう職場だと感じたら、「つらい」と上司に訴えても状況は好転しない可能性があります。そのことを前提に、今のうちにしんどくなったときの対応を考えておく必要があります。

 

 

 

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